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覚醒のポッチ

 大半が気絶または無力化されたので、捕縛することにしました。あちゃ、漏らしてる人までいるよ。大人なのに怖がりだなぁ。


「手伝ってくれるの?ありがとう」


 ぞんびー君は働き者だなぁ。テキパキと悪いおじさん達を縛り上げていく。


「お、お前が化け物の親玉か!?」


「製作者の一人です」


「作ったの!?ポッチ君が作ったの!?」


 ミルラさん…いや、自由な風さんが衝撃を受けてました。


「外装だけですよ?」


「充分スゲーわ!!」


 とりあえず悪いおじさん達はゴーレム達に見張ってもらうことに。うるさい人は猿ぐつわをさせといた。


「大丈夫、今助けてあげるからね」


 クリスタルラビット以外の魔獣もいた。


「ポッチ、危なイ!!」


「いたた…」


 檻を開けたら飛び出してきたクリスタルラビットに左手を噛まれてしまった。右利きだから右じゃなくて良かった。


「…大丈夫。おうちに帰すだけだよ。君達の子供はとても素直でいい子達だった。子供達が君達の帰りを待ってるよ」


「ぴゅい………」

「ごめんなさイって言ってル」


 噛むのはやめてくれたみたいだ。


「大丈夫か?」


 ミルラさんが治してくれたから、痛みは無くなりました。


「はい。問題ないみたいです」


「ぴゅ!ぴゅぴゅう!ぴゅーう!!」


 よくわかんないけど、クリス君がとてもお怒りで仲間に注意している。檻のクリスタルラビット達はショボンとしてるっぽい。


「クリス君、僕が不用意に開けたから怪我したんだ。自業自得だから怒らないで。君は悪くない。仲間を守ろうとしたんだよね」


「ぴゅい…」


「くすぐったいよ!」


 なんだかクリスタルラビットの大人達にも乗っかられてしまった。


「お腹すいてない?カリカリなら…」


 クリス君のお礼にとウサギのペットフードを買ってあったのを思い出した。


「ぴゅ!」



 結論から言って、彼らはとてつもなく空腹だった。ペットフードと僕の非常食はあっという間になくなった。帰りに買い足しておかなきゃなぁ。



「…あ?なんだ?ガキと…冒険者?」


 どうやら別動隊が戻ってきたらしい。20人ぐらいのがらの悪い男達。そのうちの一人の手を見て、僕は固まった。


「ぴゅ………」


 あの赤くて可愛い小さなクリスタルラビットの耳をつかんでいる。小さなクリスタルラビットはボロボロだった。他の小さい子達は乱雑に網に入れられている。


「なんてことを…」


 怒りで視界が真っ赤に染まった。許せない…ユルサナイ!!


「ウオオオオン!!」


 僕は魔力で男達を威嚇した。僕の怒気て殺気にあてられて男達は動けない。

 赤いクリスタルラビットを捕まえていた男に飛びかかり、思いきり男を吹き飛ばした。赤い子はまだ息がある。これなら傷を治せば大丈夫。すぐミルラさんに駆け寄って渡した。


「グルル……」


「ぐっ、完全獣化できる獣人か!」


 何人か突進を避けたが、狙いはそこじゃない。吹き飛ばした男の手から網を奪って噛みちぎり、クリスタルラビット達を自由な風さんの方に逃がす。


「アオオオオン!!」


 さあ、出番だよ!僕の可愛い()達!!ツヨシに嵌め込まれた石が輝いた。


「わははははははは!!」


「ロッザリンドォォ!!」


「「きゃはははは!!」」









 瞬殺でした。








 よく考えたら、別に全員出す必要はなかったよ。


「ぴゅい…」


「アオン!ワオオン!!」

 ミルラさん!早く治してあげて!!


 網に捕まった子達も怪我をしているみたいだ!ポーションは…………あれ?


「ワオン?」


 手が……肉球?


「ワオン?」


 あれ?喋れてないし…


「ワオン??」


 立てないし、僕なんだか大きい??とりあえず、多分魔力を抑えれば人型になれるよね…………


『ポッチィィィィ!?』


「…………………え?」


 自由な風さん達が真っ青で、ミヅキさんとクリス君は普通だ。え??何?手は人間だし………僕はどうなっちゃったの??

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