第三話:新しい出逢い(笑)
色々と、訂正している部分が有りますがご了承ください。
―――リータ視点―――
「うぅ〜ん、はぁ〜!」
背伸び、あくびをし辺りを見渡した。
「ココどこだ?」
目の前にはいつも見慣れている筈の手作りのギルさん人形がない………
「昨日は確か……」
昨日はギルさんと食事に行ったはず……
それで、いつもの悪い癖で酔い潰れてしまって…
「もうしかして……ココってギルさんの家?」
部屋を出て探してみると、ギルさんがいて朝食の準備をしていた。
「あぁ―――」
ギルさんは急に顔を赤くして俯いてしまった。
「どうしたんですか?」
「ふ、服を着てください!!」
「ふぇ?」
そう言いながら自分の体を見ると裸だった。
「――――――ッ!」
カァーと顔を紅くした。
「もっと早く言ってくださいよぉ!ギルさんっ!」
走ってさっき寝ていた部屋に戻り、布団の中に潜った。
「はぁ、見られちゃった…どこにもお嫁さんに行けないよぉ〜!」
若干、涙目になりながら呟いた。
「着替えて謝りに行かなくちゃ…ふぅぅ〜……」
―――ギル視点―――
「どうしよう、泣かせちゃったな…謝らなくちゃ」
だけど心の何処かに喜んでいる自分が居た。
「取り敢えず、朝食の準備でもしよっと…」
ため息をつきながら準備に取り掛かろうとした時に扉が開き、リータさんが入ってきた。
「さっきは済まなかった、反省してます…」
リータさんの様子を見るため、早くに謝ってみた。
「大丈夫ですよっ、ギルさん!」
怒ってないことを確認したのも、つかの間リータさんは爆弾を投下した。
「その代わり、私と結婚してくださいね?」
首を傾げ微笑みながら聞いてきた。
「えっ?」
「えっ?」
数分の沈黙が二人を包んだ。
「今なんて言いました?」
聞き間違いだろうと思い取り敢えず聞いてみた。
「結婚してくださいっていったんでよ!」
「Oh……理由を聞いてもいいですか?」
「もちろんです!」
朝食を食べながら話を聞かせてもらった。
「つまり要約すると、お祖母様が自分に良い意味で恥をかかされたら、その恥をかかせた人と結ばれろってことですか?」
確認のために聞いてみた。一応ね!
「はい、そのとおりです!」
オィィィ!!お祖母様、何を言ってんのぉぉぉ!?
「そうですか……」
「ダメ……ですか?」
そんな目で見ないでぇぇぇ!
断れなくなるからさぁぁぁ!
「わかりました。そういうこ―――」
「不束者ですが宜しくお願いします!ギルさん!」
いや、早いよリータさん!
最後まで聞こうよ、せめてさ……
まぁ、嬉しくて爆発しそうだけどね!
「と、とりあえずこの話は今度にしてギルドに行こうか?」
リータさんも仕事があるだろうしね。
「そうですね、だったら先に行きますね!」
リータさんを見送り、皿洗いなどお掃除をしてから自分もギルドに向かった。
「何か、いい依頼ないかなぁ…」
ギルドには、冒険者のために依頼というものが設けられている。もちろん、種類やランクごとにわけられている。
「おっ、これは中々の掘り出し物だな!」
滅多にないオークの集落を潰すという依頼だった。
「リータさんこれの依頼証の発行できます?」
「はい、ちょっと待っててください!」
待っている間に他のものを物色していた。
「ギルさんできましたよ!」
「あぁ、ありがと!」
前はこんなに早くなかったのにな…
俺もしっかり依頼こなさないとな……
「じゃあ、また今度!」
「はい!頑張ってください、ギルさん!」
ギルドを出て目的地に向かう前に武具屋に寄った。
実は愛用の大剣が、最期を迎えてしまったからだ。つまり逝去してしまったということだ。
「レオさぁ〜ん、いますか?」
「おぉ、ギル坊遅かったじゃあねぇ〜か!もうできてんぞ!」
作業服もとい、ピンク色の生地に白色フリルが付いたエプロンもとい、作業服を着たレオさんが作業場から出てきた。
本当に毎回仕事が早くて助かるな。
実を言うと、レオさんはただの酔い潰れではない。冒険者でもあり、しっかり者の武具器屋の親方である。
「どこにあるんですか?」
「まぁ、ちょっと待ってろ!」
ドンドンとなりそうな歩き方で作業場に向かっていった。時間にして5分くらい経った頃に出てきた。
「これがお前が頼んでたモンだぞ!」
レオさんは大切そうに抱えていたそれを机の上にドーンと置いた。
「これ、間違ってません?」
「これであってるぞ?…多分……」
多分ってなんだよ!自信無さそうに言うなよっ!
レオさんはそれと注文票を交互に見ながら教えてくれた。
「俺が頼んだのは黒色の大剣ですよね?なんでこんなに紅いんですか?」
「たしかにそうだな!」
レオさんはウンウンと頷きながら虚空を見ていた。
「じゃあ、コレなんですか?」
「………」
黙んなよ!なんか言ってくれよ、レオさんっ!
「間違えちゃった、テヘッ!」
間違えちゃった、テヘッ!っじゃねぇよ!
エプロン着てるだけでもシュールなのに、テヘッ!っじゃねぇよ!
もっとシュールになっちゃったよ!
むしろ、怖いくらいだよっ!
「どこのモンなんですか?」
「わかんない!」
開き直んなっ!なんか、面倒くさくなってきたよ!
「じゃあ、これでいいです……幾らですか?」
レオさんは、顎髭を撫でながら考えていた。
「これはタダで良いぞ、俺が間違えちゃったヤツだからな!その代わりに大切に使えよ!」
これも鍛冶師のブライドってもんなのかな?
まぁ今回だけ、甘えさせてもらおう!
「お言葉に甘えて、大切に使わせて頂きます!」
「おうっ!じゃあ、頑張れよ!」
こういう時は甘えるのが一番だよね?
「はい!じゃあ、また今度!」
挨拶を交わし、目的地に向かった。
―――登場人物紹介―――
名前:レオ・ガントレッド
性別:男(???)
レベル:70/100
HP:6550/9999
MP:6010/9999
職業:冒険者兼鍛冶職人
年齢:58
身長:185
体重:68
スキル:鍛冶
暗視
身体能力強化
火魔法強化
水魔法耐性
コメント又は、アドバイス等お待ちしています。




