3話 ルナ
3話 ルナ
私は魔法はあんまり伸びないので剣の訓練を集中してやっている、正直言って楽しい!私は女の子なんで貴族のマナーなども習っているが、剣がこんなに楽しいなんて思わなかった
(この体のせいでもあるけど、鍛えれば鍛えるほど体がイメージ通りに動く、空中で一回転して相手の攻撃を躱すなんて楽勝だ)
正直今は家庭教師より強くなっていた!家庭教師を2人つけてもらい2対1で訓練してやっと互角になるほどだ
「参りました!ルナ様は剣の才能がありますね!私達2人で対応しても恐らくすぐに越されてしまいますね?一度カリム様に相談なされてはどうでしょう?」
「お、お父様にですか?わかりました」
私は訓練所を離れ自分の部屋に移動する、部屋の脱衣所で服をコニーに脱がせてもらいながら考える
(面倒いな?どうせ私に興味ないし話したくないんだけどな)
私が嫌がっているのを見てメイドのコニーが笑いながら
「ふふっ、やっぱり嫌ですか?訓練所で家庭教師の方に言われてから、お嬢様は凄く嫌そうな顔をなされてますから、確かにお嬢様の気持ちもわかりますが、もう少しカリム様になれておくべきではないでしょうか?」
「うーん、でも私に興味がない人に私から行く事で構ってなんて思われるなんて、負けた感じがするんだよね?」
「お、お嬢様、12歳とは思えない考え方ですね?ですが利用できる物は利用するべきです!確かにお嬢様に興味がないのは事実でしょう、ですが私はお嬢様をお慕い申しております!私ではダメですか?」
コニーは私にむけて跪き臣下の礼をとる、私はコニーの手を取り
「コニー、ありがとう!貴方は私にとって母親と言っても過言ではないわ!そうね、お父様と会って見ようと思います、コニーお父様に連絡をお願い」
「お任せください!あ、お嬢様お早くお風呂にお入り下さい!風邪を引いてしまいます」
そういえば、私はお風呂に入ろうとして裸だった
(恥ずかしい!裸でコニーの臣下の礼を受けちゃったよ!早くお風呂に入ろう)
私はすぐにお風呂場にむかう、コニーは私がお風呂に入っている間にお父様に連絡をしに行ってくれた
私がお風呂から上がると着替えが用意されておりコニーが体を拭いてくれて、着替えを手伝ってくれる、着替えの最中にコニーが
「お嬢様、カリム様が今お会いなさるそうです」
「はぁ?今、なんで?愛人の所に行ってるんじゃないの?」
私はコニーの返事に混乱した!いつもなら、いないはずのお父様がこの家にいるなんて?いつもなら私が会いたいと言っても3日ぐらいかかってから返事が返って来るのに
「カリム様は最近家にいる事が多く、奥様と一緒にサロンでお茶をしておりました、暇だからちょうどいいと…」
「はぁー、わかりました!行きましょう」
私とコニーはお父様の書斎にむかう
(はぁー、面倒いな、でも面倒い事は早めに終えた方が楽か…)
お父様の書斎に来た、軽くノックをして部屋に入る…
「お父様すいません遅くなりました」
「うむ、久しぶりだな?ルナも大きくなったな!で、話とはなんだ?」
久しぶりの言葉にイラッとしたが、我慢だ、我慢!
「実は剣の家庭教師の件なのですが…」
私は先程あった事を説明する、お父様は私の話を聞いてびっくりして嬉しそうに
「そうか!ルナには剣の才能があったのか!そうか、明日から俺と剣の訓練をしよう!俺がいないときはそうだな?あいつを呼ぶか、代わりの騎士をつけてやる!ルナを騎士を目指せるぐらいにしてやるからな」
「えっ、お父様が相手をしてくれるのですか?私はそんなに強くないですよ?」
(面倒い!なんでお前と訓練しないといけないんだ!せっかくの私にとって楽しい遊びの時間が拷問になるじゃないか!なんとしても断らないと!)
「気にするな!最初は皆そんなものだ!明日からやるぞ!楽しみだな」
そう言ってお父様は部屋から出て行った
「ち、ちくしょう、断るのを失敗した!私の楽しい遊びの時間が拷問になる、コニーどうしよう?」
私はコニーに抱きつく、コニーは私を抱きしめて
「お嬢様!カリム様が飽きるまで我慢です!あの方は飽きやすい性格ですから大丈夫ですよ」
「そうかな?そうだといいな!はぁ、面倒いな」
私は凹んだ、早めに飽きてくれればいいなと思った!だが現実は厳しい。お父様は毎日私と剣の訓練をするようになった
私は剣の才能がありすぎたみたいだ、最初の頃は酷かったが、最近はお父様と互角の戦いが出来るようになっていた
「ぐぅ、ルナお前なんでこんなに強いだ?オラ!オラララララ!」
[ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!]
お父様が私に木剣で斬りかかるが私は木剣受け止めてしまう
「お父様、毎日、毎日お父様が本気で来るから強くなってしまいました!お陰で私と互角に戦える人がいなくなってしまいました!どおしてくれるんですか!」
[ガキィ!!]
私はお父様の剣を弾いてお父様の首に剣を当てる
「はぁ、はぁ、参った!やるな、はぁ、」
ついにこの国の英雄に勝てるようになってしまった…
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