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名無しの首なし  作者: 無貌
第一章 初めての出会いは哀しき別れ、失われた彼は何を見る
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黒幕…ね。ある意味予定調和だが連戦ってどうなんですかね(チラっ

最終局面突入でっせ奥さん!

という冗談はさておき。ま、見てってくださいな。

 私の介入によって灰夢かいむ達の戦線が瓦解する。(私の介入まで攻守をルーチンワークよろしく繰り返していたのだ。)そこに先ほど得たスキルの為に先ほどとは比べ物にならないか速力と運動性を得た私が重戦車よろしく突っ込んで行ったのだ。当たり前だが崩れたのはグラトニーイーターの方だ。

突っ込んだとたん挑発スキルの影響で半強制的に敵をこちらにひきつける。


こうなればこちらの物だ。


それに誰より早く反応したのは先ほどまで激戦を繰り広げた骨こと爺さん(仮)だ。

急接近と同時に抜き手を放つも狙った個体はギリギリで反応した。が、その隙にそのバックステップを予測していたと思われる灰夢が何時の間に取り出したのか剣を二本持って待ちかまえていた。

(おいおい、これでは私のスキル形無しではないか。)と、思いつつも他の二体が彼女の邪魔をしないように引き付けながら周囲をうかがう。

そして彼女は剣を逆手に持ちかえ音も無くその個体のちょうど真後ろに来る位置まで移動すると。

腕をクロスして徐々に剣の間を小さくしていく。敵の首がちょうど入った瞬間


ジャギィィィン!!


という激しい金属音ともに大きな鋏いや、まるで何かのアギトのようにその首を切断する。

そんな光景を横目に見ながらも自分の戦闘に集中する。残りは二体。


追い詰められつつある事を認識したのか今度はあちらが左右に展開しながら攻撃しようとする。

(先ほども見た攻撃方法だ。こいつ等の攻撃方法が統一されたいる?昔はどこかの軍隊のみたいな所の所属で生前の動きを模倣でもしているのだろうか?)

戦闘とは別にこんな思考をしながらも敵に二体の攻撃を簡単に避ける。こんな事が出来るのは回避スキルが、肉体(フィジカル)制御(コントロール)によってより無駄のない回避へと昇華されたのだろう。そのためこれほどまでの回避ができるのだろう。


(だがさすがにこの状態を維持する意味はない。)そう考えると同時にバックステップ。一体はそのままついてきたがもう一体はまた背面に回りこむ様だと目標捕捉ロックオンのスキルが告げる。

(まあ、視えているのだがな。意識をしないでも正確な位置をとらえれるなるのだ良しとしよう。)


着地した瞬間目の前?の個体が奇声をはしながら口を限界まで開け、口が裂けたような状態になりながらロケットよろしく飛んでくる。

それを確認した瞬間思考(フェイク)高速化クロックアップをかける。

このスキルが発動した状態にもかかわらず少々スローモーションが掛けられただけのように見えるあたりどれ程の速度であるかが窺える。

(だが、見えるのであれば当たりはせんよ!て、ところだな。)そして後ろに回り込んだ個体の様子を見る。(前のに反応できた時の為に臨戦態勢とってるのかこのスキル無かったらやばかったな。)

まあ、強化されてない個体の攻撃なら当たってもどうってことないが、油断は禁物だ。まだ終わりだとは誰も言っていない。


それと同時にスキルを解除。それと同時に世界は動き出す。

それを認識するかしないかのコンマ数秒でその身をひるがえし紙一重で回避する。回避の瞬間に少し上げた拳をその上半身に振り下ろす。

べヂャッという音がしたぐらいだから大丈夫だと思うが、念のために細かく痙攣している上半身とその周りを蹴り砕く。

 それを見ていた最後の個体が何の策も無く突っ込んでくる。その行動に疑問・・を感じながら足払いでその個体の脚を粉砕・・する。


 だがこれはおかしい。


本来ならばこの攻撃を避けれる〈はず〉なのだ。そう予想していた灰夢と爺さん(仮)が、その後の行き先を予想して攻撃態勢とっていたため彼らも困惑しているように見える。

そして今までほぼ常時発していた奇声もおさまりで意思でも有るかのように虚ろな瞳でちょうど真上付近に昇った月を見つめながらその痩せ細った手を伸ばしている。まるで悲しみにくれるようなそんな風に見える。


だがすぐに頭を押さえながらもがき苦しみ始める。奇声も先ほどまでのものとは違いまるで慟哭しているかの様なその姿は哀愁すら感じる。

挑発スキルを解除し

「灰夢剣を。」「はい。解放してやって。」

「ああ。」

もがき苦しむ最後のグラトニーイーターのすぐそばに立っても襲ってくる事は無かった。それどころか私の足を掴んでこちらを擦り切れてはいるがちゃんと理性の感じられる瞳で見上げてきた。それはまるで…まるで助けてくれと殺してくれと懇願するかのような目で。

それに対して私は思いっきり剣を振りかぶりその首をはね飛ばすことで答えた。

最後の瞬間虚ろな表情の無い顔に笑顔が見えたような気がしたきっと目の錯覚だろう。

(だがあの個体は明らかに何かから抗おうとしていたようだ。いったい何から?こういった存在を操る者がいるというのか。それとも……)


思考の渦にのまれかけていると灰夢が声をかけてきた。

「最後の奴どうにか救えなかったのかな?」その問いかけに


 その問いに「無理じゃろうな。」と爺さん(仮)が答える。

「どうして!理性だってあった見たいだよ。何で救えないのよ!」少しヒステリック気味に灰夢問い返す。その問いかけに対して答えるかわりに最後にしたグラトニーイーターの服を脱がしその背中をこちらに見えるようにした。

そこには真っ赤な入れ墨で魔方陣の様なものが書き込まれている。

「これはアンデッド系モンスターを隷属れいぞくさせる魔法じゃ。死霊術師や高位のアンデッドなどが好んで使う魔法での、死んで神のもとに行くはずの魂をその体に閉じ込め、歪め、下位のアンデッドに変えしかもその体が完全に機能しなくなるまで隷属させ続けると言う外法げほうじゃ。」一呼吸起き

「これから開放するにはその体を完膚なきまでに破壊すること。ただそれだけが彼らを救う方法じゃ。そうすれば神のもとへと旅立てると言われておる。」

それに私が

「それ以外の方法は?」

「アンデッドになる前ならなんとかなるがそれも高位の神官による儀式魔法が必要になる。最近のなまぐさ僧侶どもじゃ頼んだ所で無理じゃろうし、そんな能力持った奴にあったらこっちが祓われるじゃろうな。間違いなく。」

「そう言えば全員アンデッドだったな。」

「そう言う事じゃ。今回はこれ以上彼らに苦しみを背負わせなくて済んだという事で手を打ってもらうしかないの。」

「そう…なの。ごめんなさいあたる様なことしてしまって。」

「仕方ないじゃろ。転生して初めてであんなもん見せられたらトラウマもじゃぞ普通。そうなるぐらいならわしがちょっと嫌な思いするぐらい安いもんじゃ!」そう言って大きな声で笑いはじめた。

「何というかお人好しだなあんた。」「知っておるわ。それくらい。WW」


そう言ってみんで笑いあった。


だがそこに水をさす声が一言

『いや~すごいすごい!僕のアンデッド軍団全滅じゃないか!いや~これは誰も予想しなかったよ~た・ぶ・ん!』

すぐさま全員が臨戦態勢を取る。が、見えもしなければ魔力探知には引っかからない。

『姿だしてるわけじゃないからwww見えないし感じれないよ。wwwごめんさいね~!WWWW』

(こいつ絶対言葉の合間合間に草=(W)とかやしてるな。)と思っていると。

「ならさっさと出てきてくれんかの。この老骨には少々骨が折れるわい。」

『なにそれボーンジョーク!マジいかしてるね!!WWWそれじゃ君たちの名前教えてくれたら出ていってもいいよ!!www』なんて言ってきた。


(声を聞く限り中性的で若く聞こえるが、それ以外に解りそうな所は無いか。それに名前…ね。)

「生憎じゃが神に名前を取られているからわしは名無しのごんべいじゃ!」と威勢よく答える。

(こいつ、絶対何にも考えてないな。所謂脳筋だな。)なんて考えていると

「あたしの名前はね」バッ!と、灰夢の前に手を出して制止する「ど、どうしたの?」


「お前ら一番簡単な呪いをかけ方を知っているか?」

「知らん!」「知らないわ。それ今関係あるの?」(普通に知らんのか。それでも疑ってかかるぐらいが必要だろ普通。)と、呆れる。そして語調を強め

「大ありだ馬鹿野郎ども!」その怒りを込めた声に二人が驚くだがそんな事気にしないで言葉を続ける

それに対してちゃちゃを入れては来ないようだ。

「一番簡単呪いは名前・・を呼ぶ事だ。」「え!!」「な!!」

(そしてこんな呪いのかけ方をしかけてくるってことは……)

「なあ、そうだろ吸血鬼さん。」そう姿を見せない卑怯者にそう声をかける。


『へー、よく知ってるね。どうしてそう思ったの黒鎧くろよろいさん?』と、今までの感じが嘘のように深く静かな声で訊ね返された。

「簡単な事だ。さっきそこの骨がグラトニーイーターの背中を見せながらアンデッドを隷属させるための魔法についての解説があった。そんな事話している最中に話してくる相手なんか大分限られてくる。しかも姿を見せないでだ。それにその声は作り物ではないのだろう?」

それに

『フ~ン、どうしてそう思ったのかな?』


「感じ取れる魔力の流れが一つだけだった。ならそれはここにあなたの声を届かせるためのものだ。違うか?」(ちなみに声を聞いた瞬間に瞬間思考(フェイク)高速化(クロックアップ)を発動したのだが、そのさいに偶然気づいたものだ。)

『その通りよ続けて。』先を促されたので続ける。

「そうだとしたら声はそのままだろうという予測をたてられるわけだが、こんな声の死霊術師はまず無いだろうから可能性から除外される。なら残るは高位のアンデッドという線だ。そして最後に…」

『持ったいつけなくてもいいのよ?』と、なんだか楽しそうな声が伝わってくる。それに急かされ

「最後に名前を聞かれた事。ま、これはほぼ勘だったんだが名前に最も縛られる高位のアンデッドは吸血鬼しか思いつかなかった。以上だ。」


『最後は勘だったの。そう、こっちの詰めが甘かったて事かしらね。いい手駒が手に入ると思ったのに残念だわ。』と、口調と声を変えまるでクレーンゲーム失敗した子供の様な声で恐ろしい事を平然と言う。が、癇癪を起こすような真似をしなかったのは誇るべきプライドがあるからだろうか?

(これが力があってしかも癇癪持ちの貴族のボンボンみたいのだったら面倒だったろうな…。)

「こっちだって生き死に?死んでますから自由と言うべきでしょうか。ま、どっちにしたって碌な目に遭いそうにならそれから逃れるために努力ぐらいしますよ。」そう言って残りの二人に振り向くと


「それ以外は危うく嵌るとこでしたがね。もうちょっと気をつけてくれ。」そう言うと二人はほぼ同時に「ご、ごめんなさい。」「め、面目ない。」と言ってきたそれに私は「ハ~~。」と言う嘆息で答える。(危うくNDK、NDK!される所だった。NDKはねえ、どんな、気持ちの略)


 『その二人が手に入れば「それ」を人質にして交渉を有利に進められたのに残念。それにちょっとその顔の無い身体は卑怯よ。ポ-カ-フェイスどころじゃないのよ、それ。』なんてことこぼす。

「油断も隙もないな。それと顔も見せてないそちらに言われたくない。」

『それはそうでしょうね。ワタシはアンデッドの貴族たる吸血鬼よ。おいそれと顔を出せないわ。けど、いつか必ず手に入れてて見せるわ。あなたの心も体も魂もね♪』

「それが普通の女の子から聞かされたらウレシイ?のかもしれませんがね。顔も見せない女の何処に惚れればいいんですかね?」

『そこまで言われたら行かなければならないわね!今から会いに行くから覚悟なさい!フフ、度肝を抜いてあげるわ!!』

「何処からそうつながったんだ。」

『フフ、あれだけ憎まれ口を叩くんですもの。遠まわしのお誘いなんでしょ。』

「違う!」『照れなくてもいいのよ!』

「おい会話してくれ!」『さあ何を着ていこうかしら!』「聞いてすらいない。」

ブッチン!と音がすると今までつながっていた魔法から感じていた魔力が途切れるのを感じた。

こうして私はまた頭を抱える事になった。(頭なんてry)

灰夢《???》、骨《???》

他の二人置いてけぼりに話は進む、どこまでも。

というわけで通常戦闘のち頭脳戦でしたとさ。

上手くできたでしょうか?感想待ってます。チョイ編集。

最後の部分を変えてみました。6月19日

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