第3話 -Elect-
朝目が覚めて、まだ昨日の事が信じられなかった。
支度をして、迎えの車をまった。
・・・・・・
トゥルルルル
受信機に連絡が入った。
「おはようございます。お迎えにあがりました。」
昨日のスーツの男だ。
僕は車に乗り、ボスのもとへ向かった。
アジトに着き、ボスが笑顔で迎えてくれた。
「おはよう。昨日は遅くまですまんね。
さっそくだが、施設を案内するよ」
僕はうなずき、ボスについていった。
「まずここは、機械室だ。世界のデータをみるための部屋や、チップをいじったりするところだ。
次がトレーニングルーム。ここで、チップの力などを試してほしい。」
・・・・・・
色々ボスと施設をまわった。
僕がここに、一番はじめにきて、話した部屋が会議室だそうだ。
ボスが口を開く。
「まあこのアジトは我々の施設だ。
好きに使ってくれ。
じゃあ君の能力をみたいので、トレーニングルームにきてくれ。」
僕はボスに連れられ、部屋にむかった。
部屋に着きボスが口を開いた。
「いいか?頭の中で、強く念じるんだ。」
そう言い放って、ボスは部屋の端によった。
僕は強く念じ、
チップの力を使った。
・・・・・・・・・
自分の目を疑った。
金属や鉄が、僕の思い通りに動く。
上に持ち上げたり、遠くまで、放り投げたり、凄い能力だ。
ボスも僕の能力をみて、口をポカーンと開けて、こっちをみていた。
「驚いたよ。素晴らしい。
人により、封印を解いてみないと、能力はわからないからね。
これからの君に期待するよ。
俺たちは、君たちの能力をElectと、呼んでいる。君たちにしか使えない能力だからね。」
ボスは嬉しそうに僕に話した。
それから、少しの間練習をして、ボスと共に部屋をでた。
会議室に向かう途中だった。
トゥルルルル、トゥルルルル。
ボスの受信機が鳴り響いた。
「コードネームCです。
ボス、1人じゃ手に負えないほど、敵の数がいます。
応援をよこしてもらえますか?」
僕の他に、まだ仲間がいるようだ。
「大丈夫か?
すまない。俺の情報ミスだ。
今すぐ応援をやる。」
ボスが僕の顔をみる。
「いけるか?ほんとは、数日してから、君をだそうと思ってたが、そうもいかなくなってしまった。」
僕はうなずいた。
「よし、たのんだぞ。
君のはじめての任務だ。
任務内容はコードCの、応援。
そのあとは、コードCの任務に加わって、任務遂行してくれ。
俺がヘリをだす。
いくぞ」
僕はボスに続きヘリに乗った。
はじめての任務に足が震えていた。
死ぬかもしれないし、足を引っ張るかもしれない。
そう考えると震えが止まらなかった。
一時間ほど、移動しただろうか?
その場所はまさに、戦場だった。
「着いたぞ。武運を祈る」
僕はヘリを降り、戦場へと歩きだした。