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【WEB版】迷い込んだ異世界で妖精(ブラウニー)と誤解されながらマイペースに生きていく  作者: 明太子聖人
第一章 田舎の冒険者ギルド編

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第34話 不労所得の錬成



「いいわよ。行きましょう、アントネスト」

「ほぇ?」


 間抜けな声が思わず出た。

 一体何が起こったんだろうか?


「―――い。いやあぁぁぁっ!!」


 ただチェリッシュの目論見が外れ、俺の勝利が確定した瞬間でもあった。

 思わずやっちゃうコロンビアポーズ。ドヤァ!


 

 ところで話は少し戻る。

 お偉いさんとスプリガンの大人組との長い話し合いは、夜遅くまでかかった。

 俺の不労所得は色んな手続きがあって、まだ詳しいことは判ってない。でもそれなりにお互いが納得と満足できるところまで話は進んでいて、ディエゴは俺に向かってサムズアップして見せた。

 この世界でもサムズアップのハンドサインってあるんだね。


 この俺の不労所得だが、先日シュテルさんが興味を持ったホットサンドメーカーが主な原因だ。これを是非とも商品化したい。とのことで、話し合いの場を持って欲しいとお願いされたのである。

 話し合いたいって言われても、商品化するにしても、全部が全部面倒くさい。俺のアイデアでも手柄でもないんだし。だからこれらの話は全部ディエゴに丸投げした。頼りにしてますお兄ちゃん!

 フロントでそんな会話をしていたところ、そこにオーナー夫妻も加わって、土産用に試作していたキャリュフオイルとキャリュフバターのレシピ考案は俺であることをバラした。

 いや、実際に考えたのは俺じゃないんで、好きにしてって言ったじゃん!お貴族様の料理でもそれぐらいすぐ考えついて、作られてるに決まってんだし!と言えばそんなこたぁなかった。

 ちょっと待って。この世界の料理人さんの発想って、貧困だとか言わないよね?


 シュテルさん曰く、貴重なキャリュフを、オリーブオイルに突っ込んで香り付けに利用したり、細かく削ってバターに混ぜ込むなんて考えも及ばないんだそうだ。

 見た目そのままに、贅沢に高級なキャリュフを使ってます!ってしないと、お貴族様には受け入れられないんだとか。バカなのかな?(失礼)

 それで、庶民でもちょっと頑張れば手の出せる金額で、キャリュフの風味を味わえる調味料は画期的なのだそう。それもどうかと思うんだけど。そもそも香り付けの食材であって、沢山かければいいってものじゃない。この世界のお貴族様って、本当に味や香りを判ってるのかな?バカなのかな?(二度失礼)


 現物を見たことがない人も多い中、この町ではそのものを見て嗅いで味わえるとあれば、調味料などのレシピの使用料が発生するのは当然。よって町興しの一環として、発案者としてレシピの使用料(ライセンスとして売り上げの5~10%が俺の懐に入る)を設定しなければならなくなった。

 そんなのいらないと言っても、俺が知的財産権を手放すのは少々困ったことになるらしく、どうしてもレシピの使用料を申請してくれと言われた。

 いみがわからないよ。マヨネーズも作ったらレシピ料が貰えるのかな?(マヨネーズに近いソースは既にはある)

 お金さえ払えばレシピを知ることができるけど、その価格設定がね。面倒臭い。ちょっと考えたら思いつくだろうレシピに使用料ってどうなの?だから俺は子供らしく、解りませんって顔をした。またもやディエゴに丸投げである。お兄ちゃんゴ~メ~ン!不労所得が入ったら、八割はお兄ちゃんの取り分にしていいよ!(それは駄目だって言われた)


 それと件の元凶ともいえる、ホットサンドメーカーで作れる料理のレシピブックの作成である。これも道具を売る時に必要だと言われて、俺はいくつかの料理のレシピを提案しなくちゃいけなくなった。

 パンに具を挟んで焼けばいいって訳ではないので、(この世界では手軽に買える、日本のような食パンがない)この世界で手に入る食材でのレシピブックとして売ることになった。小冊子なので安価だけどね。

 余程のバカでもない限り、基本さえ押さえれば応用できるだろう。


 そんなこんなで、何気なく俺がやっていたことが、アマンダ姉さんたちにもバレた。

 一体いつの間にキャリュフの料理を作ったのだとか、調味料の開発に至ったのかとか問い詰められた。

 自分たちだって食べたじゃんって言ったら、そんなの知らないっていうしさ。

 あの日酒に酔っぱらってギルマスに乗せられて安請け合いしたキャリュフ狩りの話の時に、料理で出したブルスケッタのディップに使ったよって言ったら、二人とも崩れ落ちた。

 ただのブルスケッタなのに妙に美味かったような気がするけど、俺の作る料理だからって、美味い以外に疑うことすらしなかったそうだ。

 その話を聞いた後、お酒怖いお酒怖いって言ってたけど、舌の根も乾かない内にまた飲んでたけどね。ダメな大人ですな。


 それに俺はアントネストへ行くための、女性二人の攻略を考えるので忙しいのだ。

 特許とか使用料とか、そんなのは喫緊の課題ではないのだよ。

 何はともあれ俺はアントネストに行きたいのである。

 しかし気が付けば、何時の間にやらアマンダ姉さんも攻略していたという話なんだけど。なんで?



「はいはい。泣いても笑っても、アントネスト行きは決定事項よ!」

「う、嘘だと言って、アマンダ姉さぁ~んっ!!」

「次の行き先はアントネスト!そこでリオンを思いっきり楽しませましょう!」

「やったー!ありがとー、おねーさんっ!」

「良かったっすね、リオリオ~!」

 

 小躍りするテオと俺。泣き崩れるチェリッシュ。そこに慈悲はない。

 だってリーダーの決定には逆らわないって言ったもんな。安易な約束は交わすものではないのだよ。キャリュフ狩りで懲りたと思ったんだけど、そんなことはなかったね。これも勉強だよ、チェリッシュ。

 何でもするから~は、社会的死亡フラグなので、絶対に口にしてはいけない。




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