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文芸部部長の推しは僕

作者: 禅謝
掲載日:2025/12/25

僕:先輩が好き。


先輩:文芸部部長で推しの作家がいる。


終わらせたくない関係。

「これくらいでいいか」

「はい。そうですね」

僕はうなずく。


「冬休みの間に誰か作家になったら面白いんだけど」

そう言って、部長は苦笑をする。


本屋。

文芸部部長の先輩と、部員で後輩(高1)の僕は、本を選んだ。

大体10冊くらい。

文芸部は冬休みも活動する。部室で書いたり読んだりする、らしい。もしかしたら勉強もするかもしれない。高校生だし。3年生は引退したけど。


チラ、と部長を見る。

長い黒髪、スラリとした体つき。身長は僕と同じくらい。


正直、タイプ。


「さて。じゃあ、学校に戻って本棚に並べましょうか」

「いや。まだ、することがある」

「はい?」




「年間ランキング1位!

10代の英雄だな、素晴らしい」

「そうですか?」

「10代なのに既にラノベ作家。しかも人気者。素晴らしい」

「はあ」

「私も作家になりたいな」

「作家ってそんなに凄いですか?」

「なに? 今のは声が小さかったが」

「何でもありません」

「そうか」


「1冊買おう。

君も買うよね? 君も推しなんだから」

「わ、わかりました」




『実は先輩の推しの作家、僕です』

て、言えたらいいけど。


文芸部だから、言っても問題ないと思うけど。


この平凡な関係が終わってしまいそうで、なかなか言えない。

先輩と後輩の関係が終わりそうで、僕の恋も終わってしまいそう。


先輩が作家になったら言おうかな、なんて。


「さ、学校に帰ろう」

「はい」

ありがとうございました。

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