表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢になる予定でした。今は『普通の』侯爵夫人です  作者: 明。
ドドスコスコスコ☆ラブ貯蓄編
29/192

最高の旦那様

 もふもふなラブを入手した後で、ミルフィが言いました。


「ロザリィ、時間は大丈夫なんですの?」


「じかん?」


 私は懐中時計型魔具を起動して時間を確認した。現在時刻は、午後8時。完全にアウトである。


「ヤバいぃぃ!!か、帰らなきゃ!!」


「ディルクさんには連絡しといたぞ。夕飯作って待ってるって伝言頼まれた」


「うわあああん!なんでもっと早くに伝言を伝えてくれなかったの!?」


 ディルクが心配して探し回る事態になってないのはよかったけども!


「…一応何回かは伝えたが、もふもふについて熱く語り続けるバカには伝わらなかった」


「馬鹿ああああ!私の馬鹿あああ!!とにかく帰宅します!クラリン、また明日!!」


「ロザリン、クラリンは学校に居るからね。また明日」


「ミルフィとシーダ君もまた明日!」


 私は慌ただしく自宅に転移した。ディルクがエプロン姿でお出迎えしてくれました。


「ロザリンド、おかえりなさい」


「ただいま、ディルク」


 これは新婚さんの定番、お風呂?ご飯?それともわ・た・し?が来るかと思いきや…



『ギャオオオオス!!』




「「………………」」





 ディルクの盛大なギャオス(腹の音)により、選択肢は瞬時にご飯1択となりました。


「お腹すいたよね!ひもじい思いをさせてごめんね、ディルク!」


「…けっこう前から気になってたんだけど、ロザリンドっていまだに俺に対して腹ペコイメージがある気がする」


「…………うん。あるかも」


「まあいいや。ご飯食べようよ」


「はーい」




 夕飯はシチューとパンでした。シチューは具だくさん…かぼちゃも入ってて食べごたえ抜群です。


「おいしい~」


「……………」


 あれ?お腹が空いているはずのディルクが穏やかな表情で私を見ています。


「ディルク?」


「なに?」


「食べないの?」


「食べるよ。でも、ロザリンドがおいしそうに食べてるの見たら、なんか幸せだなって思っただけ」


「ふふ、私がいつもご飯を食べてるディルクを見つめたがる気持ちが解りました?」


「うん、嬉しいな。たまにご飯は作るけど…こんな風に俺が作ったものを幸せそうに食べるロザリンドをじっくり見たことはなかったかも」


 ディルクの瞳はとても優しかった。


「ディルク、おいしいご飯をありがとう。疲れてるのに、ごめんね」


「いや、ロザリンドもクラリンを手伝っていたんでしょ?」


「そうだけど…」


「たまにはいいんじゃない?」


「せめて食器は洗うからね!」


「できたら、一緒がいいな。俺拭く係やりたい。それで、終わったらのんびりしよう。頑張ったご褒美、ちょうだい。俺の可愛いお嫁さん」


「なんなりと!ご奉仕しちゃいますよ!」


「いや、むしろロザリンドはしないでほしいかな?」




 ディルクからのお願いは、ディルクのお膝でおとなしくしてることでした。ひっついているだけでも幸せなのに、ディルクが丁寧に髪をすいてくれました。さらにはナデナデされて…これは日頃頑張る私へのご褒美なのか!?

 尻尾が腕に絡んできた。撫でたらじゃれるようにスリスリしてくる。なんてこった!幸せだ!


「ロザリンド、明日もクラリンとラブ集めするの?」


「そうですね、乗りかかった船を放置できませんから、必要な授業だけ出て手伝う予定です」


「なら、来れる人には連絡して来てもらったら」


「…なるほど」


 確かにその方が効率的かもしれない。


「ところでディルクさん、なでるのやめません?」


「ん?」


 ディルクはやめる気配がありません。


「いや、ディルクの撫でテクで眠くなる…」


「寝ていいよ?ちゃんと運んであげるし問題ないよ」


「いやいやいや!ならベッド行くし!」


「俺、まだここでロザリンドをこうやって抱っこしていたい……ダメ?」


 あざと可愛いとはまさにこのこと!首をかしげるうちのディルク様、超可愛い!そして、私がディルクのおねだりに勝てるはずもなかった。


「…あ、あと少しだけだからね」


「うん」





 そして、予想通りに寝落ちした。気がついたら、朝でしたよ。


「ふふ、ロザリンドは可愛いなぁ」


 ディルクは先に起きたらしく、ほっぺをツンツンしています。


「んー」


 可愛いのはディルクですよと私は不満な声を出した。どちらかと言えば私は寝起きがあまりよくないので、大体ディルクがいつも先に起きてます。


「ふふ、愛してるよ…起きてると照れてなかなか言えないけどね」


「………私も愛してます。すいません、起きてました。朝イチ愛してるでめっちゃ目が覚めました」


「~!??も、もう少し寝たふりしててよ!」


「嫌ですよ!朝から一人で悶えるより、ディルクをまきぞえにした方がダメージが少ない気がする!」


 朝からお互い悶えましたが、なんだかんだでディルクから元気をいただいちゃいました。今日も頑張ろうと思います!

 たまにはエロなしのイチャイチャもある…という回でした(笑)


 やはり1日1話が限度なんで、基本は隔日更新で行こうかと思います。ストックができたらまた毎日更新になるかもしれません。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ