選挙投票はただ行くだけで、効果がある
オウム真理教が起こした事件を、世間がまだ忘れていなかった頃に、「宗教法人税を欧米並みに課税するべきだ」と訴えている人を見かけた事があります。嘘か本当かは不明ですが、その人に依れば、4兆円ほど税収が増えるのだそうです。
現在、財政問題が悪化し続けていると言われているので、これは馬鹿にできない数字でしょう。一般国民の税負担の軽減や、行政サービスの向上が期待できます。円安問題も多少は和らぐでしょう。
更に宗教法人への課税は、オウム真理教や統一教会といった社会的に問題のある宗教の抑制効果も期待できますし、宗教法人が犯罪組織のマネーロンダリングや脱税に利用されるという問題も改善できます。
これだけのメリットがあるのですから、少なくとも検討くらいはするべきでしょう。がしかし、話題になる事すらほとんどありません。
これは、宗教団体は政治家にとって重要な“組織票”の票田であり、その為、強い影響力を持っているので、政治家達が宗教法人への増税を主張し難いからでしょう。
ですが、もし仮に投票率が90%を超えるような事が起これば、これが実現するかもしれないのです。宗教法人への(一部)非課税待遇は優遇し過ぎだと考えている人は多いでしょうし、投票率が増えれば“組織票の影響力”は弱まるからです。
宗教団体の“組織票”は、分かり易い例ですが、その他にもこういった既得権益団体は存在しています。経済成長とは、“破壊ある創造”なのですが、日本社会はこのうち“破壊”が苦手です。そして、それは既得権益団体を全力で保護しようとするからでもあります。ライドシェアリングの本格的な導入が始まらないのは、タクシー業界の抵抗があるからですし、オンライン授業やオンライン診療、医薬品のネット販売がなかなか普及しないのもだからです。コロナ19の時、ワクチン接種を医者以外が行う案が出ました。ヨーロッパなどではこれによりコストを削減できていたのです。が、結局日本では一部例外を除いて採用されませんでした。そして、その所為でワクチン接種のコストが膨らんでしまったのです。
建築業界は現在人手不足で苦しんでいます。だからこそ移民に頼るという話も出て来ているのですが、その前にするべき事があります。建築業界には多重派遣の悪習が色濃く残っている事が知られているのです。これを是正し、多重派遣を削減できれば、当然ながら労働者達が得られる賃金は増え、建築業界を選ぶ人も増えるでしょうし、多重派遣に関わる無駄な事務処理や営業なども減らせるので、労働力が節約できます。
こうった事例は氷山の一角に過ぎません。まだまだたくさんあります。頑なに絶滅危惧種のウナギやその他資源の枯渇が心配される水産資源を捕り続けるのもだからでしょう。このままじゃ、本当に一部の水産生物は絶滅してしまうかもしれません。
これらの問題も投票率さえ増やせれば、改善が見込めるのです。
「投票したいと思える政治家がいない」
なんて声もよく聞きますが、適切な政治家を選ばなくても、ただただ選挙投票に行くだけで、組織票の力を弱め、世の中全体へ良い効果を与えられる期待が見込めるのです。
また、
「自分一人が投票しても変わらない」
なんて言葉も聞きますが、人間は周囲の影響を受ける生き物です。ですから、あなたが「選挙投票に行く」と言えば、そのあなたの行動で他の人の投票行動を引っ張れる可能性があるのです。
つまり、“自分一人の投票”は、実際にはそれ以上の価値があるのですね。
あなたの投票は決して無駄ではありません。社会を変える力があります。
選挙投票はただ行くだけで、効果があるのです。




