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ハイヤーセルフの助言に従い、イザベラは明の第三の目を開眼させた。
前世知識チートで簡単にできた。
「な、なんなのイザベラ」
「私のハイヤーセルフが、あなたの力なら、助かると言ってるの!」
その途端、明の脳裏に自分の能力が理解できた。
明は古の陰陽師安倍清明の子孫である。
そのため血統呪術を使えるのである。
希望があふれ出した。
「テレポート、、しかし、、、これは僕かイザベラしか助からない」
明はこの現実に落ち込んだ。
一人だけしか送れない、こんな能力が何だ。
そんな明にイザベラは答えた。
「トランプマンを呼ぶの!トランプマンが助けてくれる」
「トランプマン?それは」
子供を守ってくれると言う都市伝説のスーパーヒーロー現実にはありえない。
「ええ、お願いします」
「イザベラ?」
「私の手を握って、トランプマンと意識が繋がった!この状態なら、ここに呼べる!」
明はイザベラの手を取った。
熱い光を手に感じて自然と声が出た。
「助けて!トランプマン」
眼鏡の男とエプ男はそんな二人をニヤニヤして見つめていた。
「かわいそうに混乱しているようでエプ」
「助けてくれるものがこない絶望のあとの血がよりよくなるので、少しまちましょうか」
バカにしていた男達を風が吹き飛ばした。
あふれんばかりの光の中に
トランプのマークのついた仮面をかぶったおっさんが立っていた。
「え、、この人がトランプマン、ごめんなんか普通のおじさん、手品でもするのかなって感じなんだけど」
「う、、そ、そんなことないわ、私のハイヤーセルフがこの人だと言ってる」
二人がそんなことを言っていると、トランプマンがそれに気が付いて二人を見た。
「君が私を呼んだのかね?ちょうどディナーの時間で衣装をつけるのに手間どってしまったよ」
トランプマンがにかっと二人に笑いかける。
どうみても二人からすればおじいちゃんのようなおっさんだ。
不思議な力があっても、ここから抜け出すことができるのだろうか?
しかし、二人はともかくトランプマンに全てを話した。
「なんと言うことを、あいつらを全員この世界からクビにしてやる」
「トランプマン、、失礼だけど、子供がいっぱいいるの助けられますか?」
「おお、君たちに心配をかけたようだが、もうアメリア軍がこちらに向かっている」
「アメリア軍が!」
「彼らは正義を守るアメリカの守護神だ。きっと子供たちを助けてくれる」
「その前にお前らを血祭にあげるエプー」
体制を立て直したエプ男や眼鏡や他がやってきた。
「と、トランプマン」
初老のおっさんVS大勢の男に明もイザベラも不安を隠せない。
「怖がらなくていい、こんな雑魚ども私の敵ではないさ」
トランプマンは親指を立ててにやりと笑った。
「なんだよ、どこからまぎれてきたのか?客なのか?やっていいことと悪いことがありますぜ、エプの旦那こいつはもうやってもいいすか?」
「こいつは客じゃないからやっていいエプ」
「おう!」
男達はトランプマンを囲むと襲い掛かった。
「子供たちに手だしはさせない、自由と正義の星条旗50州拳!」
そういうと、すごい速さでトランプマンのパンチが男達に襲い掛かった。
これは光の速さで星が流れるごとく一秒間に50発の星の重さのパンチを食らわせる技だ。
「ぐあああああ」
周囲を取り囲んだ雑魚どもが吹き飛び気絶した。
「な、、何を、、このエプちんに逆らえば、上に言ってお前なんかミンチだぞ!」
エプ男は動揺しつつも逃げようとするが、トランプマンはエプ男を拘束した。
「お前は自分の力で何もできないのか!このロりペドカス野郎!伝統的な技で罰を与えるとしよう、オクラホマ・スタンピードだ!」
「うああああああああああ」
エプ男は白目をむいて気絶した。
「殺しはしない。お前には聞かねばなんことがあるからな」
「トランプマンありがとう!」
二人に礼を言われたトランプマンは、エプ男や他を鉄線で高速すると、二人にウインクした。
「さあ、これで悪人は手も足も出ない。もうすぐ軍の艦隊からヘリがくる。もう少し待っていてくれ」
そう言うとトランプマンは光の渦になり去って行った。
「本当にいたんだ、、トランプマン」
「助かったのね」
顔を見合わせる明とイザベラ。
そこへ大人数の靴音が聞こえ、銃を携帯した迷彩服の男達が現れた。
「アメリア軍だ。大人しく、、、なんだこれは?大丈夫かい君たち」
「はい、トランプマンが助けてくれたんです」
指揮官らしい男がはっとした顔になった。
「そうか、トランプマンが」
いきなりイザベラが言った。
「アメリア共和国第19代大統領です」
明は不思議だったアメリアは合衆国で今度の大統領で45代のはずだ。
しかし、指揮官や他の兵隊は頷くと、トランプマンが消えた方向に敬礼した。
どこかからおごそかにアメリア国の国歌が流れて来た。
こうして悪の島とエプ島は解放された。
子供達は解放され、親元に戻され、怪人に改造された子供も、山中教授のIPS細胞を使った研究で元の姿に戻った。
こうして悪の野望は一つついえ去ったのだった。