第4話 アイテムボックスに入っていたもの
腕輪の鑑定を済ますと、鑑定で出てきたアイテムボックスに良いものを入れたって言うのが気になる。
「ねえ、カリン婆ちゃん、レティシア様がアイテムボックスに良いものを入れておいてくれたみたいだけど、どうやってとればいいの?」
「レティシア様の贈り物ね、アイテムボックスの中身を出すときは、腕輪を見ながら何が入ってるのかなぁって軽い気持ちで思って見て、あまり堅くならなくていいから、最初はリラックスが一番」
私の肩をさすりながら優しくリラックス〜リラックス〜と言っていた。
肩の力を抜いて何かある?と思っていたら本と卵が見えた。
「本と卵」
「本と卵が見えるのね、じゃあ本よ出てこーいって念じて見て」
本よ出てこ〜い、って本当に本がテーブルに出てきた。
「お〜、出た〜」
「ハイ良くできました」
「よくやったぞ」頭をワシャワシャしながらドラク爺が褒めてくれた。
出てきた本を鑑定してみる。
《錬金術ブック(初級から究極の錬金まで)》
錬金術ブックは初級のポーション作りから人工生命のホムンクルスまで、いろいろな錬金のレシピが載せてあるの。桃子のレベルに合わせて最初はポーションだけしか載ってないけど、ポーション的な〜?はかなったでしょ。じっくり勉強してね。ふふふふふ………
「錬金術ブックだって。こんなのがあったらいいとは思ってたけど、レティシア様がプレゼントしてくれて嬉しいでしゅ」
「よかったわね桃子、大事にするのよ」
「しっかり勉強して、立派な錬金術士になるといいぞ」
「ハイでしゅ」
返事をしながら錬金術ブックを確認すると本当にポーションのレシピしか載っていなくて、それ以外のページは白紙になっていた。
「次は卵を出すでしゅ」
卵、出てこ〜いと思うと、ニワトリの卵より大きいガチョウの卵のような大きさの卵が出てきた。
大きな目玉焼きが出来そうなので、食べられるのか確認するために鑑定すると食べ物じゃ無かった。
《聖獣の卵》
桃子の為に急いで取ってきたから、なんの聖獣かわかんないの〜ごめんね〜。でも多分桃子の為になると思うから頑張って孵化させて育ててあげてね。
聖獣の卵だけど聖獣の種類はわかんないって、もし食べられたらどうすんのよ。
まだ3歳だからお肉も柔らかいし丸呑みにされちゃうかも。
心配事を2人に話すと大笑いされた。
「大丈夫よ桃子、聖獣を従魔にできれば、食べられるなんてないから。なんの聖獣か楽しみね」
「聖獣か〜いいの〜強い聖獣なら、桃子を守ってくれるからな、良かったの〜」
ちょっとまってね、と言ってカリン婆が5分ほどで、小さな聖獣の卵が入るくらいのチュックサックを作ってくれた。
「卵が孵るまでリュックで背負っておきなさい。聖獣は魔力を吸収して孵るものだから、桃子の魔力で孵すと、桃子の従魔になってくれるからしばらくリュックを背負って、生活をしながら魔力を注ぐといいからね。………どんな聖獣なのかしらね〜楽しみだわ」
可愛い聖獣がいいな〜と思いながらリュックを背負った。
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