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愛し合う 10年目の再会〔第2部〕

 信一は叔母の言う通りに次の日の朝早く札幌に戻った。そして、宿を確保して就職先を当たって歩いていた。戦後の成長期に人の流入が多い札幌の土建会社は日本でも有数の数の多さを誇っていた。それは北海道と言う新天地を食糧難が襲う戦後の日本の切り札にせんとする国府の野望と企業の実情が重なり合っての事だった。信一は大手の会社をわざと避け、中堅の地元色が強い会社を選らんで面接を受けていた。それは、亮子を探す為にも本州への転勤が無い事を望んでの事だった。

 面接第1日目には目ぼしい収穫は得られなかったが、次の日の2件目に受けた本当に地元色が強い会社が信一の事を理解して採用が決まったのである。

「君・・今、アイヌと言ったかね・・」

「はい・・僕はアイヌの女性を探さねば成らないのです。」

「君とアイヌの女性との関係は?」

「将来を約束した仲なのです。」

「ちょっと・・それは可笑しくないかね?・・将来を約束した人をなぜ探す必要があるんだね?」

「アイヌは日本社会から迫害されているので彼女が自ら姿を隠したのです。」

「私も昔、アイヌの男性に助けてもらった経験がある。」

 信一は亮子以外のアイヌの存在を知る筈がなかった。

「どんなアイヌの方なんですか・・・」

「私が学生の頃、一人で北海道を旅行していた時の事だった・・ある日、財布を無くしてしまって帰れなくなって困り果てていた時に金を稼ごうとバイトを思いつき道路建設の日雇いをした時、アイヌの男性と知り合いになり、ご飯をご馳走になったり挙句に、なかなか旅費が貯まらない事を見かねて旅費まで工面してくれた事があったんだが・・?」

「そんな事が有ったんですか?」

「私が北海道で建設会社を立ち上げたのは、そのアイヌの青年の恩義に報いる事が出来るかと思ったからなんだよ・・しかし、その青年は行方も知れず探す事は叶わなかった・・しかし、この建設会社の従業員の中には確かにアイヌの人も含まれて別け隔てなく生活しているんだよ・・それが、せめてもの感謝の証としている。君の許婚だけどな・・私に応援させてくれないか?」

「そんな、とんでもないです。」

「いや・・どうしても・・私が力に成りたいんだ・・」

 

 信一の就職は亮子の為に決まった様なものだった。そして、その建設会社は主に地方の公共事業に絶大なる信頼を得て殆どが地方の仕事で成り立っているのであった。それは、社長の気配りで地元企業とのパイプを太くして間違いの無い仕事ぶりが評価されての事であった。そして、今でも社長は自分を助けてくれたアイヌの青年を探し続けているのであった。


 信一は就職先が決まった事もあり、直に東京へと戻り卒業の準備に入った。しかし、卒業式は辞退し早めに札幌入りを希望した。その為に2月には部屋を決め3月には引越しを済ませてしまったのである。入社は4月からである為に暫くは独自に亮子の所在を調べて歩く事にしたのである。そして、先ずは北海道の温泉地を調べ始めたのであった。

 北海道の有名な温泉地だけでも湯の川、登別、洞爺、定山渓、層雲峡、川湯、十勝川、などがあり、その外にも小さな温泉地は山ほどあった。そして、亮子が本名で勤めているとは限らず、またアイヌ民族であると言う事も隠している可能性が高かった。つまり、現地に行って一人一人の顔を確認して亮子に似た女性を探すほか手段は無かったのである。だと言っても、信一が本当に知っている顔と言えば小学校の頃の亮子の顔と中学を卒業した時の写真以外は知らないのであるから一目で亮子を見分けられるかは疑問だったのである。それでも信一は可能性のある限り一つ一つの温泉を歩いて見るしか無かったのであった。

 3月18日定山渓温泉

 定山渓温泉は札幌市内に有る温泉地で札幌の奥座敷と呼ばれ近年まで鉄道が通じていたが、国道の整備で廃止となって新しい温泉地へと変貌を遂げようとしているのであった。現在は10軒ほどの温泉宿が軒を連ねて静かな温泉地を演出しているのだが、泊り客は芸者遊びなどに興じるお金持ちが多く華やかな人々が多く見受けられた。

「一泊、お願いしたいのですが・・」

信一はバスで定山渓温泉にやって来て一番近くにある温泉宿に飛び込んだ。

「ご予約は・・」

「いや・・してません」

「素泊まりですか?」

「はい・・料理は頂きます。」

「お一人でも同じ料金を頂かないと・・」

「解ってます・・お願いします。」

「では・・今お部屋にご案内させて頂きますから・・」

やはり、一人での旅館訪問は怪しまれるようだった。全ての従業員が疑惑の目で信一を見ているようであった。

「お茶をどうぞ・・」

 仲居は信一にお茶とお茶菓子を進めた。

「それでどちらからですか?」

「札幌です。」

「お一人で・・」

「おかしいですか?人を探してるので・・」

「どちら様を・・」

「綺麗な女性なんですが・・たぶん北海道で仲居の仕事をしている筈なんですが・・」

「私の様な・・」

「ええ・・歳はもっと若いです。」

「お客様も、お若いですから・・お幾つですか?」

「22歳です。」

「息子より5歳年上だけですわ・・で、その女性は?」

「同い年です。」

「またどう言う関係ですの・・」

「結婚の約束をした人なんです。」

「へーーーーーーーーあ、御免なさい。ビックリしたもので・・」

「知りませんか・・最近、この温泉に来た若い綺麗な女性・・」

「仲居の仕事も入れ替わりが多くて、若い人ほど毎年の様に変わります。」

「そうですか・・とっても美人なんですが・・」

 信一にとってしてみれば亮子の特徴は美人である事以外に話せる事は無かったのである。アイヌの娘である事も旭川の優秀な女学校を卒業している事も話せる事では無かったのである。

「そりゃ・・美人でしょうとも旦那さんが見初められたのですから・・」

 この仲居は全ての従業員の代表として、信一の部屋の担当を買って出たのであるのだろう。つまりは、仲居が果たすべき仕事が信一の素性を明かす事であると言う事であった。

「そ言う事では無くて、本当に美人なんです。なんて言うか・・妖精の様とも・・」

「そんなに綺麗で結婚の約束までしている人が何故に隠れるのですか?」

「え・・・」

 信一は答えられなかった。事情を話すには亮子の秘密を全て明らかにする必要があるからなのだ。

「それが、言えないんです。」

「怪しいわね・・本当に婚約者かい?」

 仲居は執拗に信一の素性について聞き出そうとしている様であった。

「すみませんが・・一人にして頂けますか?」

 信一は情報を聞き出す事が困難であると判り、違う方法を考える必要に迫られていた。

「そうですか?・・失礼します。」

 仲居は客の言う言葉に逆らう事は出来なかった、つまりは任務を放棄する他、手段が無かった。

 仲居は困った顔つきで信一を見ながら部屋を後にした。しかし、仲居は何かをつかんだと作り話で報告をするに違いない事はほぼ確実だった。

 信一は一人で考え始めた。

・・・・・・心の声・・・・・・

 こんな事をしていては、かえって亮子を見つけ出す事が難しくなる。

 噂が噂を呼んで、他の温泉地まで広まれば間違いなく亮子が住む事が難しくなる筈だ。

 人探しが、こんなに難しいとは思わなかったが・・どうしたものか?

 足しげく温泉に通って、温泉の人たちと顔見知りになる以外に方策は無い様だな・・?

 足しげく・・温泉に通う理由を作らなければ、それも怪しまれる事は間違いないか・・

 雑誌社の仕事をしている事にすれば・・温泉の事や色んな事を聞いても怪しまれない筈・・

 そうだ、雑誌社のフリーライターに成りきるんだ・・


 信一は次の瞬間から、すぐさまフリーライターに成りきった。

「仲居さん・・」

 信一は今までここに居た仲居を呼び出そうとした。

「はーい只今・・・」

「さっきの仲居さんは、いらっしゃいますか?」

「はーい畏まりました。」

 暫くすると、先ほどの仲居が信一の部屋にやって来たのであった。

「失礼いたします。」

「いや・・何か誤解が有った様だから直ぐに呼んだんだよ・・実はね人探しは作り話なんだ・・・本当は雑誌のフリーライターで温泉の記事を特集する企画を頼まれていてね・・少し悪戯をしてみたと言う寸法なんだが・・判ってくれるかね?」

「はい・・そうなんですか?・・お若いのに温泉の特集を・・」

「協力して貰えるかね?」

 仲居は少し躊躇っては居たものの拒否する必要も無い上に、自分の任務を考えれば協力を惜しむ必要が無い事に気づいたのであった。

「よろしいですとも・・どんな事を書かれるのですか?」

「仲居さんの仕事の内容とか・・どんな仲居さんがいらっしゃるとか・・僕は温泉場の違いを人情って物にこだわって見たいと思っているんだけど・・」

「それは私も登場すると言う事ですか?」

「そうだね・・仲居さんは特徴的だから・・話に載せ易いタイプだ・・美人では無いけど・・」

「私は結婚して10年で主人は板前だ・・小学生の子供が2人・・」

「待ってください・・人が聞いても居ない事に・・勝手に答えないで下さい。」

 仲居は気まずそうに話を止めて下を向いた。

「私は仲居さんの身の上話を書きたくて、温泉地を回ろうとしているのでは無いのです。・・・仲居さんのチームプレーや個性など、その温泉に独特の雰囲気を醸し出す物を求めているのです。」

「はー・・私は旦那さんの事を細かく聞きだす為に皆に押されて来たんだ・・チームプレーだべさ・・・そったら事で温泉の何がわかっぺ・・・」

 仲居の言葉は地元の訛りに変わって、自分をさらけ出している様であった。

「その訛りが必要なんだな・・皆さんの話を聞いてみたいですね・・特に美人の仲居さんには特別に質問したい事が有るのでね・・・」

 仲居の心情は複雑に入り組んでいたが、若いハンサムな男性の頼みを断る様な女性ではなかった。

「私の事、載せてくれるなら、一番の美人仲居を連れてくっけど・・いいべか?」

 主婦である仲居の条件は抜け目なかった。

「いいですよ・・二人の仲を話として掲載しましょう。」

 仲居は喜んで部屋を後にした、信一の策略が功を奏した一瞬だった。信一は自分の策略で事が進んでいる事に一安心したのであった、亮子の行方を捜す手立てが見えた様に感じたからに違いなかった。

「一先ずは怪しまれずに済んでいる様だし、この旅館の一番の美人も見られるようだ・・この調子で行けば案外早くに亮子を探し出せるのはないか?・・」

 信一は楽観視した考えで前進する以外に方法は無かったんである。しかし、仲居が連れてきた美人の仲居を見て信一の希望は消え失せてしまうのだった。

「失礼します・・」

「どうぞ・・」

「この旅館で一番の美人仲居を連れてまいりました。」

 仲居は一人の若い仲居を引き連れて信一の部屋に入って来たのだった。

「お客さん・・美人でしょ・・」

「ああ・・その様だね・・」

 しかし、その若い仲居は美人でもなかったし、ましてや亮子の雰囲気には似ても似つかないものだった。美人と言っても人の基準っていうやつは当てにならない物だと痛感する信一であった。

「若いですね・・御幾つですか?」

 若い仲居は、はにかんで小声で答えた。

「16歳に成ります。」

「ほんとに若いんだね・・で・・この仲居さんとの関係は・・」

「遠い親戚に当たるんですが・・それほど親しくは無いです。」

 信一は少し考え込んで次の質問の順序を選択しているのであった。

「仲居さん・・話が組み合わない様じゃ記事も書けないだがね?・・」

 年上の仲居は少し困った様子だったが直ぐに信一に答えを返した。

「この子は遠い親戚で、めんこいから仲居にしてくれと頼まれて、私の口利きで仲居になったんだ。」

「確かに、めんこい・・めんこいけど美人とは言うのかね?」

 信一は仲居との価値基準に大きな温度差を感じずにはいられなかった。その為に、自分の方策に自信を深めつつあった事に自分自身の甘さを感じずには要られなかったのも事実だった。

「少し話を聞かせて下さいますか?」

 信一はフリーライターの自分を貫く以外に今後の捜索には方法がない事を知っていた。

「それで美人の仲居さんは何処の出身ですか?」

「私は浜育ちだ・・」

 若いめんこい仲居の言葉はひどく東北訛りが強かった。北海道では浜弁と言われているのだが、漁師町では殆どが東北弁を使う事が北海道の特色だった。

「なして、そったら事、聞く・・」

「君の特徴を書く為なんだ・・標準語は喋られないのか?」

 信一も若い仲居に釣られて東北訛りに入ってしまった。

「おらんとこじゃ・・これが標準語だ・・文句あっか・・」

 年上の仲居が割って入った。

「いや・・すまんな・・なんせ仲居の仕事に着いて日が浅いもんで・・わちの方でも教育が行き届いていないのさ・・」

 年上の仲居の方も十分に訛っている事が信一には奇妙に聞こえるのだった。

「いや・・仲居さんも十分に訛ってるし・・特徴が有ってよかっぺ・・」

 信一もついつい釣られる形で東北言葉が入っていった。

「そんでよ・・他には美人の仲居さんは居らんのか?・・この温泉場で一番の美人仲居は誰なんだべ・・」

 信一は温泉場の全ての仲居の事が知りたかった、そうしなければ亮子の消息を掴む事は不可能だろう事は十分に理解していた。

「定山渓温泉ってのは・・お金持ちが隠れる為に使う事が多い所だ・・市内の美人ホステスさんとかが一緒に来なさる所で・・仲居が美人でも仕方ないのさ・・」

 信一は亮子が、この温泉場に働いていない事は察しが付いた。亮子の様な目立つ存在がこの様な温泉地に居れば、たちまちに大きな噂話になり自分の存在を知らしめる事に成るからだった。それでも信一はフリーライターに成りきっている事は忘れてはいなかった。

「じゃ・・仲居さんの事を記事にしても意味が無いかも・・」

 信一は当然に憤慨するだろうと思う様な発言をして、仲居の出方を探っていた。

「そんな方が多い所と言っているだけで・・旅行の人も沢山と来られるんです。」

「ほんで・・美人の仲居の話を聞かしてくれないか?」

 つまりは美人の仲居に興味が無い事を仲居はごまかしているだけだった。

「でんも・・美人って言っても・・この温泉場は入れ替わりが激しくて・・いい子が居ればススキノの店がスカウトして行くんだ・・だから・・美人は居ないかも・・」

 信一も、この温泉場の実情を把握できた様だった。日本でも有数の歓楽街を持つ札幌の街で美人で仲居の仕事を続けるより、ススキノでホステスをした方が実入りが良い筈であった。数軒の温泉旅館が収容できる旅客の数も限られているだろうし、仲居の話にも一理ある事は間違い無かったのである。

「いやぁ・・僕も考えてみれば仲居さんも美人だと気づかなかった・・ごめん・・」

「おだてても・・何も出ないから・・勘弁してけろ・・」

「ほんとだって・・も少し若ければ僕も惚れてたな・・んでよ、・・・」

 信一はフリーライターの仕事を完結させる為に仲居から温泉旅館の詳しい営業内容を聞きだして、全体の旅館の雰囲気を把握する事を優先に話を進めたのであった。その甲斐あって、十分な情報を把握する事に成功したのであった。そして、9分9厘、亮子がこの温泉街に暮らしていない事は間違いない事がはっきりしたのであった。 

 信一は4月の入社日までに後2つの温泉地に足を運んでいた。それは亮子の生まれ育った街の近くの登別温泉、そして、女学校の在った旭川の層雲峡温泉だった。この二つが最も可能性として低かったのだが、交通の利便性と一度は足を運んでおかなければならない事は間違いのない事実だったからなのである。あんのじょう、この二つの温泉地には亮子が立ち寄った形跡は、ほぼ0に等しい事が判ったのだった。そして、入社の日が訪れたのである。

 

「山本 信一です・・よろしくお願いします。」

 従業員数は30名ほどのこじんまりとした会社だったが、朝の朝礼など社則は厳しく覇気のある社風だった。社長自ら新入社員である信一の自己紹介を買って出るのであった。

「信一君は北海道に婚約者を探しに来て、私の会社に入社されたのである。・・その婚約者とはアイヌの女性だそうで小学校の6年生だった時に結婚の約束をして10年ぶりに、北海道に戻ってこられたのであって私は彼を幸せにしてやりたい。この会社の良い所は社員がすべて家族の様な絆で結ばれている所だと私は常々思っていいる、社員の皆も信一君の力になってくれる事を社長の私自らお願いをする。」

 信一は心地よい歓迎のムードを味わっていた。社長の紹介の挨拶に対して誰も憤慨するような素振を見せる様な人は居なかったのだった。それは一重に社長への信頼度の高さを表し、社員全体の絆の強さを感じる瞬間でもあった。

「信一君、これから信一と呼び捨てにさせてもらうよ・・その方が親しみ深いだろ。」

「はい・・喜んで・・」

「信一、早速だが仕事の話だ・・来週から道東のウトロと言う街に仕事の話で行くんだが・・君と同行したいんだ。」

 信一はウトロと言う街を知らなかった、と言うより北海道自体の事を殆ど知る事は無かったのである。

「ウトロ・・・?」

「なんだ知らないのかね・・知床半島の中央部に有る小さな街なんだが・・漁港の更新の話が来ていてね・・何とか受注できそうなんだ。」

「知床ですか・・?」

 信一は知床半島すら知る筈が無かった。

「やたらと遠くに在る様に感じるんですが・・」

「ああ・・汽車で行くとだな24時間では着かないかな・・飛行機だったら8時間位で行けるだろ・・」

「で・・・飛行機で行くのですか?」

「いいや・・うちの会社のボロ車だ・・途中で寄り道する所が沢山あるから・・1ヶ月は帰って来れないな・・」

 信一はいきなりの大きな仕事でビックリしてしまった。

「それは・・」

 しかし、北海道を知らない信一にとっては、何も言う事は出来なかった。社長を信じて着いて行く以外に、信一には行く道が見えないのであった。温泉地で試みたフリーライターの真似事も通用しない事は薄々、感じてはいるのであった。

「心配するな・・社員にはアイヌの出身も居るって言っただろ・・大丈夫だ・・」

 信一は社長の言葉に少し安堵して、旅の支度に取り掛かる心づもりが出来たのだった。

 信一は入社早々に帰宅して、明日からの長旅の準備に取り掛かったのであった。大き目の旅行バックに沢山の着替えを詰め込んで愛読の本や、亮子の昔の写真なども忍ばせていた。信一は、こう言ったサバイバル的な旅行には慣れていなかった、と言うより経験が無かったのである。


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