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53.あの気配をどう取るか

 文化祭の展示が終わった。

 二時間ほど片付けの時間があって、その後は後夜祭だ。

 教室を片付けて、制服に着替える。

 ルイとリオンと三人で校庭に向かうと、文化祭実行委員がステージを組み立てたところだった。


「すごい」

「なんか有志のバンドとかやるってさ」


 ルイがステージを指差した。


「花火も上げるらしいな。科学研究会も手伝うとケントが言っていた」

「へー、思ったよりいろいろやるんだね」

「花火を一緒に見た男女は付き合える、というジンクスをケントが流そうとしていたな」

「よくあるジンクスだけどさあ」


 苦笑するリオンにルイが目を輝かせた。


「いいじゃん、そういうの。エミリ、一緒に見ようぜ」

「見るけどさ」

「三人で、なのだろう?」

「うん」

「二人がいいんだけどなー。ま、今年は三人で我慢してやるか」


 そうこうしているうちに、生徒が校庭に集まってきた。

 スピーカーからガサガサ聞こえて、実行委員がテンション高く後夜祭開始の挨拶をした。

 バンドの演奏が始まって、すごい盛り上がりだ。


「すごいなあ。くらくらしちゃう」

「そもそも前世だと、ここまで人間が一か所に集まることもないからな」

「ねー。未だに通学の時の駅の混雑に慣れないもん」


 遠くにアイリと火渡くんが寄り添っているのが見えた。

 同じようなカップルや友達グループもいて、みんか楽しそうで、平和だ。

 私たちがいた世界も、同じように平和になってるといいなあ。

 ふと、静かになった。

 カウントダウンが始まる。


「わ、きれい……」


 夜空に花火が上がった。


「すげー」

「……なんだ?」


 リオンがキョロキョロした。

 何かと思ったら、校舎横で喧嘩してるカップルがいた。

 なにもこんな時に喧嘩しなくても……。

 彼女が彼氏を引っ叩いて立ち去る。


「……あれ?」


 残された彼氏から黒いモヤが沸いた。

 なに、あれ?

 慌てて彼女を探すと、人混みの一部から黒いモヤが浮かんで消えた。


「ルイ、リオン、今の見た?」

「なに?」

「なにか……懐かしい気配を感じたのだが……」

「気配? あのね、喧嘩してたカップルから黒いモヤが出てきたの。前にも見えたんだよね」


 ルイが眉を潜めた。


「魔王が懐かしいって感じて、聖女が見える黒いモヤってさ、それ絶対にろくなやつじゃねえだろ」

「そだね……ママに相談してみる」

「そうだな。僕も総一朗に確認する」


 三人で顔を見合わせた。

 楽しかった文化祭は、それだけじゃ終われなかった。

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