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すらいむときどきまおうさま!  作者: 霧谷遥兎
3/9

第三話:新しい出逢い(笑)

色々と、訂正している部分が有りますがご了承ください。

―――リータ視点―――

「うぅ〜ん、はぁ〜!」

背伸び、あくびをし辺りを見渡した。

「ココどこだ?」

目の前にはいつも見慣れている筈の手作りのギルさん人形がない………


「昨日は確か……」

昨日はギルさんと食事に行ったはず……

それで、いつもの悪い癖で酔い潰れてしまって…


「もうしかして……ココってギルさんの家?」

部屋を出て探してみると、ギルさんがいて朝食の準備をしていた。


「あぁ―――」

ギルさんは急に顔を赤くして俯いてしまった。

「どうしたんですか?」

「ふ、服を着てください!!」

「ふぇ?」

そう言いながら自分の体を見ると裸だった。


「――――――ッ!」

カァーと顔を紅くした。

「もっと早く言ってくださいよぉ!ギルさんっ!」

走ってさっき寝ていた部屋に戻り、布団の中に潜った。


「はぁ、見られちゃった…どこにもお嫁さんに行けないよぉ〜!」

若干、涙目になりながら呟いた。

「着替えて謝りに行かなくちゃ…ふぅぅ〜……」


―――ギル視点―――

「どうしよう、泣かせちゃったな…謝らなくちゃ」

だけど心の何処かに喜んでいる自分が居た。

「取り敢えず、朝食の準備でもしよっと…」

ため息をつきながら準備に取り掛かろうとした時に扉が開き、リータさんが入ってきた。


「さっきは済まなかった、反省してます…」

リータさんの様子を見るため、早くに謝ってみた。

「大丈夫ですよっ、ギルさん!」

怒ってないことを確認したのも、つかの間リータさんは爆弾を投下した。


「その代わり、私と結婚してくださいね?」

首を傾げ微笑みながら聞いてきた。

「えっ?」

「えっ?」

数分の沈黙が二人を包んだ。

「今なんて言いました?」

聞き間違いだろうと思い取り敢えず聞いてみた。

「結婚してくださいっていったんでよ!」

「Oh……理由を聞いてもいいですか?」

「もちろんです!」

朝食を食べながら話を聞かせてもらった。


「つまり要約すると、お祖母様が自分に良い意味で恥をかかされたら、その恥をかかせた人と結ばれろってことですか?」

確認のために聞いてみた。一応ね!

「はい、そのとおりです!」

オィィィ!!お祖母様、何を言ってんのぉぉぉ!?


「そうですか……」

「ダメ……ですか?」

そんな目で見ないでぇぇぇ!

断れなくなるからさぁぁぁ!

「わかりました。そういうこ―――」

「不束者ですが宜しくお願いします!ギルさん!」

いや、早いよリータさん!

最後まで聞こうよ、せめてさ……

まぁ、嬉しくて爆発しそうだけどね!


「と、とりあえずこの話は今度にしてギルドに行こうか?」

リータさんも仕事があるだろうしね。

「そうですね、だったら先に行きますね!」

リータさんを見送り、皿洗いなどお掃除をしてから自分もギルドに向かった。


「何か、いい依頼ないかなぁ…」

ギルドには、冒険者のために依頼というものが設けられている。もちろん、種類やランクごとにわけられている。


「おっ、これは中々の掘り出し物だな!」

滅多にないオークの集落を潰すという依頼だった。

「リータさんこれの依頼証の発行できます?」

「はい、ちょっと待っててください!」

待っている間に他のものを物色していた。


「ギルさんできましたよ!」

「あぁ、ありがと!」

前はこんなに早くなかったのにな…

俺もしっかり依頼こなさないとな……

「じゃあ、また今度!」

「はい!頑張ってください、ギルさん!」


ギルドを出て目的地(オークの集落)に向かう前に武具屋に寄った。

実は愛用の大剣(黒龍帝・改)が、最期を迎えてしまったからだ。つまり逝去(イっくぅぅぅ!)してしまったということだ。

「レオさぁ〜ん、いますか?」

「おぉ、ギル坊遅かったじゃあねぇ〜か!もうできてんぞ!」

作業服もとい、ピンク色の生地に白色フリルが付いたエプロンもとい、作業服を着たレオさんが作業場から出てきた。

本当に毎回仕事が早くて助かるな。

実を言うと、レオさんはただの酔い潰れではない。冒険者でもあり、しっかり者の武具器屋の親方である。


「どこにあるんですか?」

「まぁ、ちょっと待ってろ!」

ドンドンとなりそうな歩き方で作業場に向かっていった。時間にして5分くらい経った頃に出てきた。

「これがお前が頼んでたモンだぞ!」

レオさんは大切そうに抱えていた()()を机の上にドーンと置いた。


「これ、間違ってません?」

「これであってるぞ?…多分……」

多分ってなんだよ!自信無さそうに言うなよっ!

レオさんは()()と注文票を交互に見ながら教えてくれた。

「俺が頼んだのは黒色の大剣ですよね?なんでこんなに紅いんですか?」

「たしかにそうだな!」

レオさんはウンウンと頷きながら虚空を見ていた。

「じゃあ、コレなんですか?」

「………」

黙んなよ!なんか言ってくれよ、レオさんっ!


「間違えちゃった、テヘッ!」

間違えちゃった、テヘッ!っじゃねぇよ!

エプロン着てるだけでもシュールなのに、テヘッ!っじゃねぇよ!

もっとシュールになっちゃったよ!

むしろ、怖いくらいだよっ!

「どこのモンなんですか?」

「わかんない!」

開き直んなっ!なんか、面倒くさくなってきたよ!


「じゃあ、これでいいです……幾らですか?」

レオさんは、顎髭を撫でながら考えていた。

「これはタダで良いぞ、俺が間違えちゃったヤツだからな!その代わりに大切に使えよ!」

これも鍛冶師のブライドってもんなのかな?

まぁ今回だけ、甘えさせてもらおう!

「お言葉に甘えて、大切に使わせて頂きます!」

「おうっ!じゃあ、頑張れよ!」

こういう時は甘えるのが一番だよね?

「はい!じゃあ、また今度!」

挨拶を交わし、目的地に向かった。



―――登場人物紹介―――

名前:レオ・ガントレッド

性別:男(???)

レベル:70/100

HP:6550/9999

MP:6010/9999

職業:冒険者兼鍛冶職人

年齢:58

身長:185

体重:68

スキル:鍛冶

暗視

身体能力強化

火魔法強化

水魔法耐性






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