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打倒魔王様!  作者: 滑口Aトロ
1/1

冒険の始まり


少々二日酔いが行き過ぎて早朝に旅立つ予定が

目覚めてみれば日差しがギンギラと差している真昼間。


急いで他の連中を叩き起こし身支度を済ませる。


皆旅支度が終わり村の出口にて馬に乗る。


リーダーであるセルンは村の伝統として

精霊が祭られた一本の大木に手を合わせ拝める。



かつて魔王とその一族である魔族の手から村人を

守護した精霊の一族から加護を授かるのだ。


しかし精霊は特殊な観察眼を持つものにしか

見えないため精霊が宿るこの大木を拝める。



「俺が魔王を退治して世界の英雄になれますように。

そしてパテラと結婚でき___」


「おい、なにしてるんだ?もう行くぞ」


「へいへい」


セルンに出発を促すリセルド。


「その前に地形の確認だな」


セルンが戻ってくるとリセルドは世界地図を広げ

穴の中に円形の島が浮かぶ

ドーナツ型になっている大陸の下端を指さす。


「承知のことであろうがまずは東回りに進み、

ヒヤラ村に向かう」


故郷は世界の南端に位置しており

ドーナツの中心に佇んでいる 

魔王城までは北を目指せばすぐにたどり着く。


しかし魔王城が存在する島の周りは果てしなく深い溝になっている。


そこでは海が滝となって下へ行くと冥界まで落ちる溝が

島を回り込むように取り囲んでいる。

島の崖には砦があり、完全に堀の役目をになっている。


結論この島に入るには世界を西回りか、

東回りで唯一溝もなく陸続きになっている北から入りこむしかない。


東回りに馬を進めると決めた一行は

ドーナツの東に位置するヒラヤ村を目指す。


「ヒラヤ村に行くには森を抜けるか、山を

上るしかない。森の中は街道が整備されておらず、

色んな魔物を倒しながら、道を切り開く。

山は街道があるので楽であるが山賊が物を強奪したり、

たまに上空を迂回するワイバーンに襲われたりすることも

ある。ワイバーンに出くわせば誰か死ぬかもしれん。

どちらにするかお前が決めろ。」


「、、、森の方で」


「わかった」


話し合いが終わると2人は

馬に乗り移りセルンはパーティの先頭に立つ。


エクスカリバーを頭上に掲げると声高に叫ぶ。

「これより魔王討伐に向けて魔王城を目指すぞ!!!」

「オー!!!」

「奴ら魔族は罪のない我ら人類を大勢殺し、大戦争を起こした大罪人。

奴の首を打ち取り、名を馳せたいものは我に続けぇぇぇぇぇ!」

「オー!!!」

セルンが先頭を突っ切る。


一行も一人一人馬を走らせ、彼の背を追いかける。


「相変わらずドッジ子だなヴァルは」

「待ってよ~~」

「俺たちから逸れないようにちゃんとついてけよ」

妹を心配するガーラン。

ヴァルキリーことヴァルは馬に躾ができていないのか、

少し遠回りしながらも遅れてついてくる。


馬にはもちろん動物によく懐かれるパテラは

先頭を突っ走るセルンの傍に追いつき彼へ囁くように疑問を

投げる。


「ねぇセルン。さっき私のこと呼んだ?」

「はぁ!?誰もけっ、結婚なんて言ってねぇ、ぇーし(汗)」

「?」


「お前が嫁を取るのは100年早い」

歴戦の貫禄を漂わせるリセルドに言われては言葉もでない。

パテラに振り向いてもらうためにも

男前を磨かなくては!


(剣術を磨いて、魔法も覚え、お洒落にも気を使って・・・ん?)


道先の丘の上で

山賊らしき風貌の男達が荷馬車を取り囲んでいた。


「あんちゃん命が惜しかったら金目の物よこしな」

「そこの娘いい女だな連れてこよーぜ」

「頼む。娘だけは勘弁してくれ」


どうやら親子の商人が荒くれもの供に

襲われているようだ。勇者たるもの

弱気を助け強気をくじかなくてはならない。


「盗賊め~。我ら魔王討伐隊隊長このアルデバラン様が

成敗してくれるわ!!!」


「魔王討伐隊か!丁度いい。」

「俺らと一緒にこいつ等魔族を追いはぎしようぜ」

「!!??」

「助けてくれぇ」


魔族。

その2文字の単語を反芻する。

魔族とはすなわち魔族とは

素肌は藍色

魔王の手先で人々からいろんな物を略奪して

人々の命を狩り取る野蛮な集団。


そして目の前の魔族は

素肌は藍色

人々から物と娘を略奪させられそうになり、

自分たちの命を狩とられようとしている哀れな親子。



魔族は憎むべき対象だが、今目の前で

助けを求めている。

ここで見捨ててしまえば人として

ダメになってしまうのではないか。



しかし山賊といえど我々人族が

魔族を貶し陥れるのは当然のことではないか。



ふとその時だ。



山賊の一人が魔族の父親の首をはね、

もう一人が娘の身ぐるみを剥ぎ

凌辱しだした。





初めて小説書きました。完全見切り発車での投稿です。感想・コメント頂ければ嬉しい限りでございます。

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