116話 ルナ
116話 ルナ
私達は今ゴブリンの襲撃の為に準備をしている。
まず村の出入り口にバリケードを張る、バリケードの材料は村の中にあった家具などを使った
「ふぅ、これでひと段落かな?もう少ししたら戦闘になるかもね、アリス、体は大丈夫?」
「うん、私は平気、お姉ちゃんこそ大丈夫?」
「うん、戦闘は怖いけど大丈夫!」
私達は4人固まって行動する事にした、夜になり森の様子が変わってきた
森から殺気が充満してきたのだ、素人でもわかる違和感だ
シャナとフィルと私は震えている、アリスは平気にしていた
(怖い!凄い違和感が森から発せられている。はっ!何か来る!)
私とアリスは武器を構える
[シュ!シュ!シュ!シュ!シュ!シュ!]
森から矢が沢山飛んでくる!私とアリスは矢を剣で撃ち落とす
[キン!キン!キン!キン!キン!]
私はシャナとフィルに襲いかかる矢もついでに払う
「敵襲!!敵襲だ!!」
「ぐぁ、矢が当たった!痛い!」
「誰か!矢が、矢がー!助けて!」
先生や生徒、冒険者は混乱した。その混乱に呼応する様にゴブリン達が襲ってくる!
「「ゲギャ!グゲゲ!」」
「ゴブリンだー!ゴブリンが来たぞ!」
村の入り口が2つある、そこで冒険者などが戦いやすい様にしたのだがそのもう一つの方からゴブリンがやって来る!突破された様だ!
「くっ、アリスこのままだと、マズイよ!穴が開いたみたい!私達が前に出るよ!」
「ちっ!わかったお姉ちゃん私から離れないでね!」
「フィルとシャナはもう一つの方に行って!そっちも危ないかもしれないけど!私達の方に行くよりかは安心だから!」
「「わかりました!」」
私達は村の入り口に行くとそこは地獄絵図になっていた。
ゴブリンの死体が其処彼処にあり冒険者や生徒達の死体もあった
私がゴブリンがナイフを持って襲ってきたので、剣で真っ二つにする
[ザン!]
「数が多い!どうすれば!」
「時間を稼ぐしかないよ!お姉ちゃん危ない!」
アリスは火の魔法を私の後ろにぶち込む!
[ドッオン!]
さらに襲って来るゴブリン達に斬撃を食らわせる
「邪魔をするな!」
[ザン!ザン!ザン!]
(凄い!アリスは戦い慣れしてる!私も負けられない!)
そこにルッツ王子と、セクターがやって来る!
「無事か!俺達も参加する!ここで突破されたら防衛網が崩れる!」
この村の入り口は2つある、もう一つの方にはかなりの戦力がむかってるらしい、だが私達のいる場所には戦力がない状態だ
私はひたすら剣を振るう!ゴブリンを殺していく!
(マズイ!シヴァを使うか?でも、ルッツ王子が…くっ、邪魔だな!)
「はぁ、はぁ、お姉ちゃん大丈夫?」
「うん、まだまだいけるよ!でも数が多い!後どの位、戦えばいいのかな?」
「大丈夫だよ!お姉ちゃん私を信じて!もうすぐ終わるはずだから!」
「わかった!」
「アリス・クラエス!その話本当か?何処からの情報だ?」
「ああん!?お前には言ってない!黙れ!ストーカー野郎!」
アリスが汚い言葉でルッツ王子を罵倒する!私はビックリする!
「な、貴様!誰がストーカーか!」
ルッツ王子が目を泳がせて反論する、セクターは焦りながら
「お、お前!王子に何という言葉を…」
アリスはイライラしながら
「うるさい!さっさと手を動かせ!ストーカー王子とセクターは右を私とお姉ちゃんが左側を抑えるから!ここを突破されたら生徒達がもっと酷い事になる!」
「くっ、やるぞ!セクター!」
「はい!」
「お姉ちゃん!やるよ!」
「うん!アリスも無茶はダメだよ!」
「わかってる!」
それから30分ほど経って戦闘は終わった
「はぁ、はぁ、ひ、久し振りに本気で剣を振るった」
私は地面に剣を刺してしゃがむ、視線を感じて感じる方を見るとルッツ王子が肩で息をしながら私をガン見していた
(あ、もしかしてアリスがストーカー野郎って言っていた事はこういう事?)
私がルッツ王子を見るとルッツ王子は視線を逸らす
「ね、ストーカー野郎でしょう?お姉ちゃんは気付かなかったけど、前々から後をつけたり、ああやってガン見してるんだよ!」
アリスは小声で私に言ってきた
(私はコソコソ後ろをついて来るルッツ王子の姿を想像してゾクゾクして恐怖を感じた。うん、この人はないね)
「うん、ちょっと気をつけるよ…怖い」
私は怖くてアリスに抱きつく、アリスは微笑んで
「でも、終わったね、フィル達の方は被害あったのかな?」
(そうだ!フィル達は大丈夫かな?)
「確かに、フィルとシャナが気になるから見に行こう!」
私達が移動しようとすると、ルッツ王子達も後ろをついて来る
「はぁ、お姉ちゃんもモテモテだね?でもストーカー男はお姉ちゃん選んだらダメだよ?しつこいから」
「ふふっ、確かにね?」
私達はフィル達の所に行くとそこにはゴブリン達の死体が山の様に積まれていた
「あ、ルナ様!よくご無事で!」
フィルがそう言ってシャナが私達が無事だったので嬉しそうに言う
「よかった!こちらは余裕があったので、そちらに救援にむかうべきか悩んでいたんですよ」
「心配させてごめんね?でも皆んな無事で良かった」
私達は友達の無事を喜びあった