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何故こうなるんですかね?

 私は卵と肉とお野菜の栄養たっぷり美味しい雑炊を作っていました。ちょっと、だいぶ材料を奮発しすぎた気がしますが、それも気のせいです。気まぐれにゴラちゃんエキスとか入れちゃったからかもしれない。マンドラゴラって万病に効くんですよ。

 そこに兄が調合した疲労回復の薬草を投入したら、あら不思議。雑炊が虹色にシャイニング!そして泡がシャボン玉。うわぁい、きれ~い………って、誰がこんな怪しい雑炊食べるんじゃあああああい!!


 しかし味見したら予想に反して激ウマだった。しっかりいい仕事をしたリヴァイアサンの干物でとったお出汁。お野菜戦士達がよそ見していたら自ら鍋に飛び込むという悲劇があったが、彼らはとてもおいしくホクホクに煮込まれました。大根とニンジンがオススメです。そこに伝説のレインボーフェニックスの卵を………虹色は卵のせいだったか!!


 この怪しげな雑炊(ブツ)をどうしようかと思案していたら、強い魔力を感じた。


「何!?」


 魔力を感知した方角にはポッチ達もいるようだ。マリーやネックスもいるから大丈夫と任せけど、読みが甘かった!?


 そして私は走った。片手におたま、片手に土鍋。何故置いていかなかったのだろうか。多分焦っていたからとりあえず持ってきてしまったのだと思う。


「ポッチ!マリー!ネックス!」


 必死で走りたどり着いた先には……………



「リリカル☆マジカル☆ミュージカル!にゃんでも解決☆魔法巫女☆マジカルマリー!!」


 魔法少女の呪いを受けたマリーたんが巫女風魔法少女となって華麗に可憐にステップを踏んでいた。


 どうしてそうなった。

 待って。お姉ちゃん、思考が追いつかないよ


「「二つの希望が導く未来!輝け!魔法(マジカル)巫女☆マリリン!!」」


 そして凛花とキメポーズをとるマリー。マリーと凛花でマリリンね。つか、いつ来たんだ凛花。

 とりあえず、おたまと土鍋を地面に置いて惜しみない拍手をした。しかし、巫女さんと神主さんに謝罪してほしい。いや、本当になんでこうなったのか説明がほしい。


 そして二人の魔法少女風巫女は神楽を舞う。まるで示しあわせたかのような…対の動き。何度か実家でこと姉ちゃんが舞っていた神楽だ。

 相手役、昔…凛だった頃に憧れていた。凛は体が弱くて叶うことはなかったが、いつかこと姉ちゃんと神楽を舞いたいと思ってたっけ(現実逃避)


 笛を取り出して、音を添える。この舞の曲なら吹ける。舞は無理だったが、せめてと凛は笛を習っていたのだ。


 そして、二人の魔法少女風巫女から柔らかな光が溢れ……柔らかな光が、この地を浄化していく。


「おお…正しく予言の通り…白と赤の衣纏いし乙女、この地を浄化し、白く輝く地に立たん…」


 それ、風の谷にいる今どきの鹿?いや、衣は青くないな。

 それよりおっさん、どこのどちらさまだい?ほっぺと両手にしこたま米とか色々ついてんだけど…あんな怪しげな雑炊食ったの?

しかも手づかみで??熱くないの??


「はぐはぐはぐ」

「むしゃむしゃむしゃ」


 土鍋を見たら、子供と身なりのいいおばさんが雑炊を貪り食っていたなう。


「…………………え?」


 流石のロザリンドさんも理解が全く追いつかないよ。周回遅れになっちゃったよ??

 えっと…拍手するからお玉と土鍋(雑炊入り)は地面においた。雑炊、めっちゃ食われてるなう。


「……盗み食い?」


 その言葉に、黒にゃんこ少年が反応して頭を地面に擦り付けた。


「ごめんにゃさい!ぼくがわるいのにゃ!いもうとはぶたにゃいで!」


 必死に妹らしきちびモフを庇う幼い黒にゃんこ少年。


「お腹すいてたの?」


「…ごめんにゃさい…おにゃかすいてて…おいしそうにゃにおいだったから………」


「よし、たんとお食べ!直接手づかみなんてヤケドしてない?ほらほら、好きなだけ食べなさい!」


「へ?」


「甘いのは好きかな?蒸しケーキ食べる?」


 色々気になることはあるけど、そんなことよりお腹をすかせたちっちゃいモフモフを発見したら、満腹にさせるが我が使命!!


「おいしいにゃあ…」

「おいちいにゃあ。おねちゃ、ありがとにゃあ。ねえ、ミミとおんなじこたちにもあげていいにゃ?」


 こちらを見つめる腹ペコちびモフモフを多数発見!


「たんとお食べ!!」


 本気を出した私は千手観音モードとなり、追加で料理を作りまくった。雑炊はもちろん、元々ディルクの非常食としてしこたま作ってあったお惣菜パンも出し、腹ペコモフモフはお腹いっぱいになりました。


 今は満腹モフモフをブラッシングしています。ふわもふになーれ。ふかモフになーれ。

 おや?モフモフの様子が……巫女達の白い輝きに触れたら、黒からまっ白になりました。驚きの白様もびっくりー。






 そしてさらに、ちびモフ達がジェラルディンさん並みのナイスバディへと進化を遂げた。








 んん?お姉ちゃん、思考が追いつかないよ?むしろ辛い現実から目を背けたいよ??


「ロザリンドちゃん、今度はナニをやらかしたッスか!?なんでガリガリ傷だらけのモフモフがハッスルなマッスルに変貌してるんスか!!」


「馬鹿凛花!お前の神楽からハッソーマッソーの呪いが滲み出たんじゃないの!?」


「出ないッス!腐のオーラならあるかもしんないッスけど、自分は細身が好みッス!!」


 腐のオーラは出るんかい!よし、このまま凛花のせいにしてやる!!


「……多分、これのせい」


 ネックスが仄かに虹色の輝きを放つ土鍋を持ってきた。


「僕もそう思う。謎の虹色発光泡泡雑炊を食べてた人だけがムキムキになってるし」


 そして、全員の視線が私に集まった。


「冷たい視線が私を苛む!」


「……これ、元に戻るんスか?」


「……………さあ?」


 むしろ私が聞きたい。でも多分、消化されたら治るんじゃないかな…多分。


「皆元気になってよかったにゃあ」


 うちのマリーたんは相変わらず天使でした。健康が一番だよね!!

 何故こうなったのか……それは作者にもよくわかりません。つっこみどころが多すぎました。

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