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用語解説・基本編

用語解説・基本編


内功(ないこう):いわゆる()のこと。内力(ないりき)功力(こうりき)とも。心法(しんぽう)により、源気(げんき)を体内に取り込み、丹田(たんでん)に蓄えることで生じる。

……内功を増加させる方法として、時間をかけて心法を運気(うんき)する、内功増進の効果のある霊薬(れいやく)を服用する、霊物(れいぶつ)内丹(ないたん)を服用するなどの方法が一般的。例外として、師匠が弟子に自らの内功を譲り渡すこともある。

……基本的には時間をかけ徐々に蓄積していくものであるため、内功の量の単位は年月で表される。凡才が無難な内功心法で一年間修練して得られる内功量を一年の内功とする。

……また、下記の外功と対比して、体内で運気する武功そのものを指すこともある。


外功(がいこう):体自体を鍛える武功。皮膚や筋骨を強靭にし、刃の通らない皮膚や挫くことのできない筋骨を形成することを目的とする。

……一定の段階まで鍛えると刃物を通さない刀剣不侵(とうけんふしん)の境地に、最終段階まで鍛えると金剛不壊(こんごうふえ)の境地に到達する。

……また、体を鍛える過程で、体内の気を刺激し、内功を発現させるという目的も存在する。


心法(しんぽう):大気中に漂う源気(げんき)を吸収し、丹田に蓄え内功とすることを目的とする。一定の口訣(くけつ)(呪文のようなもの)と呼吸法により、源気を丹田に蓄積していく。一成から十成まで段階を踏み、十成で大成と見なされ、それを超えると極成に至る。

……正派(せいは)邪派(じゃは)魔道(まどう)という勢力ごとに主な特徴が分かれている。

……正派は源気から清純な気のみを選別し、丹田に安定的に蓄積していく心法を扱い、蓄気の速度は遅い代わりにその安定性と安全性に重きを置いている。

……邪派は吸収した源気を選別することなく丹田に蓄える心法を扱う。同時に濁気と呼ばれる悪い気を吸収してしまう危険性があり、蓄気の速度が速い代わりにその安定性と安全性を犠牲にしているため、武功の成就が早く実力自体は早く上昇するが、強さの上限が低くなってしまうことが多い上、走火入魔(そうかにゅうま)と呼ばれる精神錯乱状態に陥る可能性が高い。

……魔道は源気から魔気(まき)と呼ばれる精神の安定を崩しやすくなる代わりに絶大な力得られる気を選別し、丹田に蓄積していく心法を扱う。武功の成就が早く、それでいて強さの上限も低くはならないが、走火入魔に陥る可能性が高く、これを促す魔気を正派や邪派では忌まわしい気としていることが多い。

……以上のどの心法であっても、極めて特殊な心法という例外を除き、二つ以上の心法を同時に習得することはできない。


武功(ぶこう):狭義では内功を用いた武術のこと。広義では心法や歩法(ほほう)などの内功を用いた武術全般を武功と表現する。

……剣法、槍法、刀法、弓法、杖法、斧法、拳法、指法、掌法、爪法、脚法などの武功が存在する。

……変わり種として剣の柄に縄などを括り付けて剣を飛ばして戦う飛剣術や、投擲術の一種である飛刀術、毒を用いる毒功、琵琶や笛、琴などを用いる音功。

……さらに、火炎や雷を操る陽功や冷気を操る陰功なども存在する。

……武功には型とそれをつないだ基本動作である招式が存在する。同じ武功の招式の中でも特に優れたものや奥の手とされているものは絶招や奥義と呼ばれる。ほぼすべての武功において、招式ごとに別々の運気要訣という体内での内功の動かし方が存在し、この運気を正しく行うことにより武功は正しく威力を発揮する。

……それらの武功の中で特に並外れて優れている武功のことを絶世神功(ぜっせいしんこう)と表現されることがある。絶世神功(ぜっせいしんこう)は特に難解とされる武学ばかりで、選ばれた者のみが習得を許される。

……また、武術の腕前それ自体を武功と言うこともある。

……武功において天下一と認められたものは天下第一人(てんかだいいちじん)と称され、すべての武人たちの憧憬となる。


歩法(ほほう):武功を展開する際の特定の足さばきのこと。歩法と書くが、実際は歩くというより走ったり、飛び跳ねたりするような動きが多い。

……基本的に特定の武功の威力を強めることを目的として使用される。武功の特徴により、間合いをごまかすために幻惑的な歩法であったり、懐に飛び込むために速く力強い歩法であったりする。

……例外として、絶世神功と呼ばれる類の歩法は、空を踏みしめて跳躍したり、震脚で大地を震わせて敵を制圧したりする。


軽功(けいこう)軽身功(けいしんこう)とも。内功を用いて体重をなくし、軽やかな身のこなしを可能とする武功の一種。歩法と同様に語られることもある。この武功の目的は、高速移動と跳躍による悪路の走破にある。

……軽功は、一定の段階まで鍛えると、草を踏まずに走ることができる草上飛(そうじょうひ)の境地、雪や泥の上を歩いても後の残らない雪泥鴻爪(せつでいのこうそう)の境地、さらに高めると沈むことなく水の上を飛び回れる水上飛(すいじょうひ)の境地、さらに鍛えると水の上に立つことができる登萍渡水(とうびょうとすい)の境地に至り、最後に軽功の最上段階と言える凌空虚道(りょうくうきょどう)の境地に至る。

……また、高速移動を最終段階まで高めると移形換位(いけいかんい)と呼ばれる瞬間移動のような境地に至る。

……崖などの悪路を走破する際には、劈虎功(へきここう)という手足に吸引力を発生させ壁にくっつく武功の一種を共に使うことがある。

……軽功において天下一と認められたものは天下第一快(てんかだいいっかい)と称される。

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