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転生?TS!ロリ!百合!冒険!  作者: 秘密(単に匿名)
27/63

2-9話 初給料

2021/4/25追記:実は、本当だったらもう2話前には依頼を達成したりしてます。強すぎたんですよ……。マヤが……。

2021/5/21追記:修正に来ました。でもまだ読みにくいかもしれません。すみません。色々と妄想してくれると助かります。

2-9




[そういえば、どうしてそこまで回復しているんですか?]



街はもう近い。ただ、あの時完全に死亡したかと思われたクユとアーニャが生きている理由がわからなかった。助けに来る、とは聞いていたものの回復魔法を使えそうな人間と言えば、ミルぐらいだ。

ダグって人も薬を調合していたりしたが、流石につぶれた肺を瞬時に直し、周囲のラビットに対処出来てしまうなんてことは無いだろう。



「あーっ、はぁ、はぁ、それについては、俺が説明するよ。」



後ろからダグさんが走ってきた。



「簡単に言えば、ポーションで治した……ってだけなんだけどね。まず傷を分けたんだ。」


[分けた?]


「なんだ知らないのか?治療師が最初に学ぶのは、傷を分ける特技なんだ。」


(治療師……。アーニャさんの事かな。)

[痛みを分けることによって、治せない傷も治せるという事ですね!]

「???」



クユは意味が分からなさそうに首をかしげている。



「そうそう。そこにアーニャさんの治療術、更に回復力が上がるこの……記憶の水と、痛みを和らげる神経毒、そしてあまり出来は良くないけど俺の特性ポーション。全てかけ合わせた後に、アーニャさんに魔力活性剤を飲んでもらって……」


「……ダグ殿」[うわぉ]



嬉しそうに説明するダグの横には、いつの間にかギルドマスターが居た。そのまま強引に仕事の話?をしながら連れて行ってしまった。ギルマス……あんたはいい人だよ……。



(いうてああいう説明好きだけどね。)



普通に気になってた内容だが、クユには小宇宙の幻影が見えてしまっていたので話を切るべきだろう。



[クユさんは、もう大丈夫なの?]



さんというよりも、ちゃんか。クユはちょっとドヤ顔しながら、(かわいいポイント)



「……大丈夫よ」



小声で、一瞬だけ服をピラッとめくって[フォアアオウェーイ!いやまって]



(Heyモザイク!普通にグロいんだけど。骨見えてるよ。赤黒いよ。申し訳ないけどグロはNG)

[よかった]



目を逸らしまくりながらとりあえず喜んどいた。いや、コレは大丈夫じゃないでしょ。まあ本人が良いなら良いんだけどさ。



「でも、あのラルフっていう人?すごかった~!バリアが割れたと思ったら、きいぃぃーん!ってなってね~。ラビットが逆にかわいそうだとおもっちゃったわ!」


[ラルフさんとミルさんはもうね……ちょー強いよ!]



(そうか……こっち側にはダグさんが行って、ラルフとミルはアーニャさん側を助けに行ったんだ。だから、街から近かったのにも関わらず時間がかかったのか。バリアは誰が張ったんだろう。ていうか、そういうのもあるんだ。)



感動するマヤ。もう、門は目の前だ。





〇しばらく後





{がやがやがや}


「マヤさん、お疲れさまでした。ではこれが、報酬になります。」



まだ夜になったばかりのギルドは活気が有った。というか、昼間よりも今のほうがあるぐらいだ。尚、カウンターに出さずとも報酬を受け取ることは可能で、

依頼書を赤ポストに入れて冒険者カードを専用の機械に入れると、お金が出て来るらしい。ハイテク。


ただ、今回は毛皮も渡したいし薬草の採取なのでカウンターに来たのだ。夜だとカウンターに人はいないらしい。今は6時50分ぐらいだから、後10分でカウンターが使えなくなるのだ。そして皆、定時帰りしたり遊んで帰っていく。もうここで働きたくなってきた。



(全部でどんぐらいだろ。え~と、1,2,3,よんごろく……24リルか!バッグが12リルで宿が8リルでしょ?今日の夜ご飯買えるじゃん!)



キター!と心の中でガッツポーズ。硬貨を全て胸ポケットにいれて、まずはバッグを買うことにした。



(いや、服はでっかいシャツで割と何とかなってるからまずは必須のバッグでしょ?あ~待って。でも、やっぱ視線がな……。その気持ちはわかるけどさぁ……。)



ロリだが、マヤは守備範囲に入りやすいタイプのロリだと思う。少女寄りの。そんなのが下着殆どなしで見えそうで見えないシャツ一枚だったら、我慢しろという方が難しい。少なくともヤスヒサはどんなに頑張っても視線は下のほうへ行くだろう。



(え~、でも服買ったら明日また帰るの遅くなるじゃん。)



素材を持ち帰るような依頼だと、両手が埋まり前が見えなくなる。それだと、大幅に移動時間が増えるのだ。なんでも屋には、リュックサックのようなタイプもあったハズだ。



(でも視線がなぁ)



凄い見られる。目が合うと気まずそうに眼を逸らされ、特に女性と組んでいる男性にはキツい。たまに怒られているのを見る。いやムリじゃん?中身が男だからこそ、この辛さは分かる。


これはマヤ自身が悪いと思っている。まるで、よく駅に居るスカートがめっちゃ短いJKみたいだ。特に階段は困る。上見れない。



(……明日はラビットの依頼だけ受けて、今は服にしようかな……。)



しかも、今なんでも屋の前まで来たのだが、時間的にやってなかった。まじか。……結局、強制的に服屋を探す事になってしまった。騒がしい夜の街をひたひたと歩く。


あと、足の痛みは引いてきている。もう傷跡は無いので足が元の形に戻ればいいだけだ。



{ぐうぅぅ~~}



焼き鳥の香ばしいにおいや、喫茶店の窓からのぞく美味しそうな魚料理。視覚的にも嗅覚的にも、聴覚にさえも誘惑をしてくる。

服屋を探しているはずが、知らないうちにただ食べ物を見て回ってしまっている。走る気力も無く、そのまま一時間が経過した……。



(あ~。やってしまった。ヨダレも出てたわ。くっそー……仕方ないじゃんかぁ)



何軒か、服屋を発見したが冒険には不向きな高い服を売っている店が多く、中々定まらない。下手に入って何も買わなかったら、何でも屋みたいになってしまうかもしれないし。


そうして歩いていると、裏路地でもない広場の割には喧騒が少ない、落ち着いた場所に入っていた。



(あ、いいな~ここ。人が居すぎずいなさすぎず。風の音が聞こえるのに人の声が聞こえる。なんでここだけ?)



もしかして貴族の……と思ったが、周囲には様々な宿が。人も、武器を携帯している者がほとんどで、明日の予定を話し合ったりしている。ここは、冒険者が休むために多く集まる場所の様だ。ゴミも少ない。



(もしかしたら、この辺りに冒険者グッズ売ってる店あったりして。)



コンビニみたいな、必需品がとりあえず売っているような店が今あると嬉しい。とりあえず先にズボンを買おう。


……と、コンビニみたいな形の建物を発見した。ま……まさか……!



(ファ〇リーマート……!?)



そこには、異世界語で『トーマリファーミ』と読める文字が。もうほとんどアレじゃん!これは都合がいい。早速入ってみる。流石に扉は自動ではなく{ウィーン}



(自動だった!?!?)



中に入ると、クーラーの効いた空気が。ふわっ……として気持ちいい。中も、周囲の店は黄土色なのに対してこちらは少し白めとなっている。店員はなんと、メイド服によく似た服を着ていた。



(ねえ、これは趣味でしょ。オーナーの趣味でしょ。ここだけ再現出来てませんよー)



とはいえ、異世界は異世界。コンクリートのような質感やプラスチックのようなツルツルした床は用意できなかったらしい。

ただ、ワックスのようなものが塗られているのは分かる。けれど、店員さんはいらっしゃいませーなんて言わない。愛想は良いが。


しかし、これは分かり易い。大体は店の外側に……って、ペットボトルで売ってる訳では無いのか。そりゃそうか。

外見や構造はコンビニに近いが、売っているものは全く違った。クーラーは効いているのにガラスの棚の中はあまり冷えておらず、中にあるのはジュースではなくポーションだ。しかも、ビン詰め。


本コーナーには地図などが売っていた。ただ、なんでも屋より少し高い。


無地の下着とズボンはしっかり売っていた。ちょっと黄ばんでいるが、汚れている訳では無さそう。両方合わせて12リル。バッグと同じ値段だ。下着4リル、ズボン8リル。


レジはないが、店員はいるのでそこまでもっていくと会計をしてくれた。



「あら、この店の使い方を良く知ってるのね。普通だったらあたしが行くのに。……この店は初めてみたいだけど……ごめんなさい、冒険者の素性を聞くべきではないわね。」



ちょっと色々危なかったが、10リル渡してその場でPNTとズボンを履くことが出来た。しかもこのズボン、尻尾用の穴が開いている。更に下着とズボンがつながるようになっているので、下着が脱げる心配が全くない。


もしかして、このオーナーも竜人だったり獣人だったりするのだろうか。そういえば、さっきの店員さんはネコミミメイドだったなぁ。



{ウィーン}



外に出ると、むわっ…と暖かい空気が。コレがたまらない。海も近いので尚更だ。まだ靴を買っていないので、アレだが。コンビニの中に時計は無かったので、見に行くついでに夜ご飯を食べに行くことにした。





〇しばらく後





そこらへんにあったパン屋さんで美味しそうなパンを買った。食パンではなく、米パンみたいなタイプだ。そのままの生地の味が美味しい。これで2リルとかお得だなぁ。でもそれ以外なにも無いので寂しい……。



(さて、残りの10リルは何に使おうか。)



お腹もあまり減っていないし、後必要なモノと言えばバッグと靴ぐらいだ。でも野宿は嫌だし、宿に行こう。

ギルドで時間を確認したら、もう9時半。様々な店から光が消えていくのがわかる。



(あ、でも依頼をこなすのもいいかもなぁ)



何故か、異世界に来てからはあまり眠くならない。3日間までは案外耐えられてしまう。ギルドは24時間やっているわけだし、夜のうちに依頼をこなして明日の昼にバッグを買いに行き、ついでに美味しいご飯を食べてもいい。


しかもさっきは座りながらパンを食べたので、体力的にも回復してきた。黒い力は8割も回復している。左足には、もう新しい指が形成されていた。まだ完全とは言えないが…。



[うん、行こう]



走ってギルドまで戻り、依頼を確認する。出来れば討伐がいい。ただ、採取よりもお手頃だろうし……あれ?



(めっちゃ残ってんじゃん)



なんと、採取依頼3つ以外は全て討伐依頼だった。そこまで魔物に困っているようには感じなかったが……。



(まあ、あるに越したことはないかぁ。)



ピラッと剥がして、カウンターに居るロボットに依頼書を渡す。ロボットと言うよりもゴーレムだろうか。鉄製のスチームパンクな感じだ。



「イライ ジュタク カンリョウデス  イッテラッシャイ マセ」



しかもしゃべる。高性能じゃん……。10リルのラビット討伐依頼を二枚受けたマヤは、昼とはうって変わって静かな街を出来るだけ速く走り、平原へ向かった。

マヤの魔力操作も中々にチートな気がするけど、一番のチートは回復力だと思っています。ただ、脳刺されたりすると回復しきる前に体が死んで人生終わります。あと、魂に直接ダメージを与えられたりしても終わりです。


2021/4/25日追記:……というのは前の文ですが、回復力を下げた今のマヤも中々に超人ですよね。あと、スタミナの回復力はあまり変えてません。タケシが2mもあるので、これを通常の人間が振れば2振りぐらいで限界になってしまいますからね……。

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