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爆破しよう。

次は何を爆破しよう?

作者: りんご。

よし、爆破しよう。の続きとなっています。


「お姉様、私と彼の恋を応援してほしいの!」

「マリア、お願いだ!祝福してほしい!」



やあやあ!

皆お久しぶり!マリアだよ!

今何してるかって?



お花畑娘と私の婚約者候補が私の家にやってきて何か言ってる最中です。


こんな事になっている理由は一週間前にさかのぼる。




ーーー



「マリアの婚約者をそろそろ決めねばな」

「え?こんにゃく?私たまこんにゃく食べたい!!」

「アホな事言ってないの!お父様…こんなパッパラパーをもらってくれる方がいるかしら?」

「え、お母様…?私パッパラパー?」

「元家を爆破するわ、元とはいえ父親を再起不能にするわ、私が元旦那に言い足りないと言ったら元旦那の家に行って(やーい!ポンコツ!ばーか!)と言いながら松ぼっくりを投げる子ですよ?!」

「あぁ、あれは楽しかったなマリア」

「お父様も行ってたのですか?!」


お母様はあれから半年程掛かったが、お医者さんにちゃんと治療してもらって病気がちゃんと完治した。

そのせいで体力が有り余ってるのか良く怒ってる。

せっかく完治したんだから、怒ってばかりいないで楽しく暮らせば良いのにね!


「まあまあ、アイリーンそんなに怒らないの」

「お母様!ですが…」

「マリアちゃんだから良いと言ってくれる人を私達が探すわ、今更マリアちゃんの性格を治すのは難しいからね」


お!!

流石お祖母様!

ってあれ?でも何か軽くディスられてる?


「そんな殿方いらっしゃるでしょうか…」

「いるわよきっと、物好きが」


やっぱりお婆様私をディスってるよ?!

物好きじゃないと私は結婚出来ないってか!

酷い!

お母様もお祖母様も辛辣!


まあ、そんな訳で私の婚約者探しが始まった。

私の祖父母は侯爵家だから選り取り見取りらしいのだが、いかんせん私がやばい奴過ぎてどうしようと言う感じらしい。

しかも、お母様の事があるから相手選びには本当に慎重になっている。


「まず、マリアに理解がある事が絶対条件ですね」

「あと、野心が強過ぎるのは良くない!ポンコツの様に家を乗っ取ろうとするかもしれん!」

「あと女好きはダメです!ポンコツの様に外で子供を作っても困りますからね!」

「待ってください、お父様、お母様!仕事があまり出来なくても困ります!ポンコツの様にマリアに全部仕事を押し付けてくる可能性があります」


おうおう、色々考えなきゃいけないんだな。

てか、元父親のあだ名ポンコツに決まったのか。

それに私の婚約者探しの話なのに、だんだんポンコツの話に変わって来てない?


お祖父様は私の婚約者をどうする?って感じで悩んでたのに。

今は。

あいつは本当にポンコツだった、そんなにあの女が良かったならアイリーンと結婚せずにさっさと庶民になれば良かったのだ、仕事だって元から大して出来ずにアイリーンに任せっきりだったのだから。くそが、さっさとくたばれ。

とか言ってるし。


お祖母様は

庶民になったってポンコツは使えないですよ、あの人腐っても貴族だったから家事は出来ないだろうし、それに何処で働くと言うのですか?プライドだけは無駄に高いからお客様を相手にする仕事なんてきっと出来ないでしょうし…ゴミが、さっさとくたばれ

そんな事言ってるし。


お母様だって負けずに

エミリアとか言う新しい奥様に養って頂いてるんじゃないでしょうか?ポンコツはヒモの才能はある感じでしたし、というか私は本当になぜあのポンコツと結婚したのでしょう?恥ずかしいわ…カスが、さっさとくたばれ。

なんて言っちゃってるし。


てか、3人とも口悪いな。

私に良く怒ってるけど、語尾ひどくない?!

私の事言えないよね?!ね?!


そんな訳で婚約者探しが難航してた訳なんだけど、ある侯爵家から婚約の申し込みがあった。

クレメンズ家と言うらしいんだが、何か聞いた事あるんだよな。

なんだっけ?


とりあえず話してても話が進まないから一回会ってみる事になった。




「サミュエル・クレメンズです」

まず私達の家に来てもらって、自己紹介をしてもらったんだが。

思い出した。


こいつあれだ。

私と婚約してたのに、お花畑娘のエイミーに乗り換えたクソ野郎だ。

うわー何で忘れてたんだろう。

最悪。


「マリア嬢とお会い出来て嬉しいです」

「気安く名前で呼ぶな、アホが」

「え?」

「え?あ、マリア・ヘミングです」


あ、あぶねーつい心の声が出てしまった。

ついね、つい。

気をつけよう。


でもさ、この優男信用出来ないなー。

すぐに下の名前で呼んでくる感じがまず無理。

どうしようかなー。


うーん。



…ひらいめいた!!


「クレメンズ様少しお散歩でもしませんか?」

「ええ、ぜひ」


ふふふー!めっちゃ良い事思いついた。



まあまあそんな訳で私は一週間前に顔見せをした訳です。

それで、こやつが信用出来なかったもんだから元父親の住む家の近くまで散歩し(結構遠くまで歩かせたからクレメンズは息を切らしてた、体力ないな)

エイミーとクレメンズを偶然を装って会わせてみた。

そしたら、2人目はあった瞬間に私を忘れて見つめ合ってた。

運命というやつですな。


それから、2人はバレないようにエイミーの家で愛を育んだと言うわけですよ!

そこでね、そこで終わればハッピーエンドだった訳ですよ!


なのにまさかの2人はわざわざ私に会いに来た。

2人の愛を認めてほしいと。


「あーおめでとう!お幸せに」

「み、認めてくれるのか?」

「全然いいよー、私との婚約はまだ決まってなかったし、一週間前のはただの顔合わせ」

「そ、そうだったのか」

「だから、私の事は気にせずお幸せにどうぞ」

「いや、認めてくれて有難いのだが一つ頼みがあって」

「頼み?」


何言ってんだ?

私に頼み?

てか、早く帰れよなーこれから庭師のおじさんと焼き芋食べる予定なのにさ。


「私をヘミング家の養子にしてほしいの!」

「…は?」


あごが外れるかと思ったわ。

マジで何言うてんの?

頭大丈夫か?彼女。


「君たちは血が繋がっているのだろう?ならお願いできないだろうか?父にエイミーと結婚がしたいと言ったら身分が違いすぎて私が庶民になるしかないと言われた、でも彼女がヘミング家の養子となれば庶民にはならなくて良いはずなんだ!」

「お姉様お願いします!私サミュエルと結婚したいのです!」


いやいや待て待て何を言うてんだ?

まず血が繋がってるって言っても半分だし、エイミーはヘミング家の血は入ってないんですけど?!

大体私がこいつらを助けてメリットがあんの?

確かに婚約したくなくてこいつら引き合わせたのは私だけどもさ、そこまでする訳ないだろうが。

それにお姉様とか勝手に呼ぶなや。


「あぁー爆破してー」

「「え?」」


「こらこら、すぐに爆破しようとしないの!」


私がブチ切れそうなのを察してからお母様が部屋に入って来た。

お母様ナイスタイミング!

もう少し遅かったらこの2人再起不能にしてたわ。


「クレメンズ侯爵申し訳ないのですが、お引き取り願えますか?」

「え?」

「そこの彼女は確かにマリアと血は繋がっていますが私とは血は繋がってません、ポンコッ おほん!私の元旦那様と不倫相手の子です」


今ポンコツって言おうとしたよね。

お母様。


「なので、養子にする事はありません」

「そ、そんな!私サミュエルと結婚したいんです!」

「それなら貴女のパパやらに頼みなさい、一応元貴族なんですから、それに庶民になれば結婚出来るのでしょう?庶民になったら良いのでは?貴女は元から庶民でしょう」

「で、でも…」

「でももくそもありません!これ以上ここに居座るならこちらにも考えがありますが…」


それを聞いて2人は慌てて立ち上がった。

お母様の言葉と睨みが効いたのだろう。

お母様強くなったな。


「エイミーさん最後に一つ」

「え?」

「貴女とお母様には感謝してます、いらないものを2つも貰って下さったのですから…その感謝を込めて今回私は何もしません、ですが次マリアと私の前に現れたら容赦しませんから!そうお母様とお父様にもお伝え下さい」

「っ!」


笑顔でそう告げた母にエイミーは少し悔しそうにしながらも何も言わずにクレメンズ侯爵と一緒に屋敷を出て行った。

これで解決かな?

あ、ついでに言うと帰り際に「ポンコツによろしくねー!」とお土産に松ぼっくりを差し上げた!

せっかく家まで来てくれたんだからお土産は大事だよね♪




「アイリーン良く言った!格好良かったぞ」

「強くなったわね」

「はい、お父様お母様」


本当強くなったな、お母様。

少し前だったらエイミー養子に入れてそうな感じだったもんな。

まあ、私が許さんが。


「にしても親子揃って略奪愛がお好きなのかしら」

「そうかもしれんな」

「放っておきましょう、クレメンズ家にもお断りの手紙を出しましたから」

「そうですね」


やれやれ。

これで、不倫予備軍?あ、もうしたから予備軍じゃなのか?

まあいいや、不倫やろうとも結婚せずにすんだし万々歳だな!



その後結局あの2人は破局したらしい。

クレメンズの方が庶民になる勇気がなかったらしいよ。

安い愛だったな。

どんまい!



あ、そうそう!

私の方はと言うと、クローディット伯爵の次男坊のディオン様とやらと婚約が決まった。


三男の頭がぶっ飛んでるらしく、私のぶっ飛び具合も驚いたりせず理解があるとの事。

仕事も出来るし、大らかな性格で私の奇行も笑って見てると言う感じだ。

(たまに怒られるけどね。)

しかも、まさかの私にベタ惚れなのだ、驚きだ。



いやー奇跡は起こるもんだね。


今回もポンコツとお花畑親子の事は爆破したくなったけど、とりあえず祖父母とお母様そして、私は幸せです!!


「マリア行くよ?」

「あ、ディオン様お待ちをー!」







主人公、マリア

今回は何も爆破しなかった。

ポケットに松ぼっくりが入っている。


母、アイリーン。

娘の奇行に悩まされている。

旦那と離婚してから強くなった。


祖父母。

孫の奇行とそれを怒る娘を温かく見守っている。

祖父の方はたまに主人公と一緒に問題を起こす。


エイミー

マリアと腹違いの姉妹。

主人公の婚約者を略奪し幸せになろうとしたが、塵となって消えた。


サミュエル

主人公の元婚約者候補。

エイミーに一目惚れし、主人公とは婚約破棄をしてエイミーと幸せになろうとしたが、塵となって消えた。(婚約者にすらなっていない事に気が付いてないアホ)


元旦那(元父親)=ポンコツ

今回出番なし。

庶民となって家事も出来ず稼ぎも少なく苦労している。

マリアと祖父に松ぼっくりを投げられてる。


エミリア

今回1番出番なし。

ポンコツが役に立たず苦労している。


ディオン

マリアの婚約者。

三男がマリアに負けないくらい頭がぶっ飛んでる為マリアに耐性がある。

マリアの顔が好みで、性格も弟を見ているようで可愛いと思っている。

だが度が過ぎるとちゃんと叱る。


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― 新着の感想 ―
[一言] 是非ディオン様視点をお願いします!
[良い点] 松ぼっくりが出て来た!(笑) [気になる点] …爆破が無かった…(笑) [一言] 前作に引き続き面白かったです! 有難う御座いました!
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