Story1 勇者と~らい
俺は柊 冬也。今年で中三。受験生。去年まで不登校。空気としてクラスに順応することが成功。
次の授業はテスト明けで、自分の担任がみている教科が返ってくる。
チャイムが鳴る数分前には騒がしかった教室も静まり、先生が入って、
「それじゃ、・・・」
普通にテストの解説していて、そこそこ真面目に聞いてメモを取る。
「気を付け~。れぇ~」
「あ~とざした~「有難うございました」」
口々にクラスメイトが教師へ挨拶をする。
クラスメイトがたむろす前に本を出して読む。日常。なんでもない日常。の、はずだったのに・・・
急に時間が止まる予感。次いで床が光る。その後、激しい光を起こしながら魔法陣が回る。
お察しのいい皆さんなら分かるでしょう。はい、来ちゃいました異世界転移。
多分クラス全員。そのあとはテンプレのごとく、白い部屋にゴールイン。
「それじゃ、あつまったね」
そして例のごとく、神さま(自称)がしゃべる。
集まってないよ?あなたが連れてきたの!と一人突っ込みつつ。話を聞く。
長々と話した神さまの話しをまとめると、君たち勇者。魔王倒して!がお願い。
「能力は、ステータスウィンドウ見て?それでは~、行ってらっしゃ~い♪」
そうやって神さま(自称)は、腕を一振りして消えてゆく。
そのあと俺らが見たもの。それは…、アマゾン。やっぱりテンプレ。
とりあえず能力確認。
「ステータス」
【名:柊 冬也 種族:ヒト Job:勇者 スキル:引き籠り、ニート】
【スキル、引き籠り。古代魔法、結界が使える。ニート。影、隠密に優れる】
物申させていただきたい。引き籠りとニートって失礼やな。だがスキルだからしょうがない。
「アイテム」
【装備、メインウェポン:日本刀、 サブウェポン:スナイパーライフル
頭:なし 胴:革の服 手:なし 足:革のブーツ アクセ:なし】
なんというかなぞの選択。なぜ刀と銃、混ぜた?ひとまず、戯れる気もないので早々にニート使って逃げようとすると、
「はいみんな集まって?」
あれ誰だっけ?学級委員の子じゃね?装備からして、魔法系かな?
集まってと言われると、逃げるわけにいかない。その場で、ニート発動。
「なんだ!なんなんだここは!ふっざげんじゃねぇ」
「わぁ~~~~ん」
ブチ切れる男子。なく女子。テンションMAXのオタ達。うろたえる学級委員長。
この状況はやばいなと思いつつ、近くで、結界のコントロールの練習をする。
体にも纏えるし、形も自由だ。これはいいスキルかもしれないなんて考えてると…
「きゃあああああああああああ」
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
なんか男子が暴れだして女子が薙ぎ倒されている。こんなとこまで来てもバカは馬鹿か。
「ふぅ~」
溜息一つ、その後、隠密の応用で、気配感知を使い、人数を把握。そして、クラスメイト全員に結界をつけて硬化。そうすればあら不思議。みんな動きが固まった。
「あのさぁ。いきなり飛ばされて訳分かんないかも知れない。だけどそんなこと言ってられるほど時間がない。分かってる?この世界は、殺すか殺されるかだ。そろそろ日が暮れる。魔物も出る。そんななかで仲間斬って何が楽しい?今クラス全員が俺の結界の中にいる。そのまま硬化すれば、今夜は魔物の襲撃には耐えられるかもしれない。」
「そうしてくれ」「だすでござる」「そのまんま守って」
クラスの面々は、そんなことをいう。
「ただし、明日以降俺が出すとも限らない。飢え死ぬ可能性もある。それを分かった上でか?」
やはりだ。異世界転移は勇者の楽しい冒険なんかじゃない。勇者たちの、過酷な試練。それでしかない。生か?死か?それだけである。全員が魔物の命を絶つ覚悟を持たなければ、今夜で全員が死ぬ。
「出してくれ。俺は戦う」
サッカーやってそうな爽やかイケメン君が名乗りを上げるとともに、みんなが、「俺も、」「あたしも!」と、結界から出ようとする。
「出してやる。がこれ以上は助けない覚悟するように。あと委員長ヨロ!」
「・・・・・・わかった。それじゃあみんな………」
結果委員長に丸投げした。
っていうか俺なんであいつらのこと助けたの?




