吐
ああ、無意味なのかと理解した
目の前にある「評価」も
口に出せない「思い」も
叫び出したい衝動と吐き出したい弱音
零したい涙と飲み込みたい怒り
宵闇に溶け込みたいと
非現実な言葉を思い浮かべる
無意味なのだと理解して
抵抗という抵抗は消え失せる
会話という会話は消え失せた
承認欲求のようなモノも
温さを求めるような事も
自分には勿体無いものなのだと
言葉を飲み込んで
無意味だと思い込んで
非現実な言葉を
脳内とは別の場所にある
「心」に投げ込んだ
波打ち際で溺れている
「感情」
拾い方も
見せ方も
分からないまま
「他人事」と切り捨てて
持て余した「感情」を
「心」にまた放り投げた