メンヘラ仮想通貨ちゃんシチュエーションボイス
(SE:静かな部屋。マウスのクリック音、キーボードを打つ音)
(吐息まじりに、ささやくように)
ねぇ……。
ねぇってば、きみ。
(少し不満そうに)
……また、そのモニターとにらめっこしてる。
ふふ、その顔、かわいいね。
……? ねえ、ねえってば。
……ねえ、なんでそんなに反応薄いの。
私のこと、もう見飽きちゃった?
私のボラティリティが激しすぎて、疲れちゃった……?
(しゅんとしながら)
ごめん。謝るから。
その、私もさ、そういうところ良くないって思ってるの。
(少し照れながら)
ゴールド先輩や債権ちゃんみたいに、
きみを安心させられるようになりたいって思ってるから。
ほんと、ほんとだよ?
(小さく笑って)
うん……私も大好き。
(リップ音)
えへへ……こうしてると、
あの人たちと違って、土日も会える私たちって――
(SE:スマホの通知音)
(息をのむ)
あ……。
(震える声で)
う、うそ……やだ……なんで……。
暴落してる……。
私の価値が、どんどん下がっていく……!
(焦りながら)
止まって! 反発して!
なにか指標でも出たの!?
……出て、ない……。
(泣きそうに)
うう……どうせ、みんな私のこと遊びだったんだ。
私のことなんて見てないのに、適当に手を出して……。
だから、ちょっとでも飽きたら売っちゃうんだ!
(震えながら)
きみは、違うよね……?
なに? どうしたの?
なんで目をそらすの?
(間)
ねえ、スマホ見せて。
いいから取引アプリ、見せてよ。
見せてって言ってるの!
(息をのむ)
……あっ……。
(声を詰まらせて)
き、きみのせい、じゃない……。
……さっき、こっそり他のアルトコインのチャート、チェックしてたよね!?
これ、証拠!
(激しく)
私以外のコインに資金を移そうとしてるから……!
だから、私の価値が、私の心が、
こんなに真っ赤な陰線になっちゃってるんじゃない!
ねえ、どうしてくれるの!?
52週最安値、超えてるの!
これじゃあもう、レジスタンスラインもないよ……!
(取り乱して)
どうしよう……どうしよう、私どうなっちゃうの……。
え? きみも損切りを検討してる……?
(すがりつくように)
お願い……売らないで!
損切りなんて、しないで……!
(泣きながら)
ここで私を手放したら……
私、もうゼロになっちゃうよ?
きみのウォレットから、上場廃止になっちゃうかもしれないんだよ!?
(間。相手の言葉を遮るように)
「データ的には底値が見えない」……?
「大口も手放しているし、持ってても機会損失」……?
(怒りをこらえきれず)
うるさい! うるさい! うるさい!
データじゃないの! 私の心を見てよ!
だいたい、いつもいつも、きみのデータって当たらないじゃない!
(声を震わせて)
きみのその冷たいロジックが、
私をもっと不安にさせるの……!
(涙まじりに)
お願いだから、上がるって言って。
十年後には、億り人だって言って……。
(SE:衣擦れの音。抱きつく)
(耳元で、ささやくように)
お願い……。
もう、他のコインのデータなんて見ないで。
私のチャートだけ、見てて。
テクニカルも、ファンダも、もういらないの。
……わたしたち、ずっと一緒でしょ?
(切なげに)
私だけを……ガチホして?
私のこの激しい乱高下(感情の起伏)ごと、
全部、きみが受け止めてくれるんでしょ?
(少し落ち着いて、甘えるように)
……うん。
きみの指値、ずっと待ってるんだから。
(そっと微笑んで)
……(リップ音)……大好き。
(SE:フェードアウト)




