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ナマ足ヘソ出しスネ毛あり

 校門で出待ちしていたおじ様は、カーライル公爵でした。多分息子の件だろうなぁ。


「お願いいたします、バートン侯爵夫人!息子の呪いを解いてください」


 すすり泣くおじ様…カーライル公爵様。私とカーライル公爵は個人的には仲がいい。おじ様と親しみを込めて呼ぶほどだ。カーライル公爵は穏健派であり、獣人への差別意識も低い。穏やかで獣人は獣人で優れてるからいんじゃね?と騎士団獣人部隊設立に関わった人物でもある。


「…ローゼンベルクとウルファネアからの抗議は聞いていますか?」


「はい…いかなる処罰も受けます」


「いや、おじ様が受けたらダメでしょう。バカ息子が受けないと」


 思わず素でツッコミしてしまった。


「ロザリンド?」


「あー、ディルク」


 ディルクが迎えに来てしまった。ディルクは私に土下座をしているおじ様に気がついた。


「カーライル公爵!?え!?なんで土下座を!?ロザリンド、何をやらかしたの!?」


 今回、私はなにもしてない…はず。私への信頼感の無さで涙が出そうです。





 注目を浴びていたので、とりあえずカーライル公爵邸に行くことになりました。道中ざっくり説明しました。


 今回、私は悪くないと思います。悪いのはカーライル公爵子息なんです。

 呪われた経緯について聞いたカーライル公爵は肩を落としていた。




 そして、私はいい案を思いついた。現在クリスティアには公爵家が3つある。実家のローゼンベルク家、ミルフィの家であるローレル家、そしてカーライル家である。本来は4つだが、1つは私が昔潰したので無くなった。そして、現在バートン家が次の公爵候補にあがっている。私達の功績を考えて、私の成人と同時に爵位をあげる予定となっている。


 つまり、クリスティア最高権力者が結集している状態だ。王子様に公爵家に、公爵(予定)…権力者がこれだけ集まればなんだってできるのではないだろうか。


「カーライル公爵、ご子息の魔法は私が解除いたしましょう。ただし、条件がございます」


「…何か思いついた顔だね?」


「はい。これから楽しくなりそうですね」


 私はディルクに満面の笑みを見せた。とりあえず、皆にも打診しよう。特にアルフィージ様辺りが乗ってくれるに違いない。

 カーライル公爵は私の出した条件をすべてのんだので、カーライル公爵子息の魔法を解いてやることになった。








 カーライル公爵子息は自室に引きこもっていた。まあ…引きこもるわな。魔法少女姿で堂々と歩けるやつなんて、クラリンとゴラちゃんとウルファネアの元王様とかウルファネア神殿の……案外いるな!しかし、彼らは剛の者だから普通ではない。まともな感性の持ち主ではないから、比較してはいけないだろう。

 ちなみにカーライル公爵子息は学園が暗くなるのを待ち、カーテンを盗んでマントがわりにしてくるまり馬車まで走って帰宅したらしい。なかなか冷静な判断である。学校で噂になってなかったところをみると、目撃者も居なかったのだろう。やるな。


「近寄るな、見るな…見ないでくれえぇ…うっ…ぐすっ」


 カーライル公爵子息は泣きじゃくっていた。美少女の涙なら可哀相と同情したかもしれないが、高慢ちきなカーライル公爵子息が泣いていてもざまぁの一言である。


「はいはーい、魔法解除してあげるから見せ……………ん?」


「ぎゃあああああ!?」


 カーライル公爵子息から布団を剥ぎ取った。可愛らしい魔法少女の衣装が素敵。ナマ足ヘソ出しスネ毛あり。スネ毛が目に痛い……ヘソ毛もだ…ぱんつは白レースかぁ…ではなく!


「んん?」


「や、やめろ!見るな!見ないでくれえぇ!!」


 カーライル公爵子息をとりまく凛花の魔力と………


「やめてくれぇぇ!!」


 ガチ泣きするカーライル公爵子息。


「やかましい」


 とりあえず頭を叩いた。やかましすぎて解析と解除に集中できないだろうが。


「ディルク、ちょっとカーライル公爵子息を拘束して。解析する」


「了解」


 うるさいから口にハンカチを詰めました。んー?これは………ふーん。


「……ふふ、本当に楽しくなりそうですね」


「ロザリンド…なんか悪いこと考えてる?」


「いいえ?けどまぁ…少し調査が必要みたいですね」


 というか、ディルクさんや。楽しくなりそうですね=悪だくみだと思うって…私への信頼感の低さに泣きそうなんですが。


 とにかく報告・相談・調査が必要みたいですね。さてさて、何が出てくるかな?

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