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もてもてヒロインに転生できたと思ったら「ざまぁ」されるヴィランでした  作者: 西園寺百合子


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40/50

40 記憶を総動員します

聖 女 :フローラ・レイナ(白)

悪役令嬢:アリシア・ヴァレリ(黒)

皇太子 :オスカー・ヴァル(赤)

隣国の皇太子:ヴァン・セドリック(紫)


オスカーの許嫁:イザベル・サンダー(なし)

クラスメイト:セリーナ・クロウ(なし)

「もうずっと前だけど…フローラが図書館でヴァン様と2人きりでいるのを…見ちゃって」

私がヴァンと2人で?

思い返してみたけど、まったく覚えていない。

「それを、ちょっと…その…愚痴ってしまったことがあったの。…でも、周りに誰もいなかったし…いないと思ったし。だけど、あれを誰かに聞かれていたのかもって…」

フローラがそう言った。


「あっ!アリシアが、イジメられてたときの!…って、あれ、1年のときの話だよね?」

ようやく思い出した。

たしか、セリーナが出てきたときに、アリシアを守ってあげてってヴァンにお願いしたんだ。

オスカーにも説明する。

「ごめんね。言わないって言ったのに」

アリシアにそう伝えると「そうだったんだ」とホッとしていた。


「その1回のことを、尾びれに背びれに手足までつけて、話を大きくしてるってことか」

オスカーが考えている。

「…話は大きくなってるけど、全く嘘じゃないというのが困ったところだな」

ヴァンも忘れていたようで「軽率だった」とオスカーに謝っていた。


「状況はわかったけど、どうしたらいいかしら」

アリシアが悩んでいる。

「フローラとヴァンが2人きりで密会していなかったというのは、時間はかかるけど、証拠を集められそうだよ。ちょっと待ってて」

オスカーがそう言って、私の手をとってくれた。

どんな証拠かはわからないけど、オスカーが言うなら何かあるんだろう。


「問題は、イザベル嬢とセリーナ嬢が我々のことを諦めてくれない限り、嫌がらせが続くということだろう」

ヴァンがそう言ってため息をつく。

「いっそ、ゲームみたいに、ざまぁできればいいのだけれど」

アリシアがそう言った。


ざまぁできればいい。

確かにそうだ。

修道院送りにできないまでも、皇太子妃の品格がないと周りの人が納得してくれれば。

もしくは、本人たちに思わせることができればいいんじゃないだろうか。

「オスカー様、ヴァン様、少し、お力を貸していただきたいのですが、よろしいですか?アリシアも、記憶を総動員させて思い出してほしいの」

そう3人に話しかける。


「イザベルさんはオスカー様の許嫁なんですよね?ゲームの話で恐縮ですが、ゲームでは私とオスカー様が恋人になると、イザベルさんは登場しないんです。サンダー家のご令嬢なのに…これって、サンダー家に問題があったか、イザベルさんに問題があったか、はたまた、ヴァレリ家と深いつながりでもあったんじゃないかしら?」

推理を一気に話す。

「え?…うちと、ですか?」

アリシアがきょとんとした。


「ええ…キミカナでは、フローラとオスカー様がアリシア・ヴァレリを…ざまぁするでしょ?」

ごめんねと言うと、アリシアは「ゲームのことだから気にしないで続けて」と促してくれた。

「ヴァレリ家は確かそれで、家門を潰されたか…何かだったじゃない…?サンダー家も、それに巻き込まれたとは考えられないかしら?」

キミカナのときは、ヴァレリ家のことには興味がなかったから、処刑された後のことはさらっと読み飛ばしてしまった。


「ん…家は潰れてないのよ。たしか、商売がダメになったはず…うん、王族との取引ができなくなって、潰れたのよ。それで、没落してた」

アリシアが素に戻ってる。

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