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2章 ー09
「ま、待って!なんで私を狙っているの!?」
「お前の存在が神の怒りに触れるからだ」
そう言って、男が刀を振り落とす。
(駄目だ…!)
透子がギュッと目を瞑る。
その時、透子の体が浮上した。
「ったく、相変わらず人間は恐ろしいもんだなぁ」
頭上からは聞きたくなかったような、それでいて懐かしいような声がする。
「なぁ?」
透子を脇に抱え、屋根に足を付けた白拓が透子にニヤリと笑う。
透子はくしゃりと顔を歪めて俯いた。
その俯いた先にこちらを見る人影があり、透子はそちらに目を向け、目を見張る。
その人影も透子を驚いた顔で見つめていた。
二人の顔はそっくりだったのである。




