これが彼女の末路?これが、こんなものがか!アンナくだらない幕引きがか!?フザケルナァアアアア!
ここから投稿が少しあきます、誤字の指摘などしてくれるとありがたいです。
「気が済んだかい?」そう魔神がそんなすかした声でこちらに声をかけて来る。
私はまた三柱に囲まれ、今度はその中で跪く形でではあるが…。
「ここでは基本何をしても無駄なんだよ僕もここに呼ばれた時同じ事をした、。だが、何もできなかった殴りつける事も魔法で目の前のすかした神と名乗った野郎をブチノメス事もだ」
そう冷めきった声で彼女は続ける。
「けど君はすごい、予想をはるかに超えた戦果を残した。僕等を吹き飛ばすどころか触れる事が出来たんだ。それは誇っていいと思うよ」
そこに言葉ほどの称賛も驚きもなかった。有るのはそれも予想どうり、君は我々の掌の中だと言わんばかりの無感動。こうまでコケにされたのは、この身体になって以来初めてかもしれない。
そう思うとやっと冷めてきた。
「ああそうかい。でそれに何か意味があったのか、神様?私の気はなにも晴れちゃいないんだが?」
それでもささくれだった心からはそんなやさぐれた言葉しか出なかった。
そんな私に当然といった面持ちのまま
「有ったよ。実に大きな意味の有る行為だったよその君怒りも、哀しみも、そしてそれが何をしても意味が無い事を理解してなおそれにしがみつく人らしさも、我々から見れば大成功なんだ!」そう静かにだが実に楽しそうに言う。一様
「君にとっては腹だしさを増幅するだけだろうけどね」と、察してはくれているようだ。
「・・・・・・・。」それに無言で睨みつけることで答えながら冷静な部分が考察を開始する。
どうしたら強く慣れるか、ああなった彼女をああなる前に何とかできるか。だが出される答えはNO、否、無理。今の私ではどうする事も出来はしない。
複数のパターンを考えてもそれをするための足場すらない、手の施しようすらない。
あそこに駆けつける事も、あそこに赴く事も出来はしない。
それどころか精神の不安定化の影響で実態すら薄れそうになる始末だ。
自身の世界に定着する事すらままならない。
何もかもがタラナイ、力も知識も精神も全部が彼女を救うにはタリナイ。
そう答えが出ると冷え切った精神が戻って来た。
「すまないやっと冷めた。だが、ああいう鮮烈な映像は急に見せないでくれ。精神的には基本ただの人間なのだからな」
それに死の神が驚愕といった面持ちで
「え!?それまないよ絶対にない!普通あんなもの見れば精神的に壊れるか何かするぐらいショッキングな「そのな事に何かしらの感情を持って何の意味がある?」…へ?」
その否定の連続に面倒なので割り込みをかける。呆けているだけでその先え進めそうにないのでさらに
「だからそんな事をして何の意味がある?」と誰にだか解らない追い打ちをかける「そ、それは…」
それでも死の神はそんな言葉を発しながらたじろいだままだ。少し苛立ちが戻ってくる。
「何が進展する?何が解決する?誰が利する?何の価値がある?」
「え、え?え!ちょ、ちょっと待ってよ!彼女の事は!「だから今この時間にそれを問う事に意味があるのかと言っているんだ!」な!?」
そこではじめて私が言っている事を理解した様だ。
(致命的だな。余りに遅すぎるそれでは何時か誰かを殺すとになる)そう思うがそれを言ってやらないぐらいの優しさは有る。それ以前にこれは彼女が現場で知ることだ私が教えてやる義理はない。
が、そんな事を理解できるほ目の前の未熟な神は成長していないらしい。
「君はそれでも!っ!!何するのさ武神!!」
その憤りを形にもしないでぶつけようとする死の神の前に目にもとまらぬ速さで移動した武神が私との間に割り込む。
「馬鹿かお前は!!」「ナッ!貴方も!」
「うるさい黙れ!お前程度が考える事を目の前に居るこいつが理解できないと思っているのか?それこそ思いあがりだぞ死の神!あれはお前と違い現場で死と隣り合わせの戦場でその身をかけ戦い散った戦士だ。その戦士が目の前で守った物が壊れていくのを見て何も思わないとでも思っているのか!!!」
そう言って詰め寄る。
それに一気に死の神が小さくなったよう見える。
「奴はその感情を彼女を救う事。只それだけの為に全てを押し殺して、次に進むために身を切る思いで判断しているのだ!!それぐらい考えろ!」
「う、う~」「泣いてもダメだ謝ってこい!」
武神はこの中では最もメンタル面が出来ているらしい。此方も大人だその思いにはこたえねばな。
(ちなみに魔神はそれすら面白そうに眺めるだけだった)
「その、一番つらいのは君なのに、好き放題言って……御免なさい」
「こっちもさっきのやり取りのせいで言葉が悪かった、だから謝る必要はない。頭をあげてくれこっちはお前と違って下げる頭が無いんだ」
そう軽いジョークを交えながらお互いに歩み寄ろうとした。筈なのだが
「―――――!!」声にならない声をあげると死の神が機能不全にでも陥ったかのように片手で顔を押さえ手二・三歩離れる。
「ん?おい魔神アレは何で笑いをこらえているんだ?」
「さっきのジョークがつぼに入ったんじゃないの?ていうかさっきまでとこt「アレがか?」……まあ良いけど。君の様子を見ているときもそう言ったネタ例えばあのボーンソウルジャーの女吸血鬼に対する言葉なんかでもあんな風になってたよ」
「アン?笑いの沸点があまりにも低すぎないか?」
あのお寒いジョークもか。俺いのも大概言えた義理じゃないがどっちも自虐ネタだしな。しかし…
「そら-何時も無味無臭のクソつまらない神に囲まれていたら、ほんのちょっとの刺激でああなるだろうね!」
こちらの疑問点を見越していたらしく先に言われる。
「常時箸が転んでもおかしい年頃状態なのかそいつ等」
「そお、どれだけ歳食っててても偉そうになるばかりで成長しないんだよあいつらはそれでいてそれが奴らの中では当たり前。…実に不憫な連中だろ?」
そう言って肩をすくめる。
(何だそのつまらなそうな連中は、少なくとも私はそいつ等とは関係を持ちたくないな)内心そんな事を思いながら話を戻す。今回逸らす原因になったは私だが…気にしても仕方ないか。
「で俺がアレを回避するためには強くならなきゃいかんのだが…どうすればいいんだ?」
「その為の準備はすましてある。といってもそれをこなせるかはそっち次第だけどね。死ぬかもしれないけどやるかい?」
「御託はいい。何をすればいいか簡潔に伝えてくれ。私に余裕なんてないんだ」
「そうかい。いや!そうでなくっちゃ面白くない!!」
そう言って最初に見せた狂気的な笑みをその顔に浮かべる。
「君にやってもらうプログラムは有る世界にってその神の下で修業を積む事」
その言葉を武神が引き継ぐ
「その神は武闘派の中でも一番手厳しく、何よりも容赦が無い。見限られれば死が待つこれが必然そう言った御神、もとい御仁だ。だがそれでも彼の下で認められるだけの力を得ればお甘えの助けたいものぐらい容易く救える力が手に入るだろう」
さらにそこに死の神が
「彼はね、私た神ですら殺せる正真正銘の化け物だ絶対に逆らっちゃだめだからね!真面目に消されるから!!」
「……で、そいつの名前は?」
「敬語くらい使ってよ―!!」一瞬二柱が視線を移すが話相手が声を発した神を既に意識の外に置いている事を確認してから無視する。
「銀頭の魔神 何て言われてるけど本名不詳で種族もはっきりとしていない。ちなみに君の名乗っている黒騎士と同じ名前も持っているよ」
「も?という事は他にもなが有るという事でいいのか?」
「そうだ。悪人狩り、災禍ノ君、神殺しの神、神代の化物、統率者。他にも幾つかあるが、表向きに伝わっているのはこれぐらいだな」
(という事は裏でさらに違う名を持つという事か…。)
無意識化でそう断言しながら続きを待つ。
「まあ、そこに行く前に我々が君に与える物が幾つかあるからそっちをちゃちゃっと説明してしまうとしようか」
「まあそうだな。今はこの仮初の体しかないからな、何の資本もなしに突っ込む勇気はない」
「身体は資本って事?そう今の君は正にその通りだ、次に定着させるガワもより実践的な戦闘用フレームだ上手く使ってくれ。と、言ってもこれは成長する機能を取り付けたから自分でより良く育ててもらうしかないんだけど。偶に連絡してくれればこっちで調整とアドバイスぐらいできるから」
「どうやってそちらと連絡を取るんだ?」
「その為の魔法を複数個仕込んでおいたそれを使えばこっちと連絡を取ることもできるし緊急時のエマージェーシーでも使えると思うよ。使い方は「やってみれば解る…か?」その通り現地で確かめてね」
そういうと魔神が一歩引いて武神が一歩近付き説明を開始する。
「俺からはスキル系統だな。前の戦闘で―ただったか?鎧の方に行くつ貸しこんだのがまず一点、それとスキル取得の際に起こったバグでスキルの成長と他のスキルが取得できなかったのを治しておいた。たぶん戦術の幅を大きく増やす事が出来るだろうそこを踏まえて戦ってみるといい」
「ああ、やっぱりあれはバグだったのかどおりで…」
「ホントごめん!アレについてはこっちでもある程度予想がついたんだけど時間が無くてね。此方としてはいくつかスキルが身に付いただけでも御の字だったんだよ」
「そんな事言ってるとユーザーにデッバッグしろカスッ!て、言われるぞ」
「思いっ切る言ってるじゃないですかヤダ―」
最後に…最後に……
「…お前は喋らないのか?」
「アッ、喋っていいんですか?」
死の神はいつの間にかそのフードを取っていたがその顔は(´;ω;`)ブワッ というかんじだ。
「だが我々は謝らない!」「ちょっと!巻き込まないでよ!!」
武神からはなんとかしてくれ!といった視線が飛んできている。
「はあ、骨の折れる奴だ」
そう呟くと私は大きく一歩踏み出し(顔が有れば)彼女の顔が目と鼻の距離まで近づくとその端正な顔に右手で触れ軽く強引に俯いていた顔を(私の死角がある場所)に向ける。
「そんな表情をしていたら、綺麗な顔が台無しだぞ」
しばらくすると顔が真っ赤になり、意識が一度フリーズする。それを確認すると、一歩引く。
「え?私は何を?」
「私に何か話してくれんだろう?早く聴かせてくれ」
「ええ?あ、うん解った?」上手く記憶が飛んだよう他の二柱から視線が飛んで来るが気にしない。
「えーと、私が話すのは君に贈られる加護なんかについてだよ」
「加護?例えば?」
「そっちから時計周りに、魔神からは魔神の祝福っていう魔力を増幅したり保有魔力量を上昇させるタイプと攻撃魔法を使用する際に大きな補正をかけるタイプの二種類。武神から武神の加護っていう武術スキル系統のを身に付けすくなるのと格闘時に戦闘能力が向上する物。それで私から死の神の加護でこれは特殊スキルが幾つか手に入るけど得た人によって得られるものが違うから一概にこれとはいえないね。」
「それじゃ質問」
「ど、どうぞ」
「かなり至れり尽くせりだが、デメリットはあるのか?それと最後の君の加護だが全く役に立たないスキルが手に入る場合は有るのか?」
「前者は有ります。魔神の祝福は基本的に攻撃魔法しか使えなくなりますし、武神の加護もどちらかと言えば近接格闘を主にした加護ですので弓みたいなものはあまり覚えられないです。後者は役に立たない事はないです。日常的に使わなくてもいざって時に使える、みたいなのが手に入る可能性がありますが基本的に使う事の無いスキルが来る事はないはずです」
(はっきりというからないは前例があるという事かならば大丈夫だろう)そう納得すると
「それでそこまではどう行くんだ?徒歩では無いんだろう」
「ああそこは安心していい。そこまで直通経路で送るから三十分前後で着くはずだよ」
そう言って魔神が凄く楽しそうに話す。
顔が有ればしかめていそうな状況だ「それで方法は?」
そう聞いた私の目の前で魔神が指を鳴らす。
すると
一瞬の浮遊感の後に急降下を開始した。
「聞えているかい?そのまま落ちていればすぐつくはずだそれまでの間に身体の定着を行うからしばらくお休みなさいだそれじゃ!」
「最後の最後まで勝手な連中だ…」そう呟くと私の意識は闇へと落ちていていった。
これに書き加えるとしたら個の産中の内一柱が取り返しのつかないミスをしそれによって私は長い間戦い続ける事を強いられることになるだが、それを知るのはまだ少し先の話であった。