「確信している――確信しなければならない」
本部に戻った。
バッグを持って。
中身:ナプキンに包まれたカップ。サイン済みの書類。
証拠。
ついに。
事務所に入った。
木村と林がそこにいた。
「刑事さん!」木村が言った。「どうでしたか?」
バッグをテーブルに置いた。
「完璧だ」
「うまくいきましたか?」
「ああ」
バッグを開けた。
注意深く。
まず書類を取り出した。
「田中健二の自筆サイン。私の目の前で書かれた。商品配達の立会人だ」
木村が受け取った。
見た。
「完璧です。日付。フルネーム。読みやすいサイン」
「そしてこれ」カップの入ったナプキンを取り出しながら言った。「指紋だ」
林が近づいた。
「どうやって?」
「今朝一緒に行った。横浜への配達。休憩中にコーヒーを飲んだ。彼が両方のカップをゴミ箱に捨てた。彼が出た後、私が戻って彼のを回収した」
「ナプキンで?」
「ああ。表面に触れずに。指紋は無傷だ」
木村が笑った。
「刑事さん、プロですね。田中は何も疑いませんでしたか?」
「何も。俺を友達だと思っている」
「完璧だ」
ドアが開いた。
谷口が入ってきた。
「石川刑事。戻ったと聞いた。何か?」
「はい、警部」
カップと書類を見せた。
「田中の自筆サインと指紋です」
谷口の目が輝いた。
「素晴らしい!ついに!これで必要なものが全部揃った!」
書類を手に取った。
見た。
「これとノートがあれば…すぐに逮捕できる」
「いいえ」
谷口が止まった。
「いいえ?」
「いいえ、警部。まだです」
「なぜだ?」
「確信しなければならないからです(確信しなければならない)。絶対に確信しなければ(絶対に確信しなければならない)」
「刑事、詳細な告白が書かれたノートがある。今サインと指紋もある。他に何が必要だ?」
座った。
「警部、これは私がこれまで扱った中で最も難しい事件です」
谷口も座った。
「説明してくれ」
「キャリアで三十四件の事件を解決しました。成功率八十七パーセント。有罪判決を伴う逮捕が三十件。証拠不足による部分的失敗が四件」
「知っている。だからここにいるんだ」
「でもこの事件は…この事件は違います。田中健二は他の犯罪者とは違う。知的だ。注意深い。三十年間発覚せずに生き延びた」
「その通りだ。だから—」
「だからなぜノートを残すんです?なぜ詳細な告白を書いて家に保管するんです?妻が見つけられる場所に?」
沈黙。
「罠だと思っているのか」
「かもしれません(そうかもしれない)。秋山の時のように」
「秋山は違った—」
「秋山は完璧に見えました。全員が確信していました(確信していた)。そして…ネズミの血。公的な大失態」
谷口がゆっくり頷いた。
「では何を提案する?」
「完全な鑑識分析。ノートの指紋とカップの指紋の照合。書類のサインとノートの筆跡の筆跡鑑定。一致すれば—疑いなく彼のものであれば(疑いなく彼のものであれば)—逮捕します」
「一致しなければ?」
「罠だとわかります。そして田中が思っていたよりさらに危険だということも」
谷口が椅子に背を預けた。
「どれくらいかかる?」
「研究所は四十八時間と言っています。おそらく七十二時間」
「三日間?」
「はい」
「刑事、残り八日だぞ。分析に三日使えば…」
「わかっています。でも今日逮捕して明日間違いだとわかるより、三日使って確信する(確信する)方がいい」
谷口が天井を見た。
考えている。
それから言った。
「わかった。三日だ。だが刑事?」
「はい?」
「分析で本物だと確認されたら…逮捕する。即座に。躊躇なしだ」
「了解です」
「そしてもしこの三日間に田中がまた襲ったら…」
「襲わないと思います」
「どうしてわかる?」
「常時監視下にあるからです。GPS作動中。鈴木捜査官が妻と連絡を取っています。彼が動けば、わかります」
「わかった。進めろ」
午後四時。
カップと書類を取った。
透明なビニール袋に入っていた。
封印されている。ラベル付き。
証拠A:カップ - 指紋 - 田中健二 証拠B:書類 - 自筆サイン - 田中健二
それからノートを取った。
ユキが見つけたもの。
鈴木が渡してくれたもの。
証拠C:ノート - 接触記録 - 田中健二宅で発見
三つの証拠。
パズルの三つのピース。
もしかしたら…もしかしたらついに嵌るかもしれない。
一致すれば…
疑いなく彼のものであれば…
そうしたら確信できる(そうしたら確信できる)。
ついに確信できる。
あるいはできないかもしれない。
午後五時。
鑑識研究所に行った。
三階。東棟。
白い部屋。機器。白衣の科学者たち。
指紋課を尋ねた。
「304号室です」
エレベーターに乗った。
三階。
長い廊下。番号付きのドア。
ノックした。
「どうぞ」
入った。
若い男性。
三十歳、おそらく。
白衣。眼鏡。短髪。
拡大された指紋画像が表示されたコンピューターの前に座っていた。
「お手伝いできますか?」
「石川刑事です。スコットランドヤード。警視庁との特別協力」
立ち上がった。
「ああ、はい!聞いています。松本俊です。指紋専門の技術者です」
握手した。
「分析してほしいサンプルがあります。緊急です」
「もちろん。見せてください」
袋をテーブルに置いた。
「袋A:容疑者の指紋付きカップ。袋C:部分的な指紋付きノート。カップの指紋とノートの指紋が一致するか知りたいんです」
松本がカップの入った袋を取った。
プラスチック越しに見た。
「指紋が見えます。良質です」
それからノートを取った。
手袋をして開いた。
「ノートには…多くの指紋があります。重なっています。少なくとも三組の異なる指紋です」
「三組?」
「はい。一つは最近のもの—おそらく妻。一つは中間。そして一つは古い、部分的なものです」
「夫だ」
「かもしれません(かもしれません)。分離しなければなりません。カップと照合します。そうすれば確実に(確実に)言えます」
「どれくらいかかりますか?」
「正確な分析には…四十八時間。今夜も作業すれば短くなるかもしれません」
「緊急です。非常に緊急です」
松本が俺を見た。
「わかりました。最善を尽くします」
それから袋Bを見せた。
「これは筆跡鑑定士用です。容疑者の自筆サイン。ノートの筆跡と照合する必要があります」
「筆跡鑑定士は308号室です。藤本博士です」
「ありがとう」
308号室。
ノックした。
「どうぞ」
年配の男性。
五十歳、おそらく五十五歳。
白髪。厚い眼鏡。
書類と拡大鏡でいっぱいの机の前に座っていた。
「石川刑事です」
「藤本博士。よろしく」
状況を説明した。
書類とノートを見せた。
「書類のサインとノートの筆跡が同じ人物のものか知りたいんです」
藤本が書類を取った。
ルーペで見た。
「サイン…中程度の筆圧。流暢な線。読みやすい」
それからノートを開いた。
最初のページを読んだ。
「筆跡…非常に詳細。筆圧が変動している。一部は軽い。他は重い」
「何か意味がありますか?」
「ストレスを示している可能性があります。あるいは疲労。これを書いた人は感情的な緊張状態にありました」
間。
「顕著な緊張です。ここを見てください」
いくつかの言葉を指差した。
「筆圧が増しています。不規則になっています。まるで…まるで書きながら何かトラウマ的なことを追体験しているかのようです」
心臓が速くなった。
「では本物ですか?偽物ではない?」
「ああ、この種の感情的な変動を偽造するのは難しい。ですが完全な分析をして確信する(確信する)必要があります」
「同じ人物だと言えますか?」
「完全な分析が必要です。角度、筆圧、間隔、文字の形成の比較。四十八時間です」
「わかりました。緊急です」
「わかりました。すぐに始めます」
午後六時半。
研究所を出た。
階段を下りた。
脚が重い。
まるで事件全体の重みを運んでいるかのように。
四十八時間。
四十八時間で知る。
ずっと正しかったのか。
それとも何週間も妄想的な狂人だったのか。
どちらかだ。
中間はない。
そしてもし間違っていたら…
もしこの全て—盗聴器、妄想、破壊された部屋、五万ユーロ—
もしこの全てが無駄だったら…
そうしたら俺は失敗した刑事じゃない。
完全に頭のおかしくなった男だ。
完全に。
事務所に戻った。
空っぽだった。林と木村は帰宅していた。
座った。
ホワイトボードを見た。
田中健二
四人の被害者。
教団とのつながり。
発見されたノート。
分析中の指紋。
分析中のサイン。
四十八時間。
二日間。
そして…
そしてついに知る。
ついに。
あるいは再び騙されたのか。
また。
電話を取った。
メッセージを見た。
鈴木からは何もない。
ユキはまだ妹のところにいた。
田中は自宅。一人。GPS安定。
全て正常。
全て管理下。
椅子に背を預けた。
目を閉じた。
疲れた。
ひどく疲れた。
でももうすぐ終わる。
もうすぐ。
「あと数日」声に出して言った。
空っぽの部屋に。
「あと数日で…この事件は終わる」
そして何週間ぶりかに…
初めて…
希望を持つことを許した。
確信すること(確信すること)じゃない。
ただ希望すること。
俺が正しかったことを。
証拠が本物であることを。
ついに…
ついに田中健二を捕まえることを。
そしてキャリアで最も難しい事件を終わらせることを。
これについて…
ホワイトボードを見た。
田中の写真。
何週間も確信していた(確信していた)。
絶対に確信していた(絶対に確信していた)。
田中健二。有罪。連続殺人犯。教団のリーダー。
でも今…
今ついに証拠が手元にある…
今ついに事件を終わらせられる…
今は何も確信していない(もう何も確信していない)。
ただ…
ただほぼ確信している(ほぼ確信している)。
ほぼ(ほぼ)。
そして「ほぼ」は決して十分じゃなかった。
決して。
希望は危険だ。油断させる。ついに…ついに勝ったと信じさせる。そして全てが解決しそうだと思った時…まさにその時…宇宙があなたに思い出させる。決してコントロールなどしていなかったことを。決して。




