勇者召喚の定礎
昔々のとある世界
平和に繁栄していた人族は何処より現れし魔の種族により侵略、蹂躙されました。
人族の人々は彼ら他種族の王を魔王と恐れ、衰退していきます。
人々は神に祈りました。
どうか魔王を倒しゆる勇敢なる者を遣わせて頂きたいと。
その時でした、神殿より現れる一人の青少年。
彼は勇敢なる心、他の世界の知恵、強力な力を持って魔王を滅ぼしました。
青少年は勇者と呼ばれ、姫と結ばれて王国に歴史が刻まれるのでした。
ーーそして世紀の単位で時は過ぎたーー
王国の歴史が伝説になる頃、再び人族に危機が訪れます。
現れた人族以外の種族に人々は為す術もなく、新たに現れし魔王を恐れました、
しかし今回の争いは神が関与できる話では無かったのです。
何故なら魔の種族は神が関与できるものではあるが、今回は獣人と呼ばれし他の人種。
人族同士の戦争と変わらず、神の手を出せる案件では無かったのです。
人族の王は考えました。
神が遣わしてくれた勇者を、魔法で再現できないかと。
そして行われた召喚は成功しました。 ……一応は。
召喚された勇者は人々の手による召喚だった為に力を持たなかった。
神はそれを哀れに思い、最小限の加護を与えただけでした。
新たな勇者は各地に残された勇者にまつわる装備を手に入れ、ついに獣人族の王を倒したのです。
しかし初代と違い獣人族はその世界に元々存在する種族、そして人族もまた戦争にて敗北した国は吸収されるという形でした。
獣人族は強力な力を持ちながらも、人族の施した魔法や道具によって奴隷として虐げられる事になった。
そして人族は変り果てた。
侵略を繰り返し、他の種族を敷いたげ、土地を、尊厳を、人として生きる事すら奪い取るのを人族としての特権だと悪気もなく歌い上げた。
そして他の世界から呼び寄せる者もまた他の種族、つまりは人間ではないとして内心では侮り、見下し、表面上ではニコニコと対応して操り人形にしていた。
いつかこの形が崩壊するその日まで。
果たしてどのような崩壊だろう。
呼び寄せた人間に反旗を翻されるのか?
虐げていた種族が一団組んで負けるのか?
はたまた古に滅んだ魔王により滅ぶのか?
未来はどうにも分からない。
さぁ、これを読んでる新たな作者《書き手》よ、この未来《物語》をどう彩るか?
まぁ、どこからともなく現れた勇者とかは昔ながらのテンプレートですけどね。
一番わかりやすいのが時を渡ったりする緑の勇者とか