プロローグ
ー紀元前、地球上の全ての生物は2つに分かれて争っていた。決着がつくと勝者は地上で、敗者は地底で、それぞれ文明を築いていった。地底の文明は「ビーストピア」という。ビーストピアは人間も動物も植物も皆等しく、仲良く発展してきた一方、地上では人間が食物連鎖なるものの頂点に君臨し、機械文明を発展させ自分たち以外の生物を排除しはじめた。これに危機感をもった地上の生物たちはビーストピアに助けを求めてきた。ビーストピアの王、ライオネルはかつての同胞たちの頼みを聞き入れ、地上を人間たちから取り戻すことを決意する。ところがそれに気づいた人間たちは5人の戦士、「ロボレンジャー」を生み出してライオネルやビーストピアの者たちを倒していた。ー
地上にて、
「今日も大活躍だったね、ロボレンジャー!」
「ねー!やっぱりレッドがかっこいいよ!最後カマキリのビーストをバシュッて斬ったところ、惚れ惚れしちゃった。」
「えー、ブルーでしょ!知的にみんなに指示を出しているのも素敵だったし♡」
「いや、ピンクだろう!可愛い声で『ピンクスマーシュっ♡』って言ったところがいいよなー。」
「なに言ってるんだ!断然パープルだろう!あの豊満なボディーと色気ダダ漏れの声、痺れるぜ。」
「僕はイエローだな!最初にカマキリのビーストに向かって突進していったのもかっこよかった。」
「「「「イエローはない(笑」」」」
人々は今日のロボレンジャーの活躍に歓喜していた。
一方ビーストピアでは、
「陛下!今回もカマーンが負けてしまいました!一命は取り留めましたが重傷です!」
「なんだと!医師に最善を尽くすよう伝えろ!」
またしても負けてしまったか……。ライオネルは頭を抱えた。ビーストピアの住民は普段は人間と同じ見た目をしているが、生物の力を有した「ビースト」と呼ばれる姿に変身できる。人間には劣っていないはずなのに、毎回「ロボレンジャー」なる者に負けてしまう。
「やはり四天王の力も借りねばならぬな……。」