Story9 ギルドマスター。その名もシオン
コンコンコン
「マスター。例の方々をお連れしました」
「ご苦労。入れていいよ」
「はい。此方です」
おお、予想以上に高価なとこだ。さて、ギルマスは、美人か、ゴリマッチョか。それは、めっちゃくちゃの美人・・・ではなく、ゴッリゴリのマッチョメンでもない。なんか、中世的な不思議な方だった。
「ああ、あなた方が、転生者ですね」
「なぜわかるのかは聞かないでおきましょう。なぜお呼びになられました?」
「私は、碧眼を持っているからね。そういったことも分かるよ。呼んだのは礼を言いたくてね。」
「あっ、別にいいですよ礼なんて。自分はやりたくてやったことなんで。まあ、魔石の件は高額になってそちらに迷惑を掛けるようなら別に無理は言いません。一部でも、生活できる程度の金が欲しいので。飯食える程度の」
「そうはいってもね、一応、転生者は丁重にもてなせと命令が来ててね。」
「どこからですか?」
「これ以上は、言えないな。機密事項にあたるからね」
多分、俺らを呼んだ奴が圧力なり、なんなり掛けているんだろう。あぁ、いい事思いついた。
「取引しません?」
「物によるけど聞こうかな?」
「俺らは当分貴方の直属の部下になりましょう。だから衣食住を提供していただきたい。もちろんそれに見合ったことは致しましょう。」
「・・・いいだろう」
「マスター。よろしいのですか?」
今まで黙って聞いてた受付嬢が声をかける。
「多少はいいだろう。一応村の脅威はこの方によって去ったのだから。」
「あと、俺と手合わせも願いたい。当然、死なない程度の」
「いいよ」
死なない程度の本気で、という意味が通ったらしい。というわけで、ギルド内にある、修練場らしき所に来た。まぁだだっ広い。それしか出てこない。
「それじゃあやろうか」
「それでは、あっ。名前を聞いてもいいですか?」
「そうだったね。私は、シオンとでも呼んでくれ」
「分かりました。俺はトーヤ・・・」
「本名でいいよ」
「バレました?柊 冬也です」
「あっちの子はいいの?」
「よろしければ俺の後に。あいつは、松村・・・」
「松村 翔です」
「わかった、じゃあやろうか」
「はい」
息をゆっくりと吐く。そして短く吸って、居合を狙う。シオンは、鎖?で居合を防ぐ。どうしたものか?
「こっちからいくよ。Նրանք, ովքեր ընկնում են երկրի վրա, կդառնան փամփուշտներ և կընկնեն նրան: Սառույցի կրակոց(大地に振り落ちるそれらは、弾丸となり彼奴に振り落ちるだろう。氷散弾)」
「それは怖い。熾烈炎陽。ついでに、解析」
「氷魔法を習得しようとしてるのかな?簡単じゃないよ」
「結界纏。」
「Սառույց, դրեք այդ ուժը բերանի մեջ և դառնաք իմ կերակուրը: Սառցե բերան(氷よ、その力を刃に込めて我の糧となれ。氷纏刃)」
「炎舞桜乱っ!」
ギチギチギチと、俺の刀と、多分鎖鎌の刃が鳴る。
俺は空いた手で次の魔法を打とうとする。シオンもだ。
「Հագեք այն և խոցեք այն: Ամպրոպ(それをもって穿て、貫け。雷槍)」
「Ներթափանցումը սառույցով: Խայթել Սառցե խորանարդ(氷をもって貫き通せ。刺せ。氷槍)」
ギチギチギチギチ、バチバチ、ピキピキと、五月蠅いほど音がする。このままなら、行ける。
「そこまでっ!」
何で止めんのよ。受付嬢の姉ちゃん。
思った以上に長丁場になってしまった。申し訳ない。




