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鉄旅学生  作者: 郡山 額縁
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城崎温泉で、受験の疲れをいやす旅「大阪~塚本」

 止まっていたのは、223系という形式の電車だった。ちなみに、これの呼び方は「ニーニーサン」と呼ぶ人もいればそのまま「ニヒャクニジュウサン」と呼ぶ人もいる。どうでもいいねうん。


「これにのるん?」

「おう」

「ちょっと短いな」

「普段乗ってるのは8両とかやもんな、その半分や」


 まぁ、これから、どんどん短くなっていくんだけどね。


 車内に入ると、飲み疲れして寝ている人、俺等みたいに旅に行く人。この時間から職場に行く人と様々な顔ぶれを見ることができる。


 昼間のような、勢いにあふれた車内ではなく、静まった車内。


 俺はこの空気感が好きだ、童心をくすぐるような、今から旅に出るんだとか、いつもと違う環境にいるだけなのに、新しい世界に来たような、そんな気分にさせてくれる。


 車内の中ほどにある、黒っぽいような、茶色っぽいようなモケットに包まれた、転換クロスシートに座る。


 ちなみに、転換クロスシートとは、向かい合って4人で座れたり、二人で座れたりする、長距離列車によく使用されている座席だ。


「窓側でいいん?」

「お前、どうせ寝るやろ」

「寝るけど関係あるん?」

「寝るとき窓側やったら、窓枠がちょうどいい、高さにあるから寝やすいねん」

「そうなんや」


 そう言って、川西は窓枠に肘を立ててみせた。


「ほんまや、ちょうどいい」

「やろ」


 そんな他愛の無い話をしていると、ドアが閉まり、少しの衝撃を感じ電車が動き出した。時計を見ると「5時55分」から「56分」に変わる瞬間だった。どうやら定刻通りに発車したようだ。


「今、そんなに衝撃無かったな」

「あぁ、確かにな」

「俺が、この前乗った時、すごい衝撃やったけど、何が違うん?」

「あぁ、これは流し発車ていう技術で、マスコンをいきなり5に入れるんじゃなくて、1に入れて加速できるところまで加速するから、衝撃がないねん」

「あの。。。。マスコンって何?」

「あー」


 たまに鉄道の話を、興味のない人と話すと、「その言葉分かんない」と言われることが多い。それくらい知ってるだろうと思い言うと分からないということがあったり、それは知ってんのかいということがある。


 一般人はどのくらい知ってるもんなのだろうか、パンタグラフとか知ってるんかな?


「マスコンていうのは、車で言うアクセルの部分で、足で踏むんじゃなくて、手で動かすねんで」

「あーなるほど完全に理解したわ」


 後ろに(わかってない)って出てそうだな、と思っていると放送が流れた。


「おはようございます。本日もJR西日本をご利用いただきありがとうございます。この電車は普通電車の福知山行きですーーーー」


 早朝の時間帯は、まだお客さんが少ないからか、「おはようございます。」と一声入れてくれる車掌さんが多い気がする。これも旅情気分を高めてくれてる気がする。


「なあなあ」


 好奇心旺盛な、川西が声をかけてきた。


「これって、各駅停車やんな」

「あぁ、普通やしな」

「じゃあなんで、この駅通過してんの」

「気まぐれ?」

「そんな適当やったっけ、日本の鉄道って」

「まぁ、ほんまは、この電車は223系やからや。」

「はい?」

「線路見てみ」

「線路?」

「この線区は複々線て言って、一つの方向に向かう線路が二線あんねんけど、分かる?」

「あーだから四線あんのか」

「そうそう」

「んで、この電車は設備面か、それ以外の理由かは知れんけど、外側の線路を走行するねん」

「ほんで?」

「で、今通過した塚本駅は外線に乗降設備がないから通過したんちゃう?」

「なるほど」


 そんな話をしている間にも、列車は走り続け尼崎駅に入線しようとしていた。

最後までお読みいただきありがとうございました。作者の郡山です。


さて、今回進んだのは大阪~塚本間で距離にすると約2kmほどです。





 はい、ちょっと鉄道知識出しすぎました。すいませんでした。こんな感じで、鉄道知識も出していくと思いますが、是非右から左へ受け流して頂けれ(ry


 次回は、多分新三田ぐらいまではいくと思う(多分)


 では、またまた。

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