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シャルト侯爵家の人々

 皆様忘れてるだろうから一応。


・シャルト侯爵家

➡ディルクの母方の実家


・お祖父様

➡ディルクの母方祖父


・フィーディア

➡ディルクの叔母


・ミュディア

➡ディルクの叔母


・ディスク

➡ディルクの叔父


・ディーゼル

➡ディルクの叔父でルーの植物オタク仲間


・ラグラス・ラァラ

➡ディルクの従兄弟でフィーディアの子供


・マディラ、マルラ

➡ディルクの従兄弟でミュディアの子供

 ディジャさん復活は当然ディジャさんの実家であるウルファネアのお祖父様にも伝えることになった。

 お祖父様は現在引退して次男のディーゼルさんがシャルト侯爵家を継いだ。ディーゼルさんは兄と研究しながら侯爵をしている。わりとクリスティアにも来るので、よく我が家にも遊びに来てくれる。

 長男のディスクさんは騎士として変わらず城で働いている。数年前に結婚して可愛い嫁とチビモフに囲まれて暮らしている。羨ましい。

 

 連絡を受けたシャルト侯爵家は、すぐさまバートン侯爵家に来た。


「おお…ディジャ…」


 お祖父様は感極まった様子ではらはらと涙を流した。


「ごめんなさい、お父様」


 ディジャさん…お義母様が触れたら消えてしまうと思っているのか、近寄ることも出来なかったお祖父様の手にそっとお義母様が触れた。


「いや、わしが悪かった…!お前が幸せならもう、それでいい!!素晴らしい孫を産んでくれてありがとう…!ディルクは優しくていい子だ。お前の結婚は間違っていなかった!」


 すがりつくようにお祖父様はお義母様を抱きしめて泣いた。





「いやあ、びっくりしたよ。今度は何をやらかしたのさ、ロザリンドちゃん」


「待って。なぜ私がやらかした前提なんですか!?」


「…ロザリンドちゃんだから?」


 首をかしげるディーゼルさん。いやいや、なんでもかんでも私のせいにしないでいただきたい!


「ああ…」


「ああじゃないよ!ディルクは私の味方でしょ!?」


「うん、でも……どれだけ異常事態が発生してもロザリンドだからって言われるとなんか納得しちゃうし…実際母さんが復活したのってロザリンドのおかげでしょ?」


「……記憶にありません」


「クラリンや神様から、ロザリンドへのお礼だって言ってたよね?」


「知らないったら知らないの!!」


「当たらずとも遠からず…ってとこか」


「冷静なツッコミは禁止です!」


「…すまん」


 ディスクさんは困ってました。なんかすいません。お礼とお詫びに今度チビモフを抱っこさせてくれるそうです。やっふー!!



「姉さん!」

「会いたかった、姉さん!!」


 あ、お祖父様をフィーディアさんとミュディアさんが押し退けた。


「姉さん、若いままね~。羨ましいわ」


「フィー、ミュー…元気だった?」


「元気よ!」

「ええ…姉さんにまた会えて嬉しいわ」


 女性達は楽しそうだ。あの、お祖父様が体育座りで拗ねてますよ??



「よ、ロザリンド」


「……………どちら様ですか?」


 親しげに話しかけられたが、マジで誰だかわからん。筋骨隆々ナイスバディな黒豹獣人に知り合いはいない。しかし知り合いだったらしく、青年は体育座りで拗ねてしまった。


 すまん。でも、マジでどちら様ですか??見覚えは……ある…ような??


「ロザリンドちゃん、私の兄です。ラグラスですよ」


 ラァラちゃんに言われて、ラグラスを思い出した。ラァラちゃんはクリスティアに今年から留学予定であり、ちょくちょく会っていたのだ。彼女はめちゃくちゃ頭がいい。

 いや、そこはどうでもいい。私がラグラスに最後にあったのは数年…3年ぐらい前だ。その時は普通の少年だった。それがまさかのジェラルディンさん並みのムキムキナイスバディになるとか、意味わからん。


「え?マジでラグラス?マジで!?なんでそんなムキムキに!?」

「体質じゃないかな?たまにいるんだよね。先祖がえりなのか異様に強くなったり、体格がいい獣人って」


「へー」


 ジェラルディンさんもそうなのかな?確かに突然変異的な強さだよね。


「…普通に訓練してるだけなんだがなぁ…なんで俺だけやたら筋肉がつくんだろ」


 拗ねモードから復活したラグラスによれば、彼はウルファネア騎士団に入って頑張っているらしい。戦闘の実力もさることながら、書類面でものすごーく期待されているらしい。ぜひ頑張ってジェス(苦労人の王弟)を楽にしてあげてくれ。


「「お姉ちゃん!お菓子ちょうだい!」」


「わっ!?」


 左右から飛びついてきたのは双子の兄弟。マディラ・マルラである。


「もうお兄さんだから俺のお嫁さんにくっついたら駄目」


「「えー、ディルクおじさんのけちー」」


「ケチで結構。ロザリンドは俺のです」


「まあ…あの泣き虫で暗くてどんよりしていたディルクが堂々とお嫁さん独り占め宣言するなんて…大人になったのね…もう引っ込み思案過ぎて母様どうしようかと…」


「ディジャ、ディルクはわりと根暗なままだよ。ロザリンドちゃん関係にはわりと強気だけど」


「まあ、そうなのね!安心したわ!」


「それに、結婚式で盛大に「黒歴史発掘はやめろクソオヤジィィ!!」


 ディルクのシャイニングウィザードがお義父様にきまりました。

 まさに、口は災いの元。


「え?結婚式??聞きたい聞きたーい!」


「そういえば、あの花嫁逃亡はどういうことだったの??」


「気になるわぁ」


「…教えて」


「「気になるー」」


 ロザリンド=バートンは、負けました。お義母様達に勝てませんでした。いや、まだだ。諦めちゃ駄目だ、諦めちゃ駄目だ、諦めちゃ駄目だ!私にはまだ、最終兵器がある!



「チーズケーキ食べたい人!」


 ロザリンドはスイーツのじゅもんをとなえた!


 ぜんいんがてをあげた。こうかはばつぐんだ。


「…この件を聞かないでくださるのなら、スイーツ食べ放題にします!」


 ロザリンドはたくさんスイーツのじゅもんをとなえた!


 ぜんいんがスイーツのとりこになった。てきはいなくなった。




「ディルク、私は頑張りました」


「ありがとう、ロザリンド…」


 こうして、なんとか誤魔化すことに成功しました。ちなみに、元凶のお義父様はスイーツ抜きの刑に処しました。

 なんか私の扱いが酷くない?

byバートン元侯爵

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