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14/21

14:縞パンのツンデレは推定D

 そろそろ、カツオノエボシが流れてくる頃だから注意するように朝比奈さんに言われたので、夏場でも薄手のブーツと足首まであるウェットスーツの下半身用と長袖のドライシャツを身に着けるようにしてウィンドを続けていたが、特に海に落ちるような事も無くなっていた。


 カツオノエボシはWEBで検索すると、一番目立つ部分が薄い透明なビニール袋に中途半端に空気を入れて餃子のような形にした物のような形をしている。

 尤も、危険なのはその部分ではなく、長い触手が毒を持っているからなのだ。


 触れてしまえば皮膚に絡みついてくる触手は猛烈な激痛をもたらすらしい。

 それを取り除こうとして手を出せば、その手も被害を受けてしまう事になる。

 そして、その毒にやられた傷跡はケロイド状に爛れて一生消えないらしい……


 このカツオノエボシという生物が夏の終わりから9月に掛けて、潮流に流されてやってくるのだと朝日奈さんは言っていた。

 だから俺は絶えず海面を注意していたけれど、今年は未だ来ていないようだった。


 今日も快晴で、南西寄りの弱い風が朝から吹いている。


 俺は風が変わって強く吹く前に早めの昼飯にしようと、いつもより1時間半くらい早めに岸へと戻る事にした。

 朝比奈さんは、トイレにでも行ったのか姿が見えない。


 ボードとセイルを岸に引き上げて芝生に戻ると、ちょうど堤防の向こう側にある海浜公園から堤防の上に上がってきた女の子と目が合った。

 俺も驚いたけど、向こうも驚いて俺を見詰めたまま固まっている。


「あ、こんにちは遥香さん… 」

 今度は名前を言わなくてはと思って、いつも心の中で練習していた通りに挨拶をした。


「………… 」


 フリーズしたかのように、ゆるふわ三つ編みの遥香ちゃんは大きな瞳を見開いて俺を見たまま黙って動かない。


「この間は、ありがとう。 おかげで助かったよ」

 一応、満面の笑みって奴でそう言ってみた。

 作り笑いなんてしなくても、自然と彼女を見ると俺は笑顔になっていた。


「何で… 何で、ここに居るのよ」

 遥香ちゃんは、何故か俺を見て狼狽えていた。


 俺も彼女を見て、少し狼狽えていた。

 それは、彼女がミニスカートだったからだ。


 彼女の居る防潮堤の上と俺の居る芝生は、高低差が2m近い。

 当然、見える物は見える訳で俺が悪い訳じゃない。


 とっさに目に焼き付いた水色の縞パンから目線を逸らして彼女の顔を見たのだが、一瞬の間があった後に彼女は俺の無意識の視線に気付いて、スカートの前を両手で押さえて俺を睨む。


「ちょっ、誤解だって誤解」

 慌てて弁解を始める俺、事態はいつも何故か彼女と俺の関係が悪化する方向に進む事を俺は感じていた。


「もう、本当に最っ低ね、あなたって」

「それは、こんな処にミニスカートで来れば見たくなくても見えちゃうでしょ」

 再び彼女にあの時と同じように最低と言われては、俺もカチンと来て反論するしかない。


 と言うか、何故か俺は普段他人に対してぶつける事の無い、素直な感情を彼女にぶつけていた。

 いつもなら、絶対に相手の反応を気にして言わない言葉なのは間違いが無い。


「わたしが何を身に着けようと南央樹なおきくんには関係無いでしょ、わたしの自由なんだから」

「だったら見られても文句を言うなよ、見たくて見た訳じゃ無いんだから」

 売り言葉に買い言葉というが、煽られて俺は思わずそう言ってしまった。


「ふーん、見たくないんだ」

 見下した目線でそう言う遥香ちゃん。


「え、いや、それは…… 」

 ここで、そうだ!と言えないのが俺の弱いところだ。

 一瞬、言葉に詰まってしまった。


「見たいんだ、やっぱり最っ低!」

 そう言って防潮堤の向こう側へ立ち去ろうとする遥香ちゃんを見て、俺は思わず階段を駆け上がった。


「ちょっと待って!」

 臨海公園の方へと階段を降りようとしている彼女に追いついた俺は、その右手を反射的に掴んで引き止めてしまった。


 当然、その後の事を考えて行動した訳じゃ無いから、口から次の言葉が出て来ない。

 彼女の顔は次第に紅潮してゆき、赤く染まっていった。


 「ねえ、痛いんだけど…… 」

 下を向いたまま、ポツリと彼女は呟いた。

「あ、ゴメン!」

 その言葉を聞いて、慌てて彼女の手首を握っていた手を離す俺。


「ごめん、どうしても話がしたかったんだ… 」

 素直に、そう告白する。


「…… 」

 顔全体を赤く染めたままの彼女は、まだ俯いたままでそれに答えない。

 その沈黙が重く俺にのし掛かってくる。

(やばい、勢いで本音を言っちまったよ… )


 こうなれば、もう開き直るしかない。

「この間は、ありがとう」


 無難なところで、また救助要請のお礼をする俺。

 もっと、気の利いた事は言えないのだろうかと内心で必死に考えるが、そんなものは都合良く出て来ない。


「あれは、見てる間にどんどん遠くへ行っちゃうから誰かに教えなくちゃって思って、それだけだから…… 」

 それに答える彼女の返事は素っ気ない… 素っ気なさ過ぎる反応だ。

 それでも、俺は諦めないで思いついた言葉を続けるしかない。


「お礼を言おうと思って帰ってきたら何処にも居ないから言いそびれちゃって… それで次に会ったらお礼をしようと思ってたんだ」

 そう、お礼を言わなきゃって思ったのは本当だ。

 そも、それ以上にもっと話をしてみたいと思ったのが俺の本音だった。


「それだけなら、もう用事は済んだわよね」

「え、そう言われちゃうとそうなんだけど…… 」

 哀しいことに俺の貧弱な脳内データベースは、その先へと続ける気の利いた言葉を検索できないでいた。


「じゃあ、用が無いなら帰るね」

 遙香ちゃんは、再び臨海公園の方へと振り返るが、歩き出すまでに少しの間があったように感じてしまう。


「待って!」


 思い切ってもう一度引き止める俺、そしてその言葉を振り切らずに立ち止まる遙香ちゃん。

 だからと言って俺も気の利いた言葉を用意しているわけじゃないから、その先が続かない。


 俺は、思い切って言ってみた。

 これで終わりにしたくないと、声に出してみたんだ。


「あの、遙香ちゃんと話もしたかったんだ」

 それだけを振り絞るように言う。



「遙香・ちゃん?」

 おれがポロリと漏らした馴れ馴れしい呼び名に、彼女は即反応を返してきた。

 どうやらそれは良くない方の反応のように、俺にはその時思えたんだ。


「あ、あの、 つい… (いつも自分の中でそう呼んでるからつい)、馴れ馴れしくてゴメン」

 その親しげな呼び方を指摘されたようで、疚しくてしどろもどろになる俺。

 まったく我ながら情けない。


 「ふぅ~…… 」

 大きくゆっくりと、鼻から息を抜くように大きく溜息をつく遙香ちゃん、いや、遙香さんの顔を黙って見つめる俺。


 彼女は俯いていた顔を上げて、何かを言おうとするように大きな瞳で俺を見る。


(やっぱ、かわいい…… )

 こんな状況なのに、そんな場違いな感想を頭の片隅で考えてしまう俺。

 いったい、何をやってんだろう。


「えっと、ごめん」

 そして耐えきれずに、思わず反射的に謝ってしまうヘタレな俺でもあった。


「もう、なんで謝るのよ! いきなりでビックリしただけでしょ。 私も勝手に南央樹なおきくんとか馴れ馴れしく呼んでたんだから、そこはお互い様よ」

 意外な彼女の反応に、俺は驚く。

 まさか、肯定されるとは思っても居なかったのだ。


「じゃ、怒ってない?」

 つい、馬鹿な俺は言葉にして聞いてみる。


「怒ってないわよ!」

 俺にそう言われれば、当然のように予想された答えが強い口調で返ってくる。

 でもそれは、会話の流れから考えても当たり前なのかも知れない。


「いや、その言い方は怒ってるって」

 強い口調で「怒ってない」と言われれば、当然そう返したくなる。


 受け入れると言っているような彼女の言葉の内容と、それを否定するような口調の強さに矛盾を感じてしまい、ついついそこを突いてしまう馬鹿な俺。

 そこじゃない、そうじゃないと、心の何処かでもう一人の俺が叫ぶ。


「もう、怒ってないって言ってるでしょ! 遙香ちゃんでも遙香でも好きに呼んで良いわよ」

 怒ってるだろうと言われれば怒っていないと答えてしまう、そんな同じような問答の繰り返しだったが、その返しの最後に来た言葉を俺は聞き逃さなかった。


「マジ! じゃ遙香って呼び捨てにしても良いの?」

 良いわけが無いとは思っていても、それを聞き直さない訳には行かない。


 半ば期待を込めてそう聞いてしまうのは、俺が悪い訳じゃ無いと思う。

 しかし、帰ってきたのはその予想を軽く覆す返事だった。


「イヤ…… 」

 再び下を向いて呟くように放たれたそれは、俺の期待を裏切る否定の言葉だった。

 しかも、間髪入れずに即答だ。


「ちょっ、それって矛盾してるって」

 そう、前後のつながりから考えても、彼女のその答えはおかしい!


「付き合ってる訳でも無いのに、呼び捨ては無いわよ。 そもそも私は南央樹なおき君の事何にもしらないし…… 」


 それはそうなんだけれど、さっきは確かに呼び捨てしても良いと言っていたじゃないか、そう心の中で叫ぶ。

 女性慣れしていない俺は(じゃあ付き合えば解決じゃん)って心の中で呟きながらも、彼女の矛盾を指摘する言葉をつい口にしていた。


 俺は、不利な戦況を立て直すために、自分の本音をドサクサに紛れ込ませて話題を変えた。

「俺も、遙香ちゃんの事知らないから話がしたいなって、そう思って呼び止めたんだよ。 だってそうしないとまた逃げちゃうだろ?」


 俺的にはこれが現時点ではベストの言葉だと思ったのだが、生憎と彼女の反応は芳しくなかった。


「誰が逃げたのよ、逃げてなんか無いわよ」

 逆に俺の言葉は、彼女を更に反発させてしまったようだった……


「だって、この間は俺が手を振ってるの判ってるくせに、すぐに居なくなっちゃったじゃん」

 防潮堤の上に居る彼女を見つけて手を振ったあの時のことを思い出して指摘すると、意外な言葉が返ってきた。


「何言ってるのよ! 一人でどんどん見えなくなるまで遠くに行っちゃえば、また遠くまで流されたんじゃ無いかって、どれだけこっちが心配すると思ってるのよ!」


(え、心配してくれてたんだ!)

 思わぬ言葉を聞けて俺は胸がときめいたが、彼女との会話を終わらせるのが怖くて(逆に言えば、言い合いに見えるかもしれないけれど彼女とのやりとりが楽しくて)そこを突っ込む勇気は無い。


 下手に突っ込んで元も子も無くしたくないという自信のなさが、その想いを言葉にさせなかった。


 その動揺を気付かれまいと、俺は少しばかり斜め上の受け答えをしてしまう。

「いや、あれは風も強くなかったし天気も良かったし…… 」


 おそらく彼女は俺が何かを誤魔化した事に気付いたのか、あるいは期待した言葉では無かったのか、顔を上げて俺の顔を見つめてゆっくりと言った。


「風が急に強くなれば、また馬鹿な誰かさんが流されるんじゃ無いかって一応気になるし、それで心配で様子を見に来てみれば暢気に手なんか振ってるし、なんだか私だけが馬鹿みたいじゃないのよ!」


 気のせいか、それは訴えかけるようでもあり、責めるようにも聞こえたが、きっと気のせいだろう。


 何か俺が悪い事をしたかのような言い分に、ちょっとカチンと来た俺は逆に彼女を責めてしまったのだ。

「え~っ、だからプイって居なくなっちゃったの? そんなのって子供じゃん」


 子供なのは、小学生並の返しをするしか能が無い俺の方だ……


 頭の何処かで『違う、そうじゃない』と警報が鳴っていたが、言葉のキャッチボールで受け損なった彼女からのボールを俺は投げ返せなかった。


 売り言葉に買い言葉、ボタンの掛け違え、色んな表現はあるけれど、俺は彼女が純粋に俺の事を心配してくれる言葉に対して、真っ向勝負をせずに逃げてしまったのだ。


 そんな小さな齟齬に俺も心の何処かで気付いてはいたが、すべてに自信の無い俺は勘違いだと真っ向から否定されそうで、会話の流れを元に戻す勇気も無かった。


「そうよ! 私は子供だから南央樹なおきくんと、これ以上話すことは無いわ」

 そう言うと彼女は今度こそ後ろを振り向きもせずに、臨海公園へと続いている防潮堤の階段を降りようとしていた。


「あ、ちょっと…… 」

 彼女の拒否する姿勢に、それいじょう呼び止める言葉が続かなかった俺は、中途半端に伸ばした右手で何も無い空間を掴んでいた。


「なんだよ、下野のくせにナンパかよ、しかも失敗とかだっせーな」

 聞き慣れた嫌な声に慌てて振り返ると、俺の後ろに多田 潔と岡田和泉が立っていた。

 遥香ちゃんも、何事かとこちらを振り返って見ている。


「お前がナンパとか100年早いんじゃないの、下野のくせに」

 俺に悪口をぶつけて、隣の岡田に同意を求める多田。

 だが、岡田は小さく頷いただけだった。


「なんだよ、お前ら付き合ってたのかよ」

 呆れて物が言えないとは、この事だろう。

 きっと、二人で示し合わせて俺を馬鹿にしていたんだろうなと、俺はその時に確信できた。


 ある程度予測はついていたけど、恥ずかしさと悔しさで俺の顔が見る見る真っ赤になって行くのが判る。

 そうやってあの時も、俺の間抜けな告白を陰で嘲笑っていたに違いない。

 俺は悔しさと情けなさで、握った手が震えていた。


「しかも超可愛い子じゃねーか。 お前下野のくせに、生・意・気・で・す・よ!」

 俺をことさら馬鹿にするように、一言ずつ区切って言う多田。

 正直、隣に岡田が居るというのに、このセリフを吐かれたら岡田の立場が無いだろうと俺は心配してしまう。


 お前はそんな扱いをされて良いのか?と言うように、岡田の目を見つめるが、岡田は怒るでもなく悲しむでも無く、俺の視線からスッと目を逸らした。


「クズデブが、いっちょまえにお前もウィンドサーフィンやってんのかよ、どうせ俺と違って碌にボードの上にも立てないだろうけどよ」

 多田が、ハーネスを着けた俺の格好を上から下までゆっくりとわざとらしく見てから、そう嫌みを言ってきた。


「多少は痩せたみたいだけどよ、お前にはこの子は無理無理、ぜってぇ~無理ですからぁ~!」

 そう良いながら、多田は岡田から離れると遥香ちゃんの肩に手を伸ばしてきた。


「こんなクズデブに言い寄られて嫌な想いをしたんじゃないか? 根暗な奴だから逆恨みされると危ないよ」

 とっさに多田の手を避けようと避ける遥香ちゃんを見て、俺は反射的に多田の右手を自分の右手で思い切り掴んでいた。


「止めろよ、嫌がってるだろ!」

この場で多田に殴られる事も覚悟していたんだが、多田は俺の握った手に逆らう事が出来ずに眉をしかめて苦しそうな顔をしている。


「この…クソ力出しやがって! 」

 多田が苦しそうに放ったその言葉に、俺が思い切り握った手の握力が相手を苦しめている事に気付いて、俺は慌てて手を離す。


「てっめぇ~、下野のくせにふざけやがってぇ…… 」

 激高する多田を見てビビる俺の左手に、何かとてつもなく柔らかいものが巻き付いたのを感じた。


 先程まで激高していたというのに、何故か急に呆然としている多田の視線に気付く。

 あいつが見ている俺の左腕には、なんと遥香ちゃんの右手が絡みついていた。

 しかも距離が近くて、見せつけるかのようにピッタリとくっついているから、彼女の固くて柔らかい想定Dカップの胸が…… 胸が俺の二の腕にくっついている。


 呼吸を忘れてしまうくらい驚いた俺は、口をぱくぱくさせるだけしか出来ない。

 いったい何が起きているというのだ!


「南央樹、いったい何なの? この変態は自分がモテるとか勘違いしているんじゃないの?」

 え? え? 、南央樹なおきって呼び捨てにしてなかったか、俺の事。

 混乱して、俺は戸惑うばかりだ。


 それを聞いて多田は、顔を真っ赤にして怒り出した。

 少し離れた場所に立っている岡田は、何か信じられない物を見たかのように俺と遥香ちゃんを交互に見て、その場に固まっていた。


 悪戯っぽく俺にだけ判るように笑った遥香ちゃんの顔を見て、ようやく意図が読めた俺はそれに便乗させてもらう事にした。


 正直、俺の二の腕に押し当てられている遥香ちゃんの胸の感触がリアルにヤバ過ぎて、もうそれどころでは無かったのが本音だった。

 でも、遥香ちゃんの好意を無にするわけには行かないだろうと思って、俺も踏ん張った。


 「悪いな多田」

 そう言って、俺は勝ち誇ったように笑ってやった。

 そう、誰が見ても遙香ちゃんの方が岡田和泉よりも数段可愛い事は、多田にも判るだろう。


 さすがに、「俺たちは付き合ってる」だとか「彼女は俺のものだ」とか嘘になることは言えないから、相手が勝手に誤解するような言葉にしたのだ。

 それにしても、女の子っていうのは良い匂いがする。

 この、ほんわりするような甘い匂いは何なんだろう。


 遥香ちゃんの良い匂いに包まれて、俺は今にも昇天しそうな心地だった。

 その部分では、俺は多田に感謝すべきなのだろう。

 さっきまでは、もうこれっきりになりそうな雰囲気だったのだから。


「てんめぇ~、ざけんなよ!」

 多田が真っ赤な顔をして俺に詰め寄ってくる。


 (ヤバイ、殴られる)

 思わず遥香ちゃんを庇って後ろに隠した俺は、一歩前に出て多田に殴られることを覚悟して目を瞑った。


「はい、そこまで~、そこまでだよー、みんな」

 パンパンと手を打つ音がしたので、全員が反射的にそちらを見た。

 多田も、右手を振り上げたまま声のした方を見ている。


 そこにはコンビニの袋を持った笑顔の朝比奈さんと、真っ黒な來斗さんが笑いをかみ殺すようにして立っていた。


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