表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/10

2話 クラスメイトside

学校から帰ってきたらブックマークが二倍になっててびっくりしました(笑)

ありがとうございます!



あ、数字の大きさですが、レベル等は『1』などの大きな数字、その他は『1』などの小さなものにしたいと思います。

「皆落ち着いた?」



僕の問いにクラスメイト達が一斉に頷いた。

突然の異変から約十分、大混乱だったこの場所はようやく静かになってきた。


これも、僕の隣にいる美玲と理解のあるクラスメイトのおかげだ。



「とりあえず状況を整理したいと思う。この場所、状況に覚えのある人はいる?」

「ああ! これは間違いなく異世界転移だぜ!」



真っ先に答えてくれたのは、サッカー部の速見(はやみ) 達哉(たつや)君。彼と話すときそういう話はよく出るから、僕も考えていたが、確証がないんだ。



「一応可能性として考えておくよ。場所に見覚えは?」



首を横に振るクラスメイト達。ない、か。

やはり異世界転移と考えて良いのか……?



「ねえ、上田君」

「ん? なんだい伊倉さん」

「異世界って……何? 私たち、帰れるの?」

「……帰れると思うよ」



はっきりとは言わない。

嘘を言っても、そうならなかった時に相手を傷つけてしまうから。



「……他に何かあるかな?」

「上田! この人数に何かヒントはないか?」

「人数? えっと……1、2、3……27人。クラスの人数にしては1人多いけど、多分匠(たくみ)君が居ることから恐らくあの時、3年1組に居た人がここに連れてこられた、ということじゃないかな?」

「クラスに居た人……っ!」



美玲が口を押さえて目を見開いた。普段冷静な彼女がこうなるのは珍しい。



「何があった?」

「……君」

「え?」

「裕樹君が居ない!」

「裕樹……? 稲城裕樹?」

「そう!」



改めて見渡してみると、確かにあの長身茶髪の男子が居なかった。



「ただ連れて来られなかったとかじゃないのか?」

「他のクラスの菅家(匠)君すら来てるのに!?」

「それは……一理あるけど、落ち着けよ」

「落ち着けない! 人が遭難してるかも知れないのよ!」



確かにそうかも知れないけど、それよりも重要な事があるんだよ。

前からそうだ。美玲はなぜ、そんなに裕樹個人を気にするんだ。



「稲城なら、さっきそこから出てったぞ」

「菅家君……裕樹君はどこに行ったの?」

「さあ。逃げたんじゃね? あいつチキンっぽいし」

「そんなこと……」

「それにあいつ、体弱いだろ? どっちにしろ移動には足手まといだって」

「…………」

「冗談だよ。そんな睨むなって美玲ちゃん。どうせトイレとかだろ」

「……なら良いけど……」



なんとか美玲も落ち着いて来たかな? 何だかんだで混乱してたのを隠してたんだろうな。



「じゃ、話を戻すよ。とりあえずこの遺跡みたいな場所を散策しよう。あそこから出られそうだし」

「おう! 楽しみだな!」



あまりよろしくはないけど、怖いや不安よりは楽しいほうが良いかな。


出口を出ると、直ぐに分岐路に差し掛かった。



「この分岐路はどっちに行く?」

「右だろ!」

「右で良いかな?」



クラスメイトの了承を得、右の道を進んでいくと、大きな部屋を見つけた。


金属製の箱がパッと見30個は並んでいて、手前の箱をよく見てみると、『2』と彫られていた。

なんだろう?



「もしかしてこれ、宝箱じゃね!」



と、達哉君が宝箱に飛び付く……が、開かない。確かに重そうだけど、体格がいい達哉君でも動きすらしないとなると……



「鍵がかかってるか、この番号が関係しているんじゃないか?」

「番号? ……あ、本当だ。『5』って彫ってある」



謎だな。

他に何かヒントはないのか……?



「あら? この箱も『5』よ。被ってるわ」

「5かー。俺の出席番号と同じだなー」

「出席番号……あっ!」



5が2つ、そして27人に対し、この箱も28個。

出席番号が関係しているとすると、被っているのは隣のクラスの匠君の『5』と樽井(たるい)さんの『13』。

そうなると……信じられないけど、試してみようか。



「皆、それぞれ自分の出席番号が書いてある箱を開けてみて」

「おっ! それ、あり得るかもな!」



僕も試しに『2』の箱に手を書けてみると……まるで発泡スチロールの箱のように簡単に開いた。まさか本当に開くとは……



「おぉ! 開いたぞ!」

「なにこれー!」



他の人たちも開けられたようだ。

箱の中身は、麻袋と……剣と胸当て?


剣を持ってみると、やけに手に馴染んで、力がわいてくるような感じがする。



「これは……」

「あれじゃね? ほら、チートってやつだよこれ!?」

「じゃあ、この剣とかは強いってこと?」

「ああ! 絶対そうだぜ!」



でも、僕は剣道を少しやってたから良いけど、他の皆は大丈夫なのかな。

周りを見渡してみると、男子は剣や槍、女子はその他にも杖のようなものを持った人も居た。


どうやら、運動神経が良い人は中衛と前衛、比較的悪い人は後衛のような振り分けになっているけど、何故狙ったように……



「ていうかさ、この世界には魔物とか居んのかな!」

「こんな物もあるし、居るんじゃねえ?」

「えー、怖いよ……」




そうだ。もし異世界だとしたら、その可能性も視野に入れなきゃいけない。



「食料とか水も必要だぞ!」

「食料はともかく、水は海の匂いがするから大丈夫だと思う」



煮沸とろ過をすればなんとかなるはず。

とにかく、まずは容易に遠出はしないで食料調達から始めよう。

勉強があるので毎日更新はできそうにないですが、できるだけ早く投稿したいと思います。2日に一度くらい……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ