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譚の七 闘酔者 その七 人形遣いの娘 その四

「はっは、威勢の良いんは口だけかぁ、こんなんじゃ、まだ足りんぞ」言って振られた二合目の前から彼女は完全に消え失せる「あなたこそ、わたくしを見くびりすぎですわ」間近で囁やかれる声とともに一つの傷跡がその印のように刻まれる。


「”猫の通り道”世界中に猫しか知らない、通れない抜け道があるのです。ようやく、この空間を把握しました。本当、手間暇かかるんですのよ、コレ」声とともに首筋を嘗めるように現れる双爪を那択は辛うじてかわす。


「はっは、ちぃとばかし驚いたが、避けきれぬ程でもなか…」声は途中で途切れ、新たなる刻印きずあとが一つ、彼女に刻み込まれる。それは微かな前触れさえもなく彼女を襲った。


「見くびるな、と、そう申し上げましたわ」


「空間跳躍、縮地しゅくちか」言って振られる槍刃そうじんの前から、彼女は掻き消え、次の瞬間には那択かのじょ双刃その間合いの中に捉える。


「ちぃっ!!」それでも避けて言う「これでも良いとこ互角じゃ、わっしもこんなとこでは終われん」言った側からの爪の乱舞、避けたと思った側から時間差での攻撃


「無駄です、あなたのリズムは捉えました。わかってしまえば単調ですわ、貴女」

「はっは、確かにこの身に仕組まれた鼓動、己が意志では曲げられぬ。ばってん、そげなこつがわかったからといってどぎゃんなるとね、無限流杖術、迅雷!!」ゆうたりとした動きの途中から一瞬、その手から槍だけが消える。避けたと思った槍先は鈴音の頭上から降り注ぐ、しかし、難なく死角をついたその攻撃を避ける。

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