29話:夢に出てきた祖父と賢の決断
結婚式を終えて、お酒を飲んで、疲れて、眠った、成宮賢だったが、夢の中に、自分を可愛がってくれた祖父の成宮時達が出てきて、結婚おめでとうと言い、お前も、自分の子供を育てて、お前の様な立派な男に育てろと言った。その言葉を聞いてハッとして目が覚めた。隣に寝ていたスザンナに、この話をすると、私は、もう年なので子供を産めないので、もらい子をしようと言った。
その時、スザンナが日本でりりしくて聡明な成宮賢の様な男の子「ジャパニーズ・サムライ」が欲しいと言い日本での養子縁組を希望した。そして、2013年5月10日、日本に来て、東京、横浜の児童養護施設を探して回った。1ケ月ほど訪問して、めぼしい男の子を数人探し4人の候補がリストアップされた。そうして一番、素直そうな1998年7月17日生まれ14歳の達也くんに決めた。
達也君は9歳の時、両親と車で高速道路を走行中、交通事故にあって両親ともなくし後部座席のチャイルドシートと積んでいた布団のおかげで奇跡的に助かった子だった。そうして成宮賢が乳児院で書類を書いて身元引受人となり育てることになり正式に成宮達也となった。武蔵野の家に戻り早速、自宅へ連れてきて立川中学に入学させた。
成宮賢が成宮達也に何に一番興味があるかと聞くと英語と数学が好きだと答えた。こで英語のCDを聞かせ中学の数学と英語の参考書で基礎を復習させ、1ケ月で、それを終えた。その後は高校1-2年の問題集を与えて夏休みはエアコンの効いた部屋で徹底的に問題集をやらせて達也の弱点をも見つけた。その弱点克服のために問題集を徹底的にやらせた。
得意科目の実力が上がると、その他の国語、社会、理科も問題集で弱点を見つけて強化する方法で半年頑張ると中学でクラス7位、12月の一斉テストでは3位まで上がった。冬休みも猛勉強で学年ベスト10入りを目標とした。そうして2013年が終わり、2014年を迎えた。その後も、一心不乱に達也が勉強し続け、3月には、学年7位まで上がった。
その後、ゴールデンウイークで得意の英語、数学で学年トップになり、秋には、主要五科目で学年ベスト3に入り祝賀会を開いた。将来的、ソフトウェア技術者になり、アメリカのシリコンバレーで仕事をしたいと抱負を語った。この話を聞いて成宮賢とスザンナが達也の夢は何とか実現して上げるから集中力を上げる練習をすべきだと成宮賢が教え優秀な連中の中で、その上を行くには集中力だと教えた。すると精神集中の訓練のために座禅するようになった。
その他、呼吸法も調べて練習し始めた。2014年冬の一斉テストで遂に学年トップになりクリスマスには、そのお祝いをしてあげた。やがて2015年を迎えた。1月には達也が、自ら、志望校を家から自転車で20分の都立国立高校にした。そうして受験日を迎え、無事合格した。合格のご褒美に、達也の部屋に、高性能据え置き型のウインドウズ・パソコンを買った。




