腹減り冒険者と美少女
この小説をよんでいただけるととてもうれしいです。
まだまだですが、これからよろしくおねがいします
目を開けた。だが不思議なことに俺の体は動かない。理由は簡単だ。
腹が減ったから。
しかも、倒れた状態で周りを見ると、砂浜に俺は倒れていた。
嵐にのまれて、船を壊され、あげくのはて俺はこのどこかわからない島に流された。
しかし、どうしよう。腹が減ったから動けないし、誰かこないかな。
だが、あまりの空腹に、俺はとうとう意識がやばくなってきた。
俺はこのまま死ぬのか、とかちょっとワクワク思っていた。
いや、死んだら旅の目的がなくなるだろ。
けど、このままじゃまずい。いや本気で。
すると、どこからか、人がやってきた。やった、人が来た!これで飯が食える。
そんなことを思っていたが、現実はそんなに甘くなかった。
その人はそのまま俺をスルーしていった。
ちょっと何?俺何かした?
普通なら砂浜で倒れてる人間に対して接しないの?
馬鹿なのか?アホなのか?なんで俺を助けてくれないの。
俺はギリギリの状態で、その人を観察する。
女性で、髪は金髪の美少女だった。
歳はたぶん俺と同じだろう。って何を観察してんだ俺は。
観察を続けると、美少女は砂浜にある貝を集めていた。
なんですか、おいコラ。俺を見捨てて何貝集めしてんの。
こっちは餓死寸前なのに、貝とか集めんな。
もう我慢の限界か、俺は全ての力を振り絞って、立ち上がる。
こうなったら、俺が自力で飯をどこかでもらうしかないと思った俺は歩き出す。
だが、一歩歩いただけだったのに。背中に背負ってる大剣の重みによって、倒れた。
もうだめだ。まじで死ぬ。
そう思った時だったが、ようやく美少女が俺に気づいて、俺の所に来る。
遅いんだよ。早く気づけよ。てゆうか気づいてたんでしょ?そう言ってくれ、頼むから。
だが俺はそのまま意識を失った。
◇
目を開けた。どこからか暖かいスープのにおいがする。
間違いなく、これは飯だ。俺はギリギリの中で生きていた。
助かった。俺はベットの上で寝た体を精一杯の力で起き上がらせ、机にあるスープを飲みはじめる。
うまい。普通にうまい。野菜の甘みがとってもおいしい。
俺は一気にそのスープを飲み干した。ちょっとだけでも、これで餓死することはなくなった。
すると、ドアを開けながら、さっきのアホ美少女が来る。
「あ、起きたんですか。体のほうは大丈夫ですか?」
俺は見捨てられたのかと思ったよ。だけど最終的には救われたのでよかった。
俺は美少女の方を見る。直接見るととてもきれいだ。
「ありがとうございます。俺を救ってくれて。」
でもやっぱり飯を食べたんだからお礼くらいはね。
そう俺が言うと、美少女が砂浜で集めていた貝を机の上に置く。
「そのスープ、この貝のだしが入っているの。」
え、野菜じゃないの?俺は少し驚いた。
野菜の味がしたのに野菜じゃない。なんなんだこの貝は。
すると、美少女が俺に質問をする。
「あの…お名前は?」
これはあたり前のような質問がきた。俺は迷うことなく名前を言おうとした。
いやまて、でも最初は相手が自分の名前を名乗るもんだろ。
でもまぁいいか。俺から言えば。
「俺の名前は…」
と俺が名前を言おうとしたとき、ドアが突き破られる。
すると、リーゼントヘアの男が入ってきた。
「おいラリー、お前の今月の金を取りにきたぞ。」
あ、ラリーさんですか。名前が聞けてよかった。
それよりも何この顔面崩壊している残念そうなリーゼント。
俺の顔の方が100倍もマシなのに。
すると、ラリーさんが顔面崩壊に言う。
「お金は明日渡すから、待って!おねがい。」
すると、顔面崩壊がラリーさんの顔を叩く。
そのままラリーさんは倒れこんだ。
「あのねー、お前何回俺に同じセリフを言えばいいんだ?今日こそは払ってもらわなきゃ困るんだよね~」
うるせ、顔面崩壊。俺は心の中でそう呟く。何?この村なのか町なのか分からない島は。
見捨てられるわ、顔面崩壊が出てくるわ。めちゃくちゃだなオイ。
すると顔面崩壊がそのままラリーさんの体を踏みつける。
「早く金を払えつってんだよ!じゃねぇと、てめぇを殺すぞ?」
「お願い!本当に明日はらうから…イタ!!」
俺は指を鳴らしながら、顔面崩壊に近づく。
すると、顔面崩壊が俺の方を向く。
「なんだテメェは?ここの村の奴じゃなさそうだな。」
「ああ、俺はただの冒険者だ。」
俺はそう言った。命の恩人を叩くとは。
しかもよりによって女性を。
「てめぇも俺に逆らうのか!オラァ!!!」
顔面崩壊の拳が俺の所に向かう。
だが俺はそれを避け、自分の握った拳を顔面崩壊の体にぶち込む。
そのまま勢いで、顔面崩壊は家から砂浜に吹きとばされた。
何えらそうなこと言ってんだ、顔面崩壊。
金はこっちがほしいくらいなのに。
俺はラリーさんの所に向かう。手を使って、俺は彼女を起こす。
「ごめんなさい…私のために…」
泣きながら俺の体を抱きしめる。
何この展開。俺がただあのウザイ顔面崩壊を殴っただけなのに。
まぁ、これはこれでうれしいんだけど。
俺は彼女の頭をなでながら、俺の体から彼女をはなす。
そして俺は彼女に聞いてみる。
「あいつのボスってどこにおる?」
「この村の山の所にいます…」
泣きながら俺にボスの居場所を教えてくれた。
俺は顔面崩壊のボスを倒すことにした。なぜだって?
金が俺もほしいから。もちろんこの村の人にも金をあげるよ。
自分の約束のためにも。
俺は大剣を背中につけて、彼女の家を出る。
そして砂浜に飛ばされ、気絶している顔面崩壊を引きずりながら、ボスのいる山に向かっていった。
人質代わりのために。
◇
ボスのいるアジトに着いた俺は、アジトのドアめがけて、顔面崩壊を投げつけて、ドアをぶち壊す。
なんかカッコいいね、このドアの開け方。一度やってみたかったんだよねー。
そんなことを考えながら、俺はぶち壊れたドアの入り口に入る。
すると、すでにボスは顔面崩壊によって倒されていた。
机で酒を飲んでいたボスの部下が潰されたボスを見ながら、
「ボスー!!!」
あーあ、すっきりした。なんだボス顔面崩壊よりも弱いじゃん。
俺は雑魚たちを見ながら、敵の数を調べる。
およそ50人。なんだ楽勝じゃん。とか思っているけど、実際はちょっとヤバイかもしれない。
部下たちが俺に切りかかってくる。
俺はそっと、大剣の柄を持つ。そして、大剣を抜いて、切りかかってくる部下を吹き飛ばす。
次々と部下たちが俺に切りかかってくるが、俺はあっさりと吹き飛ばしていく。
あっという間に俺はそのアジトを潰した。
その後、俺は村の人から英雄など言われて、夜、宴を行った。
いままであまり飯を食っていなかったのでその夜はめっちゃ食った。
どんどん食事が来るので、俺はどんどん食っていった。
宴が終わり、俺はラリーさんの家で泊まることにした。
彼女から誘ってきたので、俺はありがたく泊まることにした。
彼女の家の中で、俺に質問をしてきた。
「あなたは何でお金を集めているの?」
そう、俺に取ってなんでお金を貯めているのか。
俺の村は貧しくて、お金のなかった貧しい村だった。
小さいころから俺は世界を冒険したいって思っていたけど、お金がなかったから、冒険することは出来なかった。
だけど、俺がある日、「冒険したい。そして俺は世界を回って、お金を稼いで、それでみんなの村を豊かにしたい!」と言った時、村のみんなは喜んで俺が冒険したいことを認めてくれた。みんなでお金を貯めて、旅に必要な道具などを買ってくれた。
七年かかったけど、それでも俺はうれしかった。俺の友達だって他に欲しいものがあったのに、俺のためにお金を貯めてくれた。
そしてこの大剣も。
たとえ安い剣だったとしても、この剣は普通の剣なんかよりも大切な剣だ。
俺の『命』と同じくらい大切な。みんなが頑張って貯めて買ってくれた剣。
そのことは言わなかったが、俺は簡単にいった。
「俺の村のためだな。金をたくさん集めて、村を裕福にするんだ!それが俺の旅の目的だ。」
すると、彼女が俺に言う。
「私も旅がしたい!それで、この世界を見てみたいの。」
俺はその彼女の真剣な目に俺はうなずいた。
最初は俺を見捨てたのかと思った人だったが、俺はその目に強く決心した。
◇
「それじゃ、行ってくるね。」
ラリーさんが村のみんなにお別れを言う。
俺は村の人から食料と金をもらう。この世界ではお金はレールと言われている。
俺は昨日ぶっ潰したアジトから24万レールを奪った。
正確には盗んだか。俺はその6万レールをもらった。
地図と船をもらい、いよいよ旅の幕開け。
俺の村はさすがに船は買えなかったので、嵐のときにのまれてしまった。
だが、この村の船はそれなりにしっかりしている船なので助かる。
地図によると、この島はコヤーク島という変な名前である。
次の島は、武器などが多くある、ウェポン島である。
明らかに金のにおいがする島だな。
そう思いながら俺は船に乗り込み、動かす。
そして、これから俺の冒険が始まる。
船に乗りながら、ラリーさんが俺に聞いてくる。
「そういえば、まだあなたの名前を聞いてないですね…すみませんが名前を…」
敬語で話されると、ちょっと気まずい。
俺は敬語じゃなくていいよとラリーさんに言う。
だか、相手もラリーさんじゃなくて、ラリーでいいよと言ってくれた。
まぁ、正直俺もさん付けで旅するのは嫌だけどね。
そんなことを思いながら、俺はちょっとカッコつけながら、ラリーに言う。
「俺はクロウだ、よろしく。」
決まったんじゃないか…結構それなりに。
すると、彼女がすこし顔を赤くする。なぜ赤くなるんだ、と思う。
「私はラリー。よろしく。」
そんな自己紹介をしながら、俺たちは次の島に向かっていった。
感想いつでも待っております!