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アルケオン  作者: れんP
アジア編

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63/182

凍てつく天秤 ― 天魔との駆け引き

この世界には、人の目に見える“異質な存在”がいる。

それは神話でも、空想でもない。

人の想いに触れ、時に人を守り、時に人を遠ざける――

**守護者アルケオン**と呼ばれる存在だ。


彼らは人と同じ姿をしていながら、人ではない。

意思を持ち、感情を抱き、使命を背負って生きている。

だが、生まれた瞬間から強いわけではない。

迷い、怯え、悩みながら、自分の存在理由を探していく。


これは、

忘れられた物から生まれた、ひとりの守護者が

初めて世界と向き合い、

初めて誰かと並んで歩き出す物語。


戦うことだけが、守ることではない。

それでも――

守りたいと願った瞬間から、物語は始まる。

馬の頭、人の身体、そして黒く禍々しい翼。

その異形は空中で静かに羽ばたき、不敵な笑みを浮かべた。


「我が名は――天魔」


その名が放たれた瞬間、世界が息を止めた。

凍りつくような冷気が、肌を刺す。


「さぁ……」


天魔はゆっくりと両腕を広げる。

歓迎するようでいて、それは獲物を追い詰める捕食者の所作だった。


「駆け引きをしようじゃないか」


「駆け引き……?」


彩葉(いろは)が一歩、前に出る。

胸の奥に小さな震えはあった――だが、目は逸らさない。


「お前は“目的を探している”。違うか?」


「……っ!」


息が詰まる。

だが、彩葉は一度だけ目を伏せ、すぐに顔を上げた。


「――違う!」


声は、はっきりと響いた。


「あなたの言葉には従わない。私は……私の仲間と一緒に考えて、道を見つける!」


一瞬の沈黙。


「……ほう?」


天魔の口元が歪む。


「良く言った! 彩葉!」

「怪しいやつの話なんて、聞く必要ないわ!」


村正(むらまさ)陽菜(ひな)が並び立つ。


「そのとおりじゃ」

「ここで終わらせる、なの……」


(しおり)とアビが前に出る。


「そうそう! あなたの首はここで落とすよ」

「はい……!」


レナとマミの声に覚悟が宿る。


「久しぶりの戦闘になりそうですね……」

「……はい」


リリア=エジソンとマイが静かに構え、


「ぶちかましてやろうぜ!」

「……うん」


喰と影が闘志を燃やす。


「きれいに終わらせる!」

「これは、いいチームワークだ」


花火とフェルルが並び、


「そうだねぇ〜」

「ワシも手を貸そう!」

「それじゃあ〜私もぉ〜」


ロータスと李=芳乃も前に出た。


レナ、マミ、リリア=エジソン、マイ。

(くろ)(エイ)

花火(はなび)、フェルル、ロータス、(リー)芳乃(よしの)


それぞれがそれぞれの武器を構え、覚悟を示す。


天魔は低く、楽しげに笑った。


「フフ……なるほど。だが――」


黒い翼が、音を立てて広がる。


「この私を、あの怪鬼と同列に語るな!!!」


空気が震える。


「我が名は天魔! 断界同盟“七人の幹部”が一人!」


「七人……!」


「親玉は誰!」


彩葉の問いに、天魔は冷酷に言い放った。


「死人に教える言葉などない。朽ち果て、滅びるがいい!!!」


――次の瞬間。


音もなく、

しかし確実に。


戦いの火蓋は、切って落とされた。

天魔との対峙、そして交渉の拒絶。

彩葉が選んだのは「一人で答えを得る道」ではなく、「仲間と共に進む道」でした。


次話、いよいよ本格的な戦闘へ――

どうぞお楽しみください。

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