ずるいのはどっち? 声劇台本
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翔也 22歳 売れない俳優
梨花 30歳 OL
登場人物表
翔也♂:
梨花♀:
梨「家まで来てもらって悪かったわね。今日はバイトは?」
翔「午前で終わった。それで、用事って何?」
梨「家の合鍵があるじゃない?あれ、返して欲しいの」
翔「えぇー」
梨「私も返す。……はいこれ。それで、この関係終わりにするわ」
翔「またその話?……そう言っていつも元通りじゃん。いい加減飽きたよ」
梨「今回はいつもとちょっと違うわよ」
翔「なんだよ?」
梨「私ね、来月結婚するの」
翔「……はあ!?」
梨「相手もいい人でね。貴方との関係をわかった上で、今日縁を切る事を条件に結婚の約束をしてくれたわ」
翔「……結婚なんて、する気ないんじゃなかったのかよ」
梨「この歳になるとね、逆に弱くなるのよ。……これから1人で生きていくのが、怖くなってね」
翔「俺が、いるだろ」
梨「私達、そんな関係だっけ?」
翔「……」
梨「1度もそんな事聞いたことないんだけど」
翔「……ごめん」
梨「謝らないでいいわよ。とにかく、もうこれは決定事項なの。だから、合鍵返して」
翔「嫌だ」
梨「翔也、ワガママ言わないで」
翔「勝手に決めないでよ!俺の気持ち無視して、勝手に幸せになろうとしないでよ!」
梨「あなたは夢と幸せになればいいじゃない!!」
翔「……やっぱり、俺がまだ役者してるのが悪いの?」
梨「別に、あなたはまだ若いんだし追いかけられるなら追いかけてたらいいじゃない」
翔「若いって言っても22だよ。18からやってるけど未だにでかい役は来ない……」
梨「もともと賭け事みたいな商売でしょ。22ならまだ活路はある。……あたしはもうダメ。まだまだ若いつもりでいたけど、もう30になっちゃった」
翔「梨花さんは、仕事上手くいってるし、何もそんなに結婚に焦らなくてもいいじゃないか」
梨「私の人生に責任取れないなら、口出ししないで」
翔「梨花さんは、誰かに人生の責任を取ってもらうような女性じゃないでしょ」
梨「1度も好きだよも付き合っても言わなかったあなたが、私を語るの?」
翔「……言わなかったんじゃない。言えなかったんだ」
梨「なんでよ」
翔「……だって、俺にはもう、夢しかないんだよ。そんな男が、梨花さんを縛るような事、言えるわけないじゃないか」
梨「翔也……」
翔「俺には演技しかなくて、人生それに縋るしかなくて、そんな俺を認めて傍にいてくれたのは梨花さんだけなんだよ!」
梨「それで、いつまでもこの甘えた関係を続けろと」
翔「その関係に甘えてたのは、梨花さんもだろ?」
梨「……そうね」
翔「もう、俺はいらないの?」
梨「そう言ってるでしょ」
翔「俺がいなくて、生きていける?」
梨「本当に、今更何言ってるのよ」
翔「その結婚相手の前では、ちゃんと泣けるの?」
梨「それは……」
翔「俺以外の前では、泣けないんじゃないの?」
梨「そんな事振りかざして、あなたはどうしたいのよ!?」
翔「どうにも出来ないよ!でも、でも!」
梨「ちょっと、離してよ!」
翔「やだ!だって、どうにも出来ないけど、このままサヨナラだけは嫌だ!」
梨「離しなさい!」
翔「今夜中に縁を切れって言われたんでしょ。なら、今夜だけはせめて俺のものでいさせて」
梨「翔也……だっ、だって……」
翔「俺の事、好きでしょ?」
梨「……」
翔「正直に言って」
梨「……す、好き」
翔「俺も、好きだよ」
梨「どうして、今言うのよ」
翔「言いたくなったから!」
梨「ずるい!私が諦めようとしてるのに!馬鹿!」
翔「馬鹿でいいから!今夜もう一度考え直してよ、俺が必要かどうか……がんばるから」
梨「何言ってるの?」
翔「(キス音)」
梨「は!?」
翔「大丈夫。そのうち、いつもみたいに強がりできない梨花さんにしてあげるから……」




