これが世に言う異世界転生…問題はどっちもアンデッドだってことだよな
チョイ修正。感想ありがとうございます。
プレイヤー?player?ふむ、どういう意味なんだ?こんな時は聞いてみよう。黙ったままというわけにもいくまい。
「プレイヤーとはどういう意味なんだ?」と、訊くと「あ、もしかしてNPCなのかも。」と小声でいった。
今度はNPCは、non player characterの略だったな。この世界はゲームだとでもいうのか?だがこんな体験型のゲームは知識の中には存在しない。
いや、無くもないか。最近はやりの小説に登場するVRって奴がそれに近い気がするが、あれは小説の中の話現実世界には存在しない。存在してもゲームに使用するレベルまで普及できるとはとても思えない。
と、いかんいかん会話の途中だったな。
「NPCではないぞ。それともういくつか質問いいか?」
「あ、そうだったんですかその、すみません勘違いしちゃって。いいですが、応えられるようなこと は少ないと思いますよ。」
「本当なら自己紹介の一つでもしたいとこなんだが、今はそれもできないすまないな。」
「お互い初めてなんだから仕方ないですよ。」
(たぶん彼女の思っていることとは違うと思うがな。)そう内心思いながら話を続ける。
「じゃあ一つ目。これはなんていうゲームだ。」
「え?ええと、VRMMOのBrave Fantasy Onlineですよね。そんなことを何で?」
彼女の頭の中で無数の?が飛び交っているようだが、今はスルー次の質問に行く。
「ゲームで利用するコンソールだったか?は、使えるか?」
「や、やっとゲームぽいことをえーと使い方はコンソールを思い浮かべるだ…け?」そこで彼女は凍りつく。
「どうかしたか?」(そういった物は使えないと思ったが…やはりな)
こちらとしても確かめる為とはいえ彼女を精神的に追い込んでいるようで心苦しい。そんな私に彼女の怯えとも恐怖ともつかない感情の乗せられた声が届く。
「あの、コンソールでないんですけどバグですか?」
そんな死刑の順番を待つような彼女に冷徹に真実を告げる。
「いや、仕様だたぶん。」
「それはログアウトできないってことですか?」
(私の場合はそれ以上の問題がありそうだがな…)そんな事を考えている私にはぶっきらぼうに
「そうなるな。」と答えることしかできなかった。
「ど、どうするんですか!リアルに帰れないんですよ!?」
声から察するにパニック寸前の様だ。これはいけない
「まあ、餅つけ。」 「餅ついてどうするんですか!」
「ジョークだジョーク。」(ネットスラングは解らんか。まあ一様落ちつきは取り戻せたな。目論見通りだな)
「こんな緊急事態に。そんなことを言ってる場合ですか!」
(しかし、険悪というほどではないが怒りは買ってしまう…か。まあ最悪の事態は防げたから良しとしよう。)そう結論づけて話を進める。
「こんな時だからだ。パニックになってはどうしようもあるまい。」という感情が上手くのらない声に彼女は
「それは…そうだけど。」
と、不承不承にこたえる。
それで指紋は続く
「最後の質問だ。心を強く持てよ。」
「っ!わかった。」
そう言うと彼女は姿勢を正した。
「君の名前はなんていうんだ。」 「へ?」
「だから君の名前だ。」大事なことなので繰り返す。
「あの、シャイとかウブとか言われません。」
その声に少々頭痛がしたような気がしたが今は無視する。
「ま、なんとでも言ってくれ。だが、質問には答えてくれよ。」
「灰夢だ。」
(カイム?皆無かいや、灰夢か?という事は相手もたぶん日本人という事か?結論付けるには情報がたらないか。しかし…)
「なんだか随分な名前だがそれはそのキャラの名前でいいのか。
というかそれは漢字か?」
「そうだ。灰色の夢でカイムだ。一言余分だと思うが。」
「それはすまんかったな。ではリアルでの名前は?」
「それ答えなきゃいけないこんな状況だけど。…あとさっき質問最後って言わなかった?」( ̄ー ̄?).....??アレ??
「無理にとは言わんさ。思い浮かべるだけでも構わんよ。
最後と言ったなあれはこの質問への振りだ。」
「なっ!そこまで言うなら教えてやる!私の名…前?名前?」
「やはり…思い出せないか。」 「もしかしてあなたも?」
そういう彼女に先ほどまでの激情の影は無く冷静になった様だ。
「ま、もしかしなくてもなそうなるだろうな。今度はさっきみたいに取り乱さないのだな。」
「あなただっておんなじ境遇なのに私だけ見苦しい姿さらせないでしょ。」
そういう彼女には今まで取り乱しが嘘のようだ。それどころか落ち着き払った様子に安心感すら感じる事ができる。まるで別人
そんな姿に驚きつつちょっと茶化すような言い方で問う
「あんさん貴族か何かか?」
「そんな大層なもんじゃないわ。後言葉づかい変よ。」
「そっちも随分変わった気がするがそっちが素か?」 「一様ね。」
そう言ってお互い肩をすくめる。
「それじゃ、お互い素が出たところで話を進めよう。」
「わかったは、お願いね。」
こうして頭の無い鎧とゾンビの話し合いというシュールな光景は第二幕へと続くのであった。
もうちょい話し合いが続きます。ついに主人公の名前が!チョイ訂正
大規模付けたし。他のもするかもしれません。