第2話 なんなの?!ライバルって
登場人物紹介
剣城さくら 剣城道場の一人娘
三崎すずり さくらのライバル
剣城雲龍 剣城流剣術の師範、さくらの父
*登場する名称は全てフィクションです。
「必殺!さくらシュレッダー!」
「ぐがっ!」
さーて、ワルも退治したことだし、ご飯、ご飯っと。
「ちょっと待ちなさいよ。」
ん?誰?
「何か用?」
「あなたの太刀筋は見えたわ。」
「ナニアンタ?」
「私の名は三崎すずり。一番の剣士を目指す者よ。」
なんなのよ、この人...。無視無視...。
「ちょ、ちょっとどこ行くのよ。」
「ご飯食べるんだけど。」
「あのさ、私と勝負しなさいよ。」
「なんで?」
「だから、腕試ししたいのよ。」
「ふ~ん、勝手にすれば...。」
「いやいや、相手アンタだから。」
「ん?なんで?私ご飯の時間だけど。」
「何で分からないのよ。アンタ強そうだから、勝負してアンタに勝ちたいのよ。」
「あ~、はいはい、よくいるよね。強そうなヤツに挑む人。私そう言うのパスだから。じゃあね~。」
「なんでなのよ~、頼むからさぁ戦ってよ...。」
「まあ、とりあえずご飯でも一緒に食べよ。」
「んで、何で強くなりたいのさ。」
「これ、うまっ。」
「バクバク食べないでよ。」
「いや、アンタ...こんなん毎日食べてんの?」
「おかみさんの好意だよ。」
「何したん?」
「さっきのワル、ちょっと懲らしめただけだよ。」
「そういや、隣の宿場でも暴れてたよ。」
「なんなんだろうねぇ。」
「裏で悪巧みしてるって噂だけど、これうまっ。」
「話すか食べるかにしなよ。」
「ところで、アンタ名前は?」
「私?剣城さくらだけど。」
「ん!剣城って、あの将軍の指南役した人?」
「父上だよ。まあ、最近はダルってるけどね。」
「まさか、冗談だよね。」
「マジだけど。」
「成る程、ならば先程の太刀筋は師範直伝ってやつか。」
「いや、私のオリジナルだけど。」
「嘘でしょ、自分の技でアレなの。」
「うん。」
「あのさ、ご飯食べたらでいいんだけど、稽古してもらえるかな。」
「すずりは何で強くなりたいの。」
「うちはさ、貧しくて剣術道場とか行く金も無かったんよ。だから、色んな強そうなヤツと戦った。なかなか勝てないんだけどね。」
「ふーん、食べたら外、出よっか。」
「じゃあ、すずり、打ち込んでいいよ。」
「さくら、遠慮はしないからね。」
すずりが打ち込んで来る。
少しは出来るようだが、我流では無理があるな。
「はっ!」
「くっ...、勝てないの...。」
「まあ、我流で伸ばしたようだけど、それじゃ限界が見えるよ。」
「何が違うのよ。」
「剣術の基本をしっかり修得しないと本当の強さは出ないわよ。」
「どうせ私には、そんなもの修得する金も技術も無いわよ。」
「すずりは何で強くなりたいの。」
「うちの父は辻斬りに殺された。母も働いていたけど、過労で倒れて亡くなった。力無い者はこの時代生きてゆけないんだよ。」
「強くなって何したいの。」
「少なくともワルに倒されずにすむ。」
「いいねぇ、気に入ったよ。すずり、アンタには私が剣術を教えてあげるよ。」
「えっ、私に教えてくれるんかい?」
「ああ、筋は悪くない。かなりの腕になるんじゃないかな。」
「さくら...ありがと...。」
翌日からすずりを特訓した。
まあ、色々と勝負して来ただけあって力はあるけど、技は粗削りだね。
「すずり、剣はこうさばくんだよ。」
「成る程、無駄が無いね。」
「そうそう、必殺技とかやってみるかい。」
「私に出来るかな。」
「それは分からないけど、出来るって信じなきゃ放つ事は出来ないよ。」
「ならば、やる!」
すずりは構える。いい構えだ。
剣先に集中している。悪くない。
「すずりトルネード!」
すずりの放つ衝撃波が木をなぎ倒す。
「やるねぇ、すずり。」
「さくら、出来たよ、必殺技が出たよ。」
「これでワルにもひけを取らないね。」
宿屋。
「さーて、私は旅の続きに出るよ。」
「さくら、何処に向かうの。」
「別に決めてないかな。何となく、どっかに向かおうかな。」
「ならさ、私も一緒に行っていいかな。どうせ行く宛無いし、天涯孤独だし。」
「そう、ならすずりも一緒に行こうよ。道中剣技も教えてあげるよ。」
「やり~、益々強くなっちゃうじゃない。」
「なら、ワル退治の旅と行きますか。」
「いいねぇ、世直しツアーって感じ。」
「おかみさん、お世話になりました。」
「こっちこそ助かったよ。アイツらには皆迷惑してたんだよ。お嬢ちゃん達、これから何処に向かうんだい。」
「特に決めて無いですが、ワルのいそうな所かな?」
「なら、東にある宿場町だね。あそこにはワルの元締めがいるって話だ。」
「元締めですか、皆大変なんだろうな。」
「ここは大した町じゃないからそうでも無いけど、栄えた町には大抵いるんだよ。幕府が衰退してからは酷いもんだからね。」
「幕府か...、それにしても将軍がやられるなんて信じがたいけどね。」
「将軍様は内部の裏切りにあったって、もっぱらの噂さ。じゃなきゃこんなことにならないさ。」
「まあ、うちらは目の前の問題を片付けるだけでいいけどね。さて、すずり行こうか。」
「うん、さくら準備出来たよ。ありがと、おかみさん。」
「2人とも気をつけるんだよ。」
第3話 予告
新たな宿場町で起こる事件。そして剣城道場を破った剣士が現れる。
次回 「ちょっと、強いじゃない、この敵」
新たな仲間すずり登場。
次なる敵は?
ではまた。




