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1話

 俺はカイル・レヴィン、16歳。

 コルト大陸に存在する中規模な都市、セザールタウンに住んでおり、セザール学園と言う名前の冒険者を養成する学校に在籍している。

 この学園で優秀な成績を収めた学生は、主に国王軍と言うセザール国が直接雇っている軍に所属する事が出来る。

 軍、と言うだけあり万が一有事の際は兵として戦う事が義務付けられているが現在のセザールタウンでその様な事が起こる、と言う話は聞いていない。

 いや、それはあくまで人間相手の話の事であり、現在コルト大陸では人間と魔族による攻防が繰り広げられているとの事だ。


 恐らくは、魔族との戦いが繰り広げられる最前線では彼等が放つ強大な魔物や、強大な力を持つ魔族達との戦いが繰り広げられているのだろう。

 正直なところ、今国王軍に所属すれば命を失う危険が生じてしまうだろう、しかし仮に命を失う危険があったとしても、国王軍に所属する事で得られる地位や名誉、賃金は非常に魅力的な物があり、このセザール学園に入学した生徒達は基本的に国王軍に所属する事を目標年勉学に励む事になる。

 また、セザール学園はセザールタウンに存在する学園の中でもトップクラスの実力を誇っており、ここに入学するだけでも剣、槍、斧、弓を扱う技術や13歳ならば高水準の魔法力が必要である。

 俺はこのセザール学園に3年通い、今日全教科トップの成績を収め無事に卒業式を迎えたのであった。

 セザール学園の卒業生が集まる式典を終えると、首席で卒業した俺と次席で卒業したルッカさんが特別な用件がある、とカオス学長に呼び出され俺は学長室を訪れたのであった。

 


☆カイル・レヴィン


 ・身長、175cm

 ・体型、中肉中背よりも筋肉質、同級生の話によるとふわっとしたイケメンらしいが自覚は無い。

 ・髪、短めで鮮やかな薄緑色。

・ナイト学部を卒業、剣、槍、斧、弓、多彩な武器を使用可能。

  魔法も炎、水、風、地の4属性に神聖魔法を使用可能。

  万能である為総合力では同世代で最強だが、特化した同世代の特化要素に勝てる全能ではない。

 

 ☆ルッカ・ランティス

 

・身長、163cm

 ・体型、中肉中背位、胸はフツーより少し不足気味だが本人に指摘すれば何をされるか分からないだろう。。

 ・髪、セミショートで色はやや薄めの赤色。

 ・セザール学園を次席で卒業し、俺と同じ理由で冒険者になる。

  卒業学部はウィザード学部。

 ・弓や短剣と言った器用さを求められる武器以外はほぼ扱える。

  魔法は炎と雷の2属性を使用可能。

  俺に比べて魔法の威力が高く、水と風を合成しなければ産み出せない雷属性魔法を直接出す事が出来る。

 ・外見特徴、同級生の評判によると可愛いらしい。

 ・性格、熱血らしくて義気に重んじるみたい。結構ツンツンした感じと俺は思う。料理が上手い。


「カイル・レヴィン君、我がセザール学園の卒業、おめでとう。 君達は我がセザール学園史上最高の成績を収め卒業した。実に素晴らしい事だ」


 初老を迎えたが、まだまだ若く見えるカオス学長がにこやかな笑顔を見せながら俺、ルッカさんの順に握手をした。


「ありがとうございます」


 俺に続き、ルッカさんも丁寧にお辞儀をした。


「君達も近年におけるセザール大陸の話は知っているだろう」

「はい」


 カオス学長の言うセザール大陸の話と言うのは、セザール国と魔族が収める国における争いの話だ。

 今現在は、国境線付近で国王軍やすごい冒険者の人達が主に魔族を相手に戦っていて戦況は拮抗している。

 出来る事ならば、早く俺も彼等と共に戦いたいと思うところだけど、それは冒険者としての実力を身に着けてからだな。


「君達は冒険者を経由し国王軍となる道を選んでくれた事に感謝している」


 カオス学長が緩やかな笑みを見せる。

 カオス学長が感謝の意を示す通り、国王軍に所属が出来る実力を持ちながらもわざわざ冒険者業を経験すると言う遠回りな事をする人間は少ない。


「いえ、俺は」


 カオス学長が俺とルッカさんに見せる感謝の意に対し、俺は一礼を見せ謙遜の意を示す。


「国の為、出来る事を全力で行うのは当然です」


 一方のルッカさんは、カオス学長に敬礼をし凛とした声で返事をした。


「ふむ、頼もしい事でなによりだ」


 カオス学長は顎を指でさすると、自分の後方にある棚より2つの武器を取り出した。


「これは?」


 カオス学長が取り出した武器の1つは、柄の中心部に鍵穴の黒点が記された太陽の紋章が埋め込まれた刀身が60cm程のミドルソード。

 銀色に輝く刀身が美しく、俺は思わずゴクリとつばを飲み込みその美しさに見惚れてしまう。

 この流れからすると、カオス学長はこの武器を俺達に委ねてくれるのだろうか?

 冒険者の道を歩んで早々、こんな美しい武器を手に出来るなんて正直夢の様だ!

 俺は目の前にある美しい剣を前に心を躍らせながらもその感情を出来るだけ表に出さない様に注意を払う。

 カオス学長が取り出したもう一つの武器は、鍵の形をしており先端は大きな三日月型の黄色い金属光沢を放つ飾りが付いている。

 長さは丁度ルッカさんの身長と同じ位で少しばかり不思議な形状をしてるけど多分杖に見える。

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