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【紅い涙】

抑えられた腕が放され 軍人全員か大笑いした。


赤く染まったアンネを指差しながら

『俺 軍人でよかったわぁ』

と 見下す。


絶えない赤い血にポツンと浮かぶ白い物体。

ふと気になった一人の軍人


『これなんだぁ?』


『どうした』

白い物体をよく見るとそれは


『手紙か?』

マンジュリナが書いたアンネへの手紙だった。

手のこんだ綺麗な紙も血に染まり、残酷な色になっていた。

笑う軍人は 内容はぁ? と中をあさる。

身を乗り出したマンジュリナ。


だが下半身が全く動かなかった。


『今まで世話ありがとう』


『はっ、泣けるねぇ』

ケタケタ笑う。

同時に手紙を血の上から踏み潰した。


『こんな女に育てられた奴がカワイソーだなっ‼』


...カワイソウ?


アンネに育てられたのが

.......カワイソウ?


今まであんなに優しくしてくれて

他人に食料まで気使って

我慢してまで私を優先してくれたアンネに


育てられたのがカワイソウなんて

何が幸せなんだよ。

分からないよ


足を崩したマンジュリナは言った


『カワイソー...?』


一緒に流れる涙は 顔に付着した血と混ざり


紅く染まっていた。

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