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パソコンと賢者

 一仕事終えて清々しい朝。自宅のテーブルに、見慣れないモノがあった。あ、パソコンとプリンターだと思いだし…そこにあるはずがないモノを発見した。






 生首である。






「い、いやああああああ!?」


「ロザリンド!?どうしたの!?」


 私の悲鳴を聞いて、ディルクが駆けつけてくれました。ディルクに勢いよく抱きつく私。


「あ、あれ…」


 私は机の上を指差した。


「ああ…お母さん、怒らないでやって」


 ディルクの指輪、ロージィ君が現れました。なにか知ってるみたいです。





 ん?指輪?




 そういえば、指が軽い。


「ない!?あ!ヴァルキリー!?何してんの!?」


 生首と勘違いしたモノはヴァルキリーでした。何故パソコンとプリンターの間で生首に…はっ!


「食べたわね!?ペッしなさい!!だから、別に役に立とうとしなくていいのよ!無茶すんな!!」


「…相変わらず何でもありだねぇ」


 どうやらヴァルキリーはパソコンとプリンターを飲み込んじゃったらしい。無茶しやがって!


「だから毎回毎回言ってるじゃないですか!無茶すんなって!ヴァルキリーはヴァルキリーで大事な私のパートナーです!パソコンやプリンターは便利ですが、ヴァルキリーの大切さとはまた別次元なんですよ!」


 私はよつんばいになって床をバンバン叩きました。


「私ハオ役二タチタカッタノデス。最近狩リデモ出番ガナク、私ハタダノ指輪トシテ側二イルノハ嫌ナノデス。主ノ便利ナ道具デモアリタイノデス!コンナポット出の若造(パソコン)に負ケルナンテ、嫌ナノデス!!」


「………愛されてるね」


「愛が重い!とりあえず、ヴァルキリーに何かあったら嫌だから、じじいのとこに連れていくからね!ロージィ君、知ってたならなんで教えてくんなかったんですか!?」


 ロージィ君は苦笑した。


「いや、平和なのはいいことだけど、俺らからしてみたら使われることが減ったからね…正直気持ちがわかりすぎるんだわ。お母さんが言うこともわかってるよ。でも、ね…」


 彼らの存在理由は主のため。主の役に立ってこそなんだとロージィ君は言った。そこは私たちと感覚が違うから解り合えないだろうと言われました。





 とりあえず、賢者宅に奇襲をかけました。奥方様はお仕事。息子さんは学校なんで、安心して突撃できます。

 とりあえず、手始めにピンポン連打してやりました。賢者宅にはインターホンみたいな魔具があります。


「うるさ………何しに来たのさ、悪魔弟子」


「賢者様をからかいに」

「帰れ」


 ドアを閉められてしまいました。短気なじじいにはゆとりが必要だと思います。人の話を最後まで聞かないとか、年長者としてどうなんですかね?


「ドアもろとも破壊されるのと素直に開けるの、どっちがいいですか?」


「ようこそ、いらっしゃいませ」


 賢者の危機察知・回避能力は、やはり高かったです。素直にドアを開けてくれました。


 賢者の茶は何をどうしたらそうなるのか不明だがくそ不味い上に何が入ってるか怪しいので私がお茶を淹れました。


「で、本当に何しに来たのさ」


「実は…」


 賢者に指輪を渡しました。指輪を見つめて眉間にシワをよせる美人なじじい。


「何をやらかした?今回は何をしたのさ!僕でも読み取りできないぐらい複雑なんだけど!?」


「…日本…贈り人の世界のオーバーテクノロジーに嫉妬したヴァルキリーが、そのオーバーテクノロジーの結晶をペロッと食べちゃった☆」




「「………………」」



 笑顔で見つめあう、私と賢者。


「おいこら、管理不行き届き弟子!」


「なんでも弟子を最後につけりゃいいと思ってませんか?どM師匠!」




「「…………………」」



 またしても笑顔で見つめあう、私と賢者。


「こんのズボラ弟子!そもそも贈り人の世界のオーバーテクノロジーなんか持ってくんな!騒ぎになるのはわかってただろ!思いつきで余計なことすんなよ!どぉぉせその辺に置いといたんだろ!」


「ぐっ…でも、汚部屋製造機師匠に言われたくないですぅ!この超絶ズボラ師匠!」


「最近は作ってない!」


「ふっ、この私が知らないと思っているんですか?最近は魔法院で形成しているくせに!」


「ぐっ…やるな。まぁ、そこはどうでもいい!僕にもぱそこん?の影響がどう出るか解らない」


「役に立たねぇな」


 舌打ちする私。美人なじじいは打たれ弱いから涙目です。


「だから、年寄りで賢者とか言われてたって知らないことはあるったら!」


「大概役に立たないじゃないですか」


「ぐっ…そもそも君が難問を持ってきすぎなの!大体が誰にも答えられないような奴じゃないか!!」


「ぐっ…今日のところは引き分けですね…」


 別に勝負をしていたわけではないですが、そんなアホな会話をしました。

 とりあえず魔力は安定しているから大丈夫だろうと賢者に言われ、しかたなく学校に行くことにしました。

 とりあえず、ロザリンドの思いつきはろくなことにならない事がわかりました。


 賢者とロザリンドは書きやすいですね。


 ちなみにパソコンによる大変なことは、2パターンとも正解な方がいました。エスパー!?

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