第2章 2月22日は生時の誕生日!
天下一ブドウ狩りに一人で参加をするのが嫌なシロは、他の仲間を誘おうとまずはズラのところにやってきた。
ズラ
「何!優勝すれば犬、猫の肉球を触り放題券がもらえるだと」
シロ
「ああ(良かった。こいつがバカでほんとに良かった)」
ズラ
「よし、俺も出るぞ!エリーザ、優勝したらお前にも犬、猫の肉球を触らせてやるからな~」
そのときだった。
現実の世界から作者であり、主人公の生時の声が聞こえたのだ。
生時
「皆元気か?今は現実の世界から話かけているんだが、十日後たぶんバイト入っていないから、オラも参加するぞ。ちなみに2月22日でオラ31になりました。いや~今回のサブタイトルはすごく重要だね。じゃあ、十日後に会おうな」
シロ
「……ズラ、なんか幻聴が聞こえたが」
ズラ
「気のせいであろう」
……
その後シロは、ノムチャやプーえもん、美奈子、ピコちゃん、栗八にも出るように薦めた。
目玉の天さんは「背が小さいから、出てもワシはぶどう狩りが出来ん」といって、チャオゾウは「拙者が出ては目にもともらぬ速さで、優勝してしまうでござる。それでは他の出場者に申し訳ない」といい彼ら二人は出ることを拒否した。
そしてシロは家に帰り驚いた。
なんとウーノスケがまた山で子供を二匹、いや二人も拾ってきたのだ。
シロ
「おい!何でも拾ってくるのはやめろよ」
ウーノスケ
「あは~ん」
と言って、彼は話を聞いていなかった。
だが、子供の一人はあの男にソックリだった。
アナ53での戦いで戦死した虎乃心に……
シロ
「こ、こいつ、間違いなく虎乃心」
そう、この子供こそ、未来から来た虎乃心の子供時代なのだ。
シロ
「坊主、名は?」
子供A
「真二」
シロ
「優しすぎて剣客にはそぐわね~、お前は今から虎乃心と名乗れ」
子供A
「虎乃心」
シロ
「未来ではお前の師匠は美奈子、いやマルス・フランソワだが、代わりに俺が、最強の剣術をくれてやる。んで、もう一人のほうは?」
子供B
「んちゃっ!あたし坂田アラテン。博士に正義のために作られたアンドロイド。何でもあたしにはお兄ちゃんがいるらしくって、それで探していたところ」
シロ
「坂田にアンドロイドってお前を作ったのってもしかして、坂田銅時」
アラテン
「うん。そうだよ。もしかしてアンタがあたしのお兄ちゃん?」
シロ
「ま、まあ、そういうことになるかな (おいおいとんでもね~奴を作ったな親父も……モデルのアニメのキャラと同じならこの世界では最強だぜ)」
こうして新たな仲間と、妹も加わり、十日が過ぎ、戦士たちは美奈子の家に集まった。
美奈子
「へ~、この子が虎乃心くんで、この子がシロさんの妹のアラテンちゃんなんだ」
シロ
「おしゃべりはそれまで、早く行かなければ、作者が来てしまう」
美奈子
「そうね」
美奈子は急いで四次元袋からどこで○ドアを出した。
プーえもん
「あのう、いいかげん返してもらえませんか。その袋……」
美奈子
「だって、あなたのものは私のもの、だから返すことが出来ないわ」
プーえもん
「そんな~」
シロ
「誰のものでもいいから、早く行くぞ」
戦士たちがドアをくぐり抜けてから、数分後……
生時
「やっほー、皆、久しぶり……あれ!?誰もいない……ま、まさか置いてかれた~、置いてかれた~、置いてかれた~」
と、彼の「置いてかれた~」という叫び声が山びこのように美奈子の近所中に叫び響いた。
彼の目から涙がこぼれた。
しばらく彼はその場から動けなかった。
作者でもあり、主人公でもあるのに、他のキャラたちからの扱いに悔しさを感じていたのだ。
生時……2月22日で31歳になったクローン病と戦いながらネット作家を続けている男……
だが、クローン病の専門誌「CCJAPAN」(三雲社)の今月号には彼の体験談が載っている。そう思うと、生時の目から涙が消えた。そして……
シロ
「おい、いつまで自分をアピールしているんだ」
その言葉を聞いた瞬間、生時は喜び微笑んだ。
戦士たちは生時を迎えに戻ってきてくれたのだ。
再び生時の目から涙が流れた。
だがこの涙は悔し涙ではなく、うれし泣きだ。
この日のことを生時は忘れないだろう……
だってこんなにもすてきな仲間が……
シロ
「長げ~よ。普段はコメディだとほとんど文章で表現せず、キャラのセリフだけでごまかしているくせに」
生時
「よ、よ~し、行こうぜ!皆!」
こうして戦士たちはぶどう狩りの会場へ向かった。
だが、そこには新たな事件が待っているということをこの時は誰も知らない。
クローン病などの専門誌「CCJAPAN」(三雲社)の今月号に僕の体験談が載ります(発売は今月の26日)
人を励ますために書いたつもりが、僕自身が励まされました。
どうもありがとうございます。
生時




