第八話:リナの正体と熊と……
最近、気づいたんですけど白米良さんに毒されて、厨二病に僕なったぽいです。
まぁ、とうでもいいんですけどね!
新話の投稿が不定期なのでご了承下さい。
急かすと偶に、早く投稿します(笑)。
まるで幽鬼の様にフラフラと揺れながら近づいてきたリータさんは顔に笑み(勿論、目は笑っていない)を浮かばせ、こう呟いた。
「その女の子はどうしたんですか?もしかして……誘拐ですか?」
それを聞き、妙に既視感を感じた俺はこう思った。
デエエェェェジァァアアヴゥゥゥウウ!
とね!
「いやいや、そんな訳無いじゃないですか!冗談なんて止めましょよ!」
「では、そちらの女の子へ質問してもいいですか?」
まぁ、それぐらいならいいだr―――
あれれ、おかしいな?
カーロさんの時と同じ事になりそうな気がして落ち着かないぞ………
「名前を教えてもらってもいいかしら?」
何故か知らないが、言葉に怒気が混じっている様な気がする………
「はっ、はい!り、リナ・ウィンディじゅ、12歳ですぅっ!」
活発な女の子である、リナでさえも怒気混じりの言葉の前では、風の前の塵と同じらしい。
「じゃあ…変なトコロ触られた?」
「さ、触られ……触られませんでしたっ!」
う〜ん、『触られた』と、言い切ろうとしたところが物凄く哀しいな……うん、本当に……
まぁ、カーロさんの時と同じ様にならなくて良かった。
納得したのか、鬼みたいな顔をしていたリータさんは元の温厚な顔に戻った。
「そうですか、私の思い違いでしたね!すみません、ギルさん……」
フッ……そんな潤んだ目で俺を見上げても許す訳がないだろう。なんてことは無く、秒速の域で許しました。
「いいんですよ、誰だって思い違いはあるんですから!」
だけど、『勘違い』と言わずに『思い違い』と言ったのが地味にSHOCKだった……
こんな事をしていて、眠くなったのかリナは目を擦って欠伸していた。もう、ONEMUの時間か……
「う〜ん、しゃあないな……リータさんとリナはベッドで寝てくれ。」
まぁ、一晩くらいソファで、寝たってなんてことないだろう。実際、かなりの頻度でソファに横になってリータさんの事を考えながら寝落ちしてるからな。
「で、でもギルさんはどうするんですか?」
「あぁ、俺はソファで寝るからいいよ。」
「ダメですっ!依頼で疲れてるんですから!」
まぁ、今回ぐらい甘えても神様も怒らないかな?
「わかった。今回だけ一緒にベッドで寝よう。」
そう言うと、リータさんはさっきの笑みとは違う暖かな笑みを浮かべた。
「じゃあ、リナをベッドに寝かせてから風呂に行くから待っててくれ。」
リナが寝やすいようにベッドの真ん中に寝かせ、風呂へと向かった。
「はい!行ってらっしゃ〜い!」
と言いながら、リータさんは手をヒラヒラしていた。
体を洗い終え、湯船に浸かっていると風呂のドアが開き、リータさんが体の前だけを隠して入ってきた。
「な、何してるんですか!リータさんっ!?」
「そ、その……さっきギルさんに失礼な事をしてしまったので…お背中を流そうと思って…ダメでしたか?」
「べ、別にいいですよ、体はもう洗ったんで!」
「そうですか………じゃあ一緒にお風呂に浸からせてもらいますね?」
俺の有無を聞かずに湯船入ってきたリータさん。俺の家にある風呂の湯船は二人が入るとギュウギュウになる為、俺の前にはゼロ距離の位置に2つの大きい手榴弾があった。
「せ、狭いですね…」
「そ、そうだね…一人用だからね……」
風呂は暖かいなと思う俺だったが、9割方は肌の温もりである。
「あっ、あのっ!」
急にリータさんが俺が浸かっている方に向きを変えた為、大きな手榴弾が俺の左腕を挟むという体勢になった。
「んっ?何だい?」
今の俺には平静を保つのがやっとである。
そんな俺に、さらなる追撃が迫った。
「わ、私は……そ、その…」
「んっ?」
「わ、私はぎ、ギルさんのモノだからメチャクチャにしてもいいんでしゅよっ!」
「ブフッ!ゴホッ、ゴボッ!」
急な追撃に反応出来なくて吹いてしまった。
リータさんには申し訳ない限りである。
だけどさ、俺悪くなくない?
「な、何言ってるんですかっ!?」
「こ、これは私なりの誠意ですぅっ!」
いやいや、誠意も糞もねぇえよ……
だ、駄目だ…さっきリータさんが口走った、『メチャクチャにしてもいいんですよ』っていうのが、脳内再生されて、密かに俺の中で妄想が繰り広がれている。
極めつけには、俺の息子が『呼んだっ?』っと言いながらその姿を見せている始末である。
「わ、わかりましたから!お、俺は先に上がって横になってますからねっ!」
湯船を出ようとしたその時、俺の息子を隠していたタオルをリータさんが引っ張ってしまったのである。次の瞬間には俺の天に向かってバベルの塔の様に聳え立った息子がリータさんに『こんにちは!』していた。
「―――――ッ!!!」
リータさんは顔を両手で隠しながら、お約束ながら指の隙間からしっかり覗いていた。
「す、すいません〜!」
そう言い残すと脱兎の如くその場から逃げ出した。
そして、体を拭き、服を着てリナの左側に横になり深い眠りに落ちた。
最後に言う、俺悪くなくない?
―――リータ・シェイルSide―――
「はぁ〜………やっちゃった………」
そう呟きながら、お風呂のお湯をブクブクしていた。
「はぁ〜、なんで私って大事なところで失敗しちゃうのかしら……」
ギルドにお偉いさんがお越しになった時に、お茶を何も無い所で躓いてお偉いさんの頭からかけちゃうし。ギルドから出す依頼内容を書き間違えちゃうし。
「だ、だけど、ギルさんのために頑張らなくちゃっ!」
世の中には、私みたいな駄目っ娘を好きな人がいるって同僚も言ってたしな……
ギルさんはどうなんだろう?
「そうな事より、ギルさんのアレ凄かったな……」
実を言うと、今までに感じたことの無い程の欲を感じた。
アレが欲しいという独占欲と性欲だった。
「思い出しただけで、体の奥がジンジンしちゃうわぁ………」
「一回ぐらいだったら、い、いいよね?」
決心すると人は止まらないもので、既に左手は豊満な胸へ、右手は秘部へと伸びていた。
「んっ……ふっ…ふっ……んぅっ………んあっ…」
秘部は既に濡れていたのか、指を容易く咥え込んだ。時間が経つにつれ、指の本数も増え、過激度も増していった。
「んっ……ふぅっ……はぁはぁ……イクっ…イクイック〜!」
漸く頂に達したのか、指の動きも止まり蕩けた表情を顔に浮かべていた。
「はぁはぁ……早く寝よ………」
お風呂の汚してしまった所を掃除し、再度体を洗いお風呂を後にした。
そして、ベッドに横になる前にギルの頬にキスをして彼女もギルと同じく深い眠りに落ちた。
―――ギル・シェイヴSide―――
「んぅ〜〜、ふぅ……」
背伸びをしてトイレに行こうとしたまでは普通のことだったが………横に顔を向けると、リータさんに絡まっているスライムと、服を所々溶かされて、色々と見えちゃイケナイ所が見えてるリータさんがいた。
「…………」
衝撃的な光景を前に唯、呆然と立ち尽くすしかなかった。当然の様に、息子もたっていた。
何となく無性に突いてみたくてスライムを突くと、なんとも言えない弾力に指が押し返された。
「おぉ………柔らかい。」
それ以外の感想が思い浮かばないくらいに、柔らかかった。
「フフッ……」
柔らかすぎるが故に、突きから揉むという行為にランクアップした。
「ハハハッ、んっ?」
突如、スライムだったソレが変形していき少女へと姿を変えた。
「…………」 ←俺
「んっ……ふぅん……んあっ……」←リナ
スライムの正体はリナでした。
しかも、俺が揉んでいたところはお尻に位置する部分でした。何これ、ヤヴァくね?
リナの喘ぎ声で目を醒ましたリータさんは、眼をスッと細めこう言った。
「何をしているんですか?内容によっては………分かりますよね?」
うん、取り敢えず手に持ってる俺の剣を置こうか。
「ご、誤解なんです。いえ、真面目に、本当に。はい。」
「ここで手を出したら昨日の二の舞になるので一応聞きます。理由はなんですか?」
「朝起きたら横にスライムが居たので突いた挙げ句、揉みました。」
これってさ、尋問じゃね?
かなり、ヤヴァめの……
「スライム?ここには居ませんよ?」
「居ませんね、はい。だけど、スライムがリナに変身しました。」
リナは俺が揉んだせいで力が入らないのか、ベッドの上で脱力している。
「そうなんですか?リナちゃん?」
「ふえっ?う〜ん、わかぁんない……」
まぁ、今は頭が混乱していて分からないのは当然である。
「じゃあ、わかりました。今日ギルドマスターの所に連れていきましょう。それで、いいですよね?わかりました、連れていきましょう。」
うん、俺の有無を聞いてからにしようよ。
まぁ、リナの本当の姿がわかる訳だしな……
簡単な食事を済ませ、出掛ける準備をして冒険者ギルドへと向かった。
因みにリナは、何も無かったかの様にしている。その証拠に俺の手とリータさんの手を自分の手と繋いでいる。
傍から見たら仲の良い家族だが、実際は違うというのが実に残念だなと思いながら歩くこと数十分で冒険者ギルドに着いた。
リータさんが手続きがあるそうなので、此処で待っててと言い残しギルドの人混みの中に消えた。これを機に再確認することにした。
「あ、あのさ、リナ?」
「んっ?なぁに?」
「朝の事……何も覚えてないのか?」
「なんにも覚えてないよ?」
「そ、そうか………」
何となく素っ気無くそう言うと、さっき買ってあげたチョコ味のアイスをprprしていた。
数分経つとリータさんがこっちに手招きをしていたのでそっちに行き、どうだったのかと聞くと無事ギルドマスターに会えるとのことだった。
ギルドマスターの部屋に通された俺達は、ソファに座って待つようにと、如何にも仕事が出来そうなお姉さんに言われ大人しくそうした。
勿論、リータさんも同伴である。
「ねぇねぇ、ギルお兄ちゃん」
お茶請けを頬張りながら尋ねてきたが、そこはいつものことなのでスルーする。
「うん?何だい?」
「ギルドマスターってう人はどんな人なの?」
「う〜ん、簡単に言うとデカくて煩くて面倒くさい奴だけど、滅茶苦茶に優しいおっさんだよ。」
「ぎ、ギルさん言い過ぎですよ!また、怒られちゃいますよ!」
「デカくて煩くて面倒臭い奴で悪かったな!だけど、最後のは嬉しかったぞ!」
ギルドマスター室に繋がる扉ではなく、新しい扉(ギルドマスターが壁に穴を開けた穴)から入ってきたのはデカい熊みたいな人間だった。
熊と一緒に副ギルドマスターも入ってきた。
ギルドマスターがデカいせいで副ギルドマスターが子供に見える。
因みにギルドマスターの名はエアームド・ガントレッドでレオさんの兄貴で副ギルドマスターの名はセレナ・ローズライトである。因みに、副ギルドマスターは美人でめっちゃ綺麗な人である。
「なぁに、おっさんが照れてんだよ気持ち悪い。」
「ホントですよマスター。そうやって照れるのやめて下さいよ、割と真面目に気持ち悪いんで。ていうか、寧ろギルドマスターっていう職自体辞めて下さいよ。それよりも、また壁に風穴開けたら、あなたの体にも風穴を開けますからね。」
何時も通りに間髪入れずに、辛辣なツッコミを入れられるのはギルドマスターと息が合っているからだろう。
「こんなのが父親だと思うと、反吐が出ちまう。」
実は、ギルドマスターは捨て子の俺を拾い、実の息子の様に可愛がり、育ててくれた。
「へぇ〜、ギルマスに息子さんが居るとは聞いていたんですが、その息子さんはギルさんだったんですね!」
「あれ?リータさんに教えてなかったっけ?」
「はい、初耳ですよ!」
教えたと思ってたんだけどな……勘違いかな?
あぁ、思い出した。
前に、リータさんと食事に行った時に教えたんだ。まぁ、リータさん結構酒が入ってたから覚えてないのも頷けるな。
「それで、ギルは何しに来たんだ?」
あべ、今日来た目的を忘れてた。
えぇ〜と………何だったっけかな?
「あのぉ〜、リータさん。今日来た目的って何だったっけ?」
「何忘れてるんですかっ!今日は、リナちゃんを鑑定して貰う為に来たんでしょう?」
あぁ……完璧に忘れとった。
さて、どんな結果が出るか楽しみだな。
「えぇ〜……と。うん、スイライムだな!」
おっ、やっぱりそうだったか。
思ってた通りだったな。
じゃあ、次は俺の剣を見てかんt―――
そうじゃなくてさ…………
「もっと、吃驚した感じに言えよこの熊ァァァァァ!」




