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アルケオン  作者: れんP
神界編

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180/182

欺瞞の神の野望

この世界には、人の目に見える“異質な存在”がいる。

それは神話でも、空想でもない。

人の想いに触れ、時に人を守り、時に人を遠ざける――

**守護者アルケオン**と呼ばれる存在だ。


彼らは人と同じ姿をしていながら、人ではない。

意思を持ち、感情を抱き、使命を背負って生きている。

だが、生まれた瞬間から強いわけではない。

迷い、怯え、悩みながら、自分の存在理由を探していく。


これは、

忘れられた物から生まれた、ひとりの守護者が

初めて世界と向き合い、

初めて誰かと並んで歩き出す物語。


戦うことだけが、守ることではない。

それでも――

守りたいと願った瞬間から、物語は始まる。

 天空城の玉座の間。


 


 巨大な扉が開き、彩葉たちは足を踏み入れた。


 


 その空間は異様な静けさに包まれていた。


 


 高くそびえる柱。


 赤黒い光を放つ魔法陣。


 そして、最奥にある玉座。


 


 そこに――


 


 一柱の神が座っていた。


 


 金色の瞳。


 長い髪。


 そして、不気味な笑み。


 


 欺瞞の神。


 


 ロキ。


 


 


 ロキはゆっくりと立ち上がる。


 


「クククッ……」


 


 楽しそうに彩葉たちを見下ろした。


 


「まさか本当にここまで来るとはな」


 


 その視線が仲間たちをなめるように動く。


 


「部下のほとんどを都市ユグドラシルに向かわせたことを後悔したが……」


 


 ロキは肩をすくめた。


 


「これほどとは……」


 


 口元が歪む。


 


「いやはや、実に面白い」


 


 


 彩葉(いろは)は一歩前へ出た。


 


「ロキ」


 


「あなたの野望はここで止める」


 


 ロキは一瞬沈黙したあと――


 


 突然、大笑いした。


 


「ハハハハハハ!!」


 


「止める?」


 


「お前たちが?」


 


 その瞬間。


 


 空気が歪んだ。


 


 凄まじい神力。


 


 彩葉たちは思わず身構える。


 


 


 ロキは腕を広げた。


 


「ならば教えてやろう」


 


「私の目的を」


 


 


 静寂。


 


 


 ロキの声が玉座の間に響く。


 


「人間」


 


「妖怪」


 


「精霊と妖精」


 


「悪魔」


 


「天使」


 


「そして神」


 


 


 その瞳が狂気を帯びる。


 


「すべての種族を争わせる」


 


 


 彩葉たちが息を呑む。


 


 


「世界は均衡などという幻想で保たれている」


 


 ロキはゆっくり歩き始めた。


 


「だが争いが起きればどうなる?」


 


「憎しみ」


 


「怒り」


 


「復讐」


 


「破壊」


 


 


 その声は狂気に満ちていた。


 


「戦争が起きる」


 


 


 ロキは笑う。


 


「そして」


 


「それが連鎖すれば」


 


 


 腕を振り上げた。


 


 


「二度目のラグナロクが起きる!!」


 


 


 ドォォォォォォン!!


 


 


 玉座の間が震えた。


 


 


 アテナが険しい顔になる。


 


「……!」


 


 


 彩葉が叫ぶ。


 


「そんなこと!」


 


「させるわけない!!」


 


 


 ロキの笑みが深くなる。


 


「ならば」


 


 


 指を鳴らす。


 


 


 パチン。


 


 


 空間が裂けた。


 


 


 黒い魔法陣が広がる。


 


 


「証明してみろ」


 


 


 禍々しいエネルギーが吹き荒れる。


 


 


「私を倒してな」


 


 


 戦闘が始まった。


 


 


 最初に動いたのは彩葉だった。


 


「神装展開!」


 


 神力が爆発する。


 


「ストラップニードル・レイン!」


 


 無数の神力の針がロキへと降り注ぐ。


 


 


 だが。


 


 ロキは指を軽く振った。


 


 


 空間が歪む。


 


 


 すべての攻撃が消えた。


 


 


「なっ……!」


 


 


 次の瞬間。


 


 ロキの姿が消える。


 


 


 (エイ)が叫ぶ。


 


「後ろです!」


 


 


 ロキはすでに背後にいた。


 


「遅い」


 


 


 神力の衝撃波。


 


 


 ドォォォォン!!


 


 


 彩葉が吹き飛ばされた。


 


 


「彩葉!」


 


 


 陽菜(ひな)が火縄銃を構える。


 


「火縄奥義――紅炎弾!」


 


 


 炎の弾丸がロキへ向かう。


 


 


 だが。


 


 ロキは指で止めた。


 


 


 弾丸が空中で静止する。


 


 


「返してやろう」


 


 


 弾丸が逆方向に飛んだ。


 


 


 ドォォン!!


 


 


 陽菜が吹き飛ばされる。


 


 


 (くろ)が飛び出した。


 


「ダーク・カタストロフ!」


 


 


 巨大な妖力の波がロキを飲み込む。


 


 


 しかし。


 


 ロキは笑っていた。


 


 


「幻影」


 


 


 攻撃は空振りした。


 


 


 次の瞬間。


 


 喰の背後から蹴りが飛ぶ。


 


 


 ドゴォ!!


 


 


「ぐっ……!」


 


 


 (しおり)が杖を掲げた。


 


「妖術・百鬼星弾!」


 


 


 無数の妖力弾が放たれる。


 


 


 アビが飛び出す。


 


「風脚!」


 


 


 強烈な回し蹴りと風の刃。


 


 


 しかし。


 


 


 ロキは笑う。


 


 


 空間が歪む。


 


 


 攻撃がすべて逸れる。


 


 


「無駄だ」


 


 


 神力の爆発。


 


 


 ドォォォォォン!!!


 


 


 衝撃波が全員を吹き飛ばした。


 


 


「くっ……!」


 


 


 村正(むらまさ)が刀を抜く。


 


「陽光刀――」


 


「日輪断!!」


 


 


 太陽の斬撃。


 


 


 ロキの体を切り裂く。


 


 


 ……はずだった。


 


 


 しかし。


 


 


 ロキの体は霧のように消えた。


 


 


「残像だ」


 


 


 背後から声。


 


 


 次の瞬間。


 


 


 ドォォォン!!


 


 


 村正が壁に叩きつけられる。


 


 


 ユキがMG42を撃つ。


 


「……撃つ」


 


 


 弾幕が空を埋める。


 


 


 しかし。


 


 


 弾丸がすべて途中で止まる。


 


 


 ロキは退屈そうに言った。


 


「遅い」


 


 


 神力の一撃。


 


 


 ユキが倒れる。


 


 


 (リー)芳乃(よしの)が拳を構える。


 


「仙拳――」


 


「天崩掌!!」


 


 


 強烈な掌打。


 


 


 しかしロキは片手で受け止めた。


 


 


「弱い」


 


 


 衝撃波。


 


 


 芳乃が吹き飛ばされる。


 


 


 次々と仲間たちが倒れていく。


 


 


 ラキシア。


 


 レナ。


 


 メデューサ。


 


 ベアトリス。


 


 ココア。


 


 マイ。


 


 リリア。


 花火(はなび)


 フェトゥ


 


 他の者も誰もロキに届かない。


 


 


 圧倒的な力。


 


 


 彩葉が立ち上がる。


 


「……まだ……」


 


 


 しかし体が震える。


 


 


 ロキは笑った。


 


 


「英雄?」


 


 


「この程度か?」


 


 


 神力が膨れ上がる。


 


 


 巨大な闇の槍が出現した。


 


 


「終わりだ」


 


 


 槍が放たれる。


 


 


 その時。


 


 


 アテナが前に出た。


 


 


 槍を構える。


 


 


 しかしまだ動かない。


 


 


(私はまだ本気を出してないから大丈夫だけど……)


 


 アテナは周囲を見る。


 


(みんなは疲労が溜まってる……)


 


 


 思考が高速で巡る。


 


 


(どうすれば……)


 


 


 知恵の神の思考。


 


 


(考えないと……)


 


 


 そして。


 


 


(私は知恵と戦略の神……)


 


 


 その瞬間。


 


 


 ある作戦が浮かんだ。


 


 


「……ッ」


 


 


 アテナが叫ぶ。


 


 


「彩葉!」


 


 


「私に考えがある!」

ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

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