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ISEKAI CHINTAI ~異世界で賃貸運営しています~  作者: 八尋
プロローグ ~王都の賃貸屋~
13/39

-バーテンダーと賃貸屋-

夜更けの王都、握屋かな人々の群れ賑やかだった大通りの姿は鳴りを潜め…

街灯、各住居、空を眺めれば数多の星々、その明かりにてらされて

冒険者、商人、それぞれの生業が終わり一日の疲れを癒すため夜の飲食店では笑い声聞こえる。


王都の中ではまだ新しい一つのカフェラウンジ…

転移者 日暮 楓が営む店は今日も遅くまで営業中、店内には雇われ詩人が音楽を奏で店内には複数の冒険者達が料理と酒に舌鼓をしている。


そんな店内のカウンター席に黒髪の若い女性…見た目は20歳前後、涼し気な目元と整った顔立ち、黒のシャツに白いパーカー、ジーンズと男装じみた服装、賃貸屋【ISEKAI CHINTAI】の店長イズミ=タチバナは

テーブルにもたれている…


-----------


「いや~こないだそういう事件があったんだよ~」


私はカウンターの中でグラスを磨いている楓に先日あった事件について話をしている。


「ふ~んそうなの…大変だったわね…この世界はとても平和だと思ったけどやっぱりあるんだ…」


「ま~私達、転移者と転生者、この世界に暮らす先人者達が決めたルールではあるけど…やはりルールをやぶるやつ、悪人はやっぱりいるよね…私も職業柄、もっている能力もあって結構みかける、そして…」


「巻き込まれたり、王様に対処を任されたりすると…」


「うぬ…」


「ああ…酔いつぶれる前に…はいこれ! 今月の売り上げ!」


「あ、はーい受け取ります~」


楓さんから店の売り上げを回収する。楓さんは半年前にこの世界ユクド・ヘイラに転移してきた。

出会いは…私の貸し出す賃貸、アパートで下水装置が故障し処理が終わるまで使用禁止と住民に報告していたのが使われてしまい…見事に処理施設が不具合を起こした…王都の地下には生活ででる下水や汚物を処理するための施設がありその施設ではスライムを利用した処理方法がとられている。

そのスライム達が許容オーバーになり処理がとまり不具合が起きた…スライムには知性は無く魔力を与えると成長し吸収されたものは溶解されるのであるが限界はある。数年に1度は古いスライムから新しいスライムに交換が必要である。


今回は私の貸し出している賃貸だけに店員のフィンと交換作業に出向いていたわけだが…

汚物を吸収し悪臭漂う施設とスライム…楓さんはそんなスライムの中にいた…

幸運だったのは容量オーバーで消化されなかった事は幸運だった…いや汚物まみれで同じ女性としては不運…


そんな楓さんを助けた私たちはこの世界の事、ルールや生活方法等を教えた。

異世界ユクドヘイラには様々な種族が存在するが転生、転移者にも種類がある


元々この世界に暮らしている人達から新しい生命として生まれる転生者

女神から与えられた新しい体、あるていど成長している体に魂が憑依する転生者、知り合いの中ではアキトがそうだ

私のような事故やこの世界に不意転移させられる転移者


そしてまたややっこしいのが…転移者には戦う能力やスキル、そしてステータスすら見れないタイプがいる。その者たちの共通点は転生、転移時に魔力を持っていない、持てなかったのが原因のようだ、先人たちの研究ではこの異世界ユクド・ヘイラでくらし体が世界に適応していけば魔力をつくりだし能力やスキルが手に入っていくらしい…


ちなみに楓さんはステータスは見れるが能力値がすごく低かった…

たぶんこの世界の子供達にデコピンされればもれなく体力が0になる事だっただろう…


「イズミちゃんのおかげで店も大夫賑やかになったよ…お酒や食材の入手、店員達になによりこのお店を任せてもらえて…」


「いえいえ~任せるというより…本当は売り上げも私に全部渡す事なんてないんですよ?」


「いや…泉ちゃんは命の恩人だし、そして私自身が何でもかんでも貰うのが嫌なの腹う物は払わないと」


「ん~三郎さんとこなんかにはラーメンが食べたい理由だけでお店をあげたからなんかな~」


「ならこうしましょ! 売り上げを払うのは今日でラスト、以後はここでの飲食は全て無料!もちろん店員さんたちも」


「ん~~~~~~~~~~…解った! じゃあそれで!」


「しかし…いいな~不老…私も早く手に入れたいな~若い姿でいつまでも…女性の夢よね」


「ま~たしかに嬉しい事ではあるんですけどね…私18歳の時にこのスキル手に入れましたけど何分若く見えるだけに冒険者や貴族の人達とのやりとりで下手に見られる時が多いですよ…」


「実際は私とそんな変わらない歳なのに…贅沢な悩みのようにも聞こえなくはないけど…」


楓さんがジト目でこちらを見てくる…いや…本当に大変なんだってば…商人の人達にはオマケしてもらったり得することもあるけれど…ん…なんか大きな…空から降ってくる、私は【全てを見通す者】の力で

王都の上空を視る…あ…ドラゴンが落ちてくる…


「もうすぐ焼けるわよピザ!こないだ新鮮なトマトとチーズが手に入ってね…」


楓さんが店の厨房の方に下がる…それと同時に私も外に出ると…テラス席で飲んでいた冒険者が空を見上げている。


「おい…なんあれ? 」


「んあ~~なんらオメ~オレの酒が…」


「いや、おいアレだよアレ…」


「お、おちてくるぞ? 」


「東の住宅街の方だ!」


…東の住宅街…はて…私は思考し考え…思い出した。東の住宅街…以前に私の店に訪ねてきたお客さんに中古物件をお売りした…ローウェルさんだったか…

たしかあの家は…そうそう【ドラゴンの墜落に巻き込まれて死んだ冒険者が住んでいた】家でローウェルさん自身には【不運に愛されし一族】…あぁ~~~


遠くに落ちるドラゴン、そしてその落下音が深夜になり響く…


「あ~落ちちゃったか…見ぬふりしよ……ピザだピザ!」


慌てふためく二人の冒険者、王都中の住宅に明かりがともり騒ぎ出す、深夜の巡回をおこなっていた兵士たちが東に向けて走り出した…私は店内に入り席に置かれた焼き立てのピザ、それを手に取り口へはこぶ

トロットロのチーズに具だくさんのピザ


「ね…イズミちゃん、外ですごい事になってるけど…」


「ん~~~~美味しい~! タバスコもらっていい? あとカクテルのお替り!」


「はい、タバスコ…え…いかないでいいの? すごい騒ぎだけど…」


楓さんは私と外を交互に見た後、カクテルを作りだす


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