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河原のベンチと音符

作者: ゆきろう

薄青色の空に漂う白い雲

風の中を踊る色付いた樹木

優しい日差しが川面を照らす


風情を感じながら

ひと時の寂しさを噛みしめる


緑色に塗装されたベンチ

悠々と流れる川に寄り添う河原

親子は、愉しげな微笑みと戯れる


影が長くなるのを感じながら

河原の賑わいを見つめてる


独りでは壊れるはずなのに

大自然の風の中に身を委ねる

もう、信じたくないと

もう、心を委ねたくないと

流れる川が何もかも洗い流し

風が吹き飛ばすことを願い

ベンチに座る


気付けば親子の姿はなく

静かな河原が残る


ベンチの隣は空いたまま

空を見上げると

星が目覚めはじめていた

気休めのひと時とため息


腰を上げようと隣を見たら

いくつもの音符が優しく踊っている


静かな河原に流れ踊る

バイオリンの旋律

つまずき、止まりながら踊る音符

優しく私の心の手を取り唄う


流れることを思い出した泪は

薄紅色になった頬をつたう


広い河原の空に星が輝いていた


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