表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/65

21

つまり日華利を探しに来たと言うよりも、男は岩崎を締め上げに来たのだ。


しかし岩崎には、男のことを気にかけている余裕などまるでなかった。


あの真面目な日華利が無断欠勤しているのだ。


何かあったに違いない。


岩崎はそう考え、日華利の安否を気遣っていた。



ほどなくして公園に着いた。


近づかなくてもわかる。


離れたところからでも日華利の車が見えていた。


岩崎は思わず走り出した。


男が慌ててついて来る。


たどり着くなり中を覗き込んだが、日華利はいなかった。


ドアに鍵もかかっている。


――いったい何処へ?


その時岩崎は、ボンネットの上になにかあることに気付いた。


それは最初何であるかわからなかったが、見ているうちにそれが何であるかがわかった。


それは二つの真新しい目玉だった。



警察に続いてマスコミも押しかけて来た。


郊外の平凡な住宅地は、これまでにないほどの騒ぎとなっていた。


ここは今や日本中の注目の的だ。


日本において殺人事件はそれほど珍しいものではなく、行方不明など日常茶飯事と言っていいくらいだ。


それでもさすがに、目玉だけ残して人が消えるという話は、誰も聞いたことがなかった。


そのうちに木藤の秋田犬も目玉を残して姿を消したこと、目玉は見つかっていないが飯田という男が行方不明になったことも報じられた。


岩崎は警察に根掘り葉掘り聞かれ、マスコミのインタビューを何度も受け、それ以上に近所に加えてわりと遠方から来た主婦たちからの尋問攻めにあった。


岩崎は日華利のことを悲しむ余裕も無いほどに疲れ果ててしまっていた。


唯一の救いは、岩崎が事件の犯人として疑われることがなかったことだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ